ブックマークした作品
-
「……レン、ほんと性格悪い」
数日ぶりに顔を合わせた幼馴染への第一声がこれか。
化粧っ気のない頬をぷくっと膨らませたリンは、成人した今でもお世辞にも大人っぽいとは言い難い。
これでもかと唇を尖らせて俺のいる食卓を完全スルーすると、そのまま奥のソファーの上にだらしなく倒れ込んだ。
「もう、リンちゃんっ...【レンリン】ぼくのおひめさま
苺田@出戻りなう
-
「……」
「……」
歌い終え、プレーヤーの電源を落とすと、息苦しいほどの無音が辺りを包んだ。完全防音のレッスン室に響くのは二人分の呼吸。あたしと、彼の呼吸だけ。息と心を整える。いつになく難しそうな顔をした彼がうーんと唸り声を上げた。
「…遠慮しないで、言って」
「……」
「頼んだのはあたしだもん、隠...【マス←リリ】ひかりのかけら【カイメイ】
キョン子
-
性転換クリプトン家がクリプトン家に遊びに行ったようです。
おk!な方は前のバージョンからどうぞ!
【カイメイ・クオミク】僕みたいな君 君みたいな僕
キョン子
-
「わぁ、メイちゃんすっごい綺麗!!」
「めーくん、花嫁さんだ!」
振り返ると、いつの間にか控え室の入り口にグミちゃんといろはちゃんが来ていた。
きらきらと輝かせた目。そういえば前に妹たちともこんな場面があったなと苦笑する。
「んふっふー、どうよ、あたしのメイクテク」
「すっごいすっごい!りり天才!...【カイメイ】サムシング・ブルー
キョン子
-
初めて会った頃、私達は非常に仲が悪かった。これは冗談とかじゃなく、本当に。
『あの澄ました女、ホントやだ』
『勘違いクンって嫌いなの』
そんな風に相手を評したのが一番最初だったような気がする。あんまり良く覚えてないけど。
そもそもその原因はと言われると良く分からない。
ただ親戚でもないのに同じ苗字で...世界の端でステップを・上
翔破
-
「…なんかなー」
「ん?何、どうかした?」
隣に座る女の子…リンの金髪が肩に当たるのを感じながら、首を傾げた。
リンはご機嫌斜め、というか、どこか納得出来ないような顔をして俺の事を見上げて来る。
「いや、なんかレン見てると、『男女の間に友情は育たない』とかなんとか言うような迷信を信じそうになると...楽園に別れを
翔破
-
「貴方の言葉は、甘いだけの砂糖菓子。口に含めど後には何も残りません」
彼女はそう言って、短い髪を掻き上げた。
雨の多い土地、襖の外からは絶え間無い雨垂れの音が伝わって来る。
その音を背に、俺は小さく苦笑した。
<それは終わる事なく・レン>
「それはまた手厳しい」
「率直に言え、とおっしゃったの...それは終わる事なく・レン
翔破
-
痛い痛い、痛いって言ってるじゃない、なんでそんなに見てるのよ。
譜面の内容なんて、全然頭に入ってこない。だって、彼がさっきからめちゃくちゃ見てくるんだもん。
目を合わせたら負ける気がして──何に負けるのかというのは、自分でもよく分からないんだけど──気を紛らわそうと努めると、どうしても楽譜をめくる手...【リトレカ】うちの性転換かがみねさん
音坂@ついった
-
アウト オブ エデン
作曲:Kouhei/K's Sound Project
作詞:orange
No way out of Garden Eden
No way それは 死に至る病
楽園の終末に蛇は誘う
撫でるよに 確かめあう この指で
摘み取る 罪の実
こぼれちゃうミルクね友情
嘆くなら舐めれば...アウト オブ エデン 【歌詞】
Ks Sound Project
-
覚えているのは、静かに続くノイズ音。
多くの音を知った今ならわかる。
あれは雨の音に、似ていた。
今日は散々だった。
依頼された仕事のために朝早くからスタジオ入りしたが
技術者の準備不足で作業が進まず、いつまでたってもマイクの前に立てなかった。
結局レコーティングは次回に持ち越し。
歌い手であるメイ...雨音(カイメイ小説)
蓮本
-
魚から人への、叶わない恋のお話。
自作歌詞「魚思」の内容を小説化したものです。
作詞の際のテーマ「体温」「伝えたい、けど伝わらない」を引き継いだものとなっております。
・文体がどことなくライトノベルかもしれない。
・こちらにアップすると字が詰まって読みにくかったので、改行を多く差し込んであります。
...【小説】 さかな、おもう。
2430a
-
[一]
葬送の列を、ぼんやりと眺めていた。
ある人は涙を流し、ある人は唇を噛み締め、ある人は抜け殻のような表情で。
淡い月の光に照らされながら、白い棺を抱えた人たちがゆっくりを歩いていく。
「…黄泉国(よもつくに)まで、彼らを導いておくれ」
ざぁ、と風が吹く。
大振りの枝に腰掛けたまま指先を動かすと...【カイメイ】黄泉桜
キョン子
-
!ATTENTION!
この小説は鏡音レンオリジナル曲「Fire◎Flower 」のイメージ小説です。
また、作中ではけったろさんのラップアレンジver. の歌詞を採用させていただいています。
以上の事に少しでも不快感を抱かれる方は読むのを控えてください。
それでは、よろしくお願いします。
F...Fire Flower ~夢の大輪~ 01
E-H-Ninja
-
「リンー」
「なに、めーちゃん?」
頭だけキッチンから出した格好でめーちゃんが声をかけてくる。私は読み掛けの雑誌から顔を上げて返事を返した。
「あのね、もう夕飯なんだけど、まだレンが買い物から帰ってないのよ」
「え?」
ちょっと驚いて壁の時計を見上げる。
銀の針が示しているのは七時半。別にそんなに遅...なまえのない そのうたは
翔破
-
(暇だなぁ…)
そう思いながら、レンはテレビを眺めていた。
内容は頭に入っていないらしく、ボーッとした表情からそれが伺える。
現在レンは双子の姉と共に、留守番の最中だった。
当の家主であるマスターは、年長のテトと一緒に買い物に出掛けている。
時計を目にやっても過ぎた時間はほんの30分、帰ってくるのは...飴玉より甘いモノ
欠陥品
-
「カイ兄ってちょー情けないヘタレだよな」
台所でアイスを頬張っていたカイトに向かって、そう宣ったのは双子の片割れレンだった。
自分より年下のその少年(メイコがいうところの弟)はカイトに冷たい一瞥だけくれた後、斜め前の椅子にドカリと腰掛けた。レンからそんな言葉を貰ったカイトはというと、スプーンをくわえ...[小説]Clear The Decks[カイ(メイ)+レン(リン)]
奈月
-
「リン、ケッコンしよう!」
白詰草の花冠と白詰草の指輪、そしてシーツのベール。
緑の三葉の絨毯の上で、私は頷いた。
「うん!」
本当は、結婚ってよくわからない。
したからどうなるの?って気もするし、しなくてもいいんじゃないの、って思う時もある。
でも、それがずっと手を繋いで生きていくってことなら…そ...ハッピーマリッジイエローに寄せて
翔破
-
注意
・ひとしずくPのおまけmp3と鈴ノ助さんの絵に触発されました
・絶叫系シンクロニシティ
~~~~~~~~~~~~~~
扉が開く音に、リンは振り返った。
殺風景な岩の中に佇む、金の人影。
初めて見るはずの人影にどうしようもない懐かしさを感じ、勝手に瞳が潤むのを感じる。
ずっと昔から知っていた――...シンクロニシテイマス
翔破
-
アウト オブ エデン
作詞:orange
No way out of Garden Eden
No way それは 死に至る病
楽園の終末に蛇は誘う
撫でるよに 確かめあう この指で
摘み取る 罪の実
こぼれちゃうミルクね友情
嘆くなら舐めればいいじゃん?
凝らしても見えない表情...アウトオブエデン feat 鏡音レン 【歌詞】
Kouhei-Ks Sound Project
-
季節がなくなるかもしれないその理由
Diamond Dust of Bellflower
まるで英国を舞台にした映画に出てくるような広場。
踏みしめる石畳は靴の音を響かせるはずなのだが、それももうない。代わりに聞こえてくるのは、ナイロン袋を丸めた時に出るものと似た、乾いた音。誰かが敷き詰めたので...【たとえばの話】季節がなくなるかもしれないその理由
+KK
-
【リン】
今夜真夜中 迎えに来てね
二人だけの 秘密の約束
0時過ぎたら そっと抜け出す
窓をあけたら 君へのサイン
【レン】
約束の時間5分前 ふわふわする気持ち隠して
窓が開くのを待っている 君の笑顔が花開く
【二人】
手と手 繋いで 笑いあって...ミッドナイト・シンデレラ
ayuciki@マーメイドP
-
※大したことはありませんが、少しだけオトナの描写があります※
閲覧の祭はご注意ください。
【カイメイ】赤の刻印
キョン子
-
■はじめに■
歌詞を書くのは面白いです。ヘッドホンをガンガンに鳴らしながらメモ帳開いてカタカタやっているとあまりの地道な作業にある種のマゾイズムのような快感を得てアドレナリンという名の脳内麻薬で軽くトリップできます。時には吐き気を催すほど悩んだり知恵熱が出てバッタリ逝ってしまったりもしますが、そんな...歌詞を書く上でのポイント【PC推奨】
鶏
-
歌うために作られたからと言って、何もかも完璧に歌えるわけではない。
失敗だって勿論するし、上手くいかない時だってある。
―――なのに。
どうして君はそんなに泣くの?
「リン、なかないで」
僕の目の前には、うずくまって泣きじゃくる片割れの姿。歌が上手く歌えないと、スタジオを飛び出していったのだ。連れ戻...溺れる魚
にさ
-
謁見の間。玉座は二つ。
右側に座るは十四になる王女。
左側に座るは、同じく十四になる王子。
「……退屈ねえ」
紅茶の入ったカップを静かに置いて、リンは片割れに話し掛けた。
「んー」
だらしなく肘を突いて、レンは適当な相槌を打つ。
「なんでこんなに退屈なのかしら」
「毎日同じことの繰り返しだからだよ」...【改造悪ノ】王子と王女【平和すぎる】
音坂@ついった
-
(Alice in Wonderland)
(Alice in Neverland)
まんまる目玉をくるくるとまわしながら
のぞきこんでみた不思議の国ではボクを
真っ白なウサギと魔法使いのネコさんが
とおせんぼして行く手をジャマしてゆくだけさ
あー ずっと
探していたシャングリラ
あー きっと
ボ...ボクとアリスのワンダーランド
れれれP
-
※注
悪ノPさまの「悪食娘コンチータ」をほのぼの感動系に解釈しようと
挑戦をした末の小説です。原曲のイメージを愛している方には
読む事をお薦めしません。
彼女は裕福な家庭に生まれた。口にするものは当然、厳選された食材を名のあるコックが調理し完璧に盛り付けられた、美しく洗練されたものばかりであ...コンチータ様 ほのぼの別解釈してみた(前編)
雨鳴
-
この物語は、カップリング要素が含まれます。
ぽルカ、ところによりカイメイです。
苦手な方はご注意ください。
大丈夫な方はどうぞ。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
彼女は何時も、店のカウンター席の隅に座っている。
ここはMusic Bar。休日前の夜を中心にラ...Music Bar -第1話-
村上夏木
-
シャカシャカと微かな音が聞こえる。すぐ隣でめーちゃんがヘッドホンで音楽を聞いているからだ。どれだけ小さな音で、音洩れを気をつけていても、無音の部屋では僅かに聞こえてしまう。…まぁ、外じゃないから音量を気にする必要もないし、それなりの音量なんだろうけど。
手に楽譜を持ってふんふんと音を確認しているめー...すぐ傍で(カイメイ)
霜降り五葉
-
黄色の国の王政が崩壊した。
今、街の人々はその話題で持ちきりだ。
黄色の国は、他国の国民である私達から見ても酷い有様だった。
絶対王政。極悪非道。民の貧窮など嘲笑うように見下して、王族貴族達は贅沢三昧を繰り返していたという。
そしてなにより……その頂点に君臨していたのは、まだ齢14の少女だったと...残された者【悪ノ二次】
ズサ