タグ「ボツ作品」のついた投稿作品一覧(8)
-
『贋作縁日ファンタジア』
作詩:栖夏
幼い頃 周りのみんなは
連れて行ってもらっていた
夏の大きなイベントには
僕は一人 行ったことなくて
憧れのお菓子の林檎飴
一舐めしてみて思い出すフリをした
無かったはずの縁日を
甘い味に酔いしらされて...贋作縁日ファンタジア
-
『私の通う塾の前にはお姉さんがいる』
作詞:栖夏
夕方の五時を針が通過すれば
ビルの前にお姉さんが現れる
暑い季節の時もひどい季節の日も
めげずにお客さんをかき集めてる
週に一度私が塾に行く
その日だけしか
私はお姉さんを見てないけれど
私は知っている...私の通う塾の前にはお姉さんがいる
-
『自転車通学』
作詞:栖夏
学校の敷地内から
出た時は
既に朱が消えてた
風とすれ違いざまに
前髪を睨まれて
睨み返したところ
何も起こらなかった
通学路から外れた...自転車通学
-
『温かい手で丸を描いて』
作詩:栖夏
僕は強いから
みんな安心して
僕を 誰も
助けてくれない
そうだよね
弱い子の方が
目を向けられて
助かるべきかもね...温かい手で丸を描いて
-
『ア・ストーリー』
作詞:栖夏
人生なんて
何の変哲も無いただの物語
その中に
意味のある事柄を見つけようと
ページを捲り続ける僕達
素敵なシーンに出ぐわして
忘れないようにと栞を挟んでも
それすらも忘れて...ア・ストーリー
-
『白いボーガン』
作詞:栖夏
いつの間にか向けられた
鋭い視線に気が付き
ふと一言膨れ上がった
何か僕悪いことした?
身を守るための仲間に
所属していないのは
一員になったところで
僕は面白くないから...白いボーガン
-
『見えない僕ら』
作詩:栖夏
門限の迫る時間の中で
みんながみんな帰宅していく
遊んでいた集団の数
鉄道と地下鉄に半分こ
四分の一が 逆方面に
残ったのは 四分の三
さらに三分の一 途中下車で
二分の一同士 枝分かれした...見えない僕ら
-
『ハンド トゥ ユー』
作詩:栖夏
リラ冷えの過酷な夜に
お腹を冷やして寝ている時には
布団の温かさだけじゃ足りなくて
君の体温が欲しいと思った
手のひら 指先 それぞれから
送られて来るエネルギー
感じていたい
弱っている今だから...ハンド トゥ ユー