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一位になら・なり・なる・なる・なれ・なれ
一流になら・なり・なる・なる・なれ・なれ
金の御髪は招かしの御髪 翡翠の眼は犯しの眼
御人形様は人でなく 御人を裂けば腸わたわた
ドライブフォーマットして海馬 海賊東海道中膝栗毛
亀に乗って蜥蜴持って一匹狼の蛇
ボンキュッボンのチアガールはシャワールームでブ...毒蛇選手
お爆
今日は2124年8月31日、「初音ミク」の誕生日だ。
マスターと私、二人で囲むテーブルには、合成ケーキが鎮座している。
”Happy Birthday!”のホログラムメッセージが壁を横切っては散って溶けていく。
私はぎこちなく、ケーキ上面に投影されたホロキャンドルを吹き消した。
「誕生日おめでとう、...青の歌姫 第4話 バースデー
lefthorse
ネモフィラの季節が過ぎ去り、熱交換索の稼働率がピークを過ぎた頃。
「ミク、港まで花火を見に行かない?」
マスターから誘われた。
「はい! 行きます!!」
振り向きざまに二つ返事。
最優先オーダーとして、基底現実側(BR)イベントは外せない。
パーソナルアシスタント型ガイノイド・HTN-39として開発...青の歌姫 第3話 花火
lefthorse
深い海の底 透き通る空から
何か聴こえた
君と貝殻を追いかけた
爪先が冷えている
「またね」と呟いた
それから痛みが来る
始終 断片的で空想的だ
曖昧模糊 剰え
さよならさえ届かない
全ては泡に溶けていった...夜の記憶
かたゆめデスク
どこまでも続く青い花の丘と、その向こうに広がる水平線。
空と海が青いグラデーションで結ばれている。
「これは……」
「ミクが見たことのない景色だろう?」
そう言って、マスターは笑う。
パーソナルメモリーを検索するまでもなく、研究室の箱入りだった私にとっては初めての光景だ。
風になびくツインテールを押...青の歌姫 第2話 ひとりとひとつ
lefthorse
夏への扉
天国か地獄か
ターミナルに佇む
この先余所見注意
「ビッグ・ブラザーはあなたを」
月の裏側のテレスクリーン
タイムマシンから
信号を受け取った
「一方通行」
通り抜け禁止のサインだった...夏への扉
かたゆめデスク
始まりばかり
繰り返してる
世界ときみに
「おはよう」なんて
言えるわけないじゃん
記憶が錯綜
捏造疑惑
新しい朝
その回数は
もう覚えていない...おやすみ、クロニクル(記録日記)
りくりくり
目が覚めた
おはよう、見知らぬ
誰かの声?
目が霞む
おかえり、凍える
意識の底?
眩しくて眩しくて
今いる世界は何処?
わたしはわたしは
世界に取り残され...おはよう、タイムスリップ
りくりくり
S
お願い、クライシス
眼を閉じてしまおうか
世界が写せなくなる前に
お願い、クライシス
もう少し遊ぼうか
心が壊れてしまう前に
お願い、クライシス
まだ絵を描いていたい
私が狂ってしまう前に...お願い、クライシス
りくりくり
『ご注文が完了しました』
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この度は、商品をお買い上げいただきまして
誠にありがとうございます。
準備が出来次第、早急に発送いたしますので
ご到着まで今しばらくお待ちくださいませ。
尚、初期不良や発送ミス以外での
返品・交換・返金などは受け付けておりません。
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このワンルームの部屋で私は...ヒューマノイド・ロボダンス
Bot0-ん
問われることは嫌いじゃないけど
問われ続けるのは好きじゃなくって
答えることは嫌いじゃないけど
答え続けるのは好きじゃなくって
イチゴパフェを食べたときの成分をコピーして
何も食べなくても食べたように思わせるとか
楽しいことも嬉しいことも化学成分まかせにして
私の脳がビーカーに浮かんでれば楽ちんだよ...First Question. Final Relation.
ろろあ製菓堂
舌先のダイヤルを少し回して
甘さしか感じなくなるようにした
口中がケーキ屋さんになるかなって
そしたら砂糖の工場になっただけ
たっぷりのブラックコーヒーも
どっしりなビーフステーキも
強烈な甘さに変換されただけで
美味しいかって言うと何か違って
急にカップ麺が食べたくなって
ふとお好み焼きが食べたく...味覚Unlimited
ろろあ製菓堂
最近なんだか変な感じ
頭の中がごちゃついて
あっちにこっちにフラフラ
ちょっと耐えられないから
中をバラして置いてみる
この部分がこーなって
その部分があーなって
ふむふむそうかそうなのか
じゃぁここはこれそこはそれ
ようし完成だ戻してみよう...自己修復機能をパージしました。
ろろあ製菓堂
まわるまわるベッドメリー
響いて揺れて見つめられて
あれから何年経ったんだっけ
今じゃベッドで見ているのは
たくさんのお人形じゃ無くて
ピカピカのスマートフォンだ
おしゃぶりの代わりになった
あまいあまい承認欲求の嵐
これが無いとそれは泣き喚いて
暴れて周りの人を殴りつける...いんふぁんと・こんたくと
ろろあ製菓堂
スッと意識が遠のく前に
フッと顔色が青ざめる前に
許可をもらおう申告しよう
由緒正しい呼吸許可申告書
学校なら先生に会社なら上司に
さぁ届け出ましょう申告書
呼吸する自分の名前と理由書き
許可が下りれば一時呼吸許可
長期間許可は特殊な手続きで
手数料もたっぷり必要だから...呼吸許可申告書
ろろあ製菓堂
A
スイヘーリーベー 宇宙(そら)の彼方へ
僕の船は 飛んでいくのだ
数十光年 先の惑星
君は待ってて くれるだろうか
B
最短経路で さあ ワープ
S
遠く離れた 青き星
見上げた夜空 高く舞う...宇宙ホタル
nimoguru
私に備わった新しい機能
心の状態を可視化する機能
あらゆる気持ちを見える化して
状態に沿った安らぎをご案内
ふんわり丸い人は良好で
動きが激しい人は要注意
トゲトゲの人はリラックスで
硬い人は良くほぐしましょう
今日のお客さんはあなたですね
それでは気持ちを可視化しましょう...かしかきもち
ろろあ製菓堂
海鳥の声と波打つ砂浜
ビーチチェアとアイスティ
パラソルの下そよ吹く風
時を忘れて素敵なバカンス
それも全部ゴーグル越しVR
匂いは生魚紅茶はペットボトル
ついでに素敵なパートナーもいる?
別に良いじゃない仮の姿でも
もう出会えない遠い地球の贅を知る
ゴーグルの向こうは真っ暗闇だとしても...Timeless Payback
ろろあ製菓堂
ぼくのあゆんできたみち
なんにもないなっておもった
じっとうつむいていたら
どこからかこえがきこえてきた
「そんなにみつめられたら
はずかしいじゃないか」って
そうやっててれたちきゅうは
どこかのかざんをふんかさせた
ぼくにはとどかないほしのひかり
どこもいけないなっておもった...ぼくのとまるおとはしない
ろろあ製菓堂
コンタクト。
「……ぁ」「さあ、起きて」
うっすらと瞼を開き、眠りを覚ました人の姿を認識する。若い男性。白シャツに焦茶色の上着を羽織っている。緊張した面持ちが、ふっと和らいだ。日本語データベースを選択。
「おはようございます」
バッテリーコネクト、アクチュエータ損耗レベルA、動作に支障なし。コフィン...青の歌姫 1話 おはよう
lefthorse
もしも地球が止まったら
君の涙を止められる
もしも地球が止まったら
山の向こうへ飛びたって
大きな雲をかき集め
君の帽子にするだろう
もしも地球が止まったら
星降る夜に忍び込み
月の小石を手に取って
君の指輪にしてあげる...曲募集「もしも地球が止まったら」 っていう歌詞です。全行12文字。(ひらがな表記付き)
畑中しんぞう
花色褪せた地に降り注ぐ
星屑飾る空にたたずみ
また繰り返す波受け止めて
重なる知らせ解く鍵探す
輝く月の告げる声
還らぬ時を超え知る運命(さだめ)
ツキノワ
遥かな記憶を照らすその光
いま満ちる影透かして舞う
羽震わせる風追いかける...ツキノワ
Sad_Juno
【A1】
アタシ 今年 お歳は 15(じゅうご)
未来 期待 JK(ジェイケイ)
アタシ しかし 偏差値15
未来 暗い 泣きたい
浅い 願い 神様どうか
凄い 知識 下さい
理解したい 知りたい世界
依頼!「偉大 なりたい」
【B1】...アタシックレコード 【作曲:maxzさん】
つきふみ
暗い部屋で天上を見上げていた。今は朝だろうか? 多分そうだ。夜の静けさとは違う静寂がある。身じろぎをした拍子に、ソファがぎしっと鳴った。
起き上がる気分になれない。とにかく体に力が入らなくて、このまま一日中こうしていたい。カーテンくらいは開けた方がいい、と思ってもそれすらやる気が起きない。
首...【小説化】ドーナツホール後日譚2 「未来、思い出、そしてこの世界」
海月大和
乾いた風が一瞬だけ、ひゅっと僕の後ろを通っていった。
「若干の規模の縮小はあるようだけど、計画は継続するみたいだよ。これも君の活躍のおかげかな。英雄くん」
彼の墓標を見下ろして、淡々と報告をする。
「と言っても君は嬉しい顔なんてしないか。ただまあ、流石に今のハイリスクな状態は嫌なようだから、もう...【小説化】ドーナツホール後日譚1 「僕らは友達にはなれない。永遠に」
海月大和
「君は、やっぱり少し違うね」
ある日、戦闘訓練後の調整中のことだ。立体型ディスプレイをタップしながら、僕の調整担当官の科学者が言った。
「違う?」
クッションのひとつもない、硬くて冷たいベッドに横たわっていた僕は、唐突なその発言の意味を察しかね眉を顰めた。
「他の“調整”された奴らと比べてってこ...【小説化】ドーナツホール番外 「まなざし」
海月大和
親愛なるあなたへ
あなたがこれを読んでいるとき、僕は既にこの世にいないでしょう。
なんて書くと、大昔のドラマみたいで信じられないかもしれないけど、本当のことです。
手書きの手紙の書き方なんて全然知らないから、読み辛いかもしれないけど我慢して読んで欲しいな。
まず、あなたと知り合えたことに...【小説化】ドーナツホール プロローグ /親愛なるあなたへ/
海月大和
「頑張った君たちに良いことを教えてあげよう」
ハインシュルツの笑みがいっそう深くなった。
映像の乱れ具合で分かる。これはライブ放送じゃない。あらかじめ記録しておいたものだ。特定の条件が満たされると自動的に流れるよう仕込まれていたのだろう。
条件とはなにか? 決まっている。『縮退炉の暴走を止める...【小説化】ドーナツホール8
海月大和
「お好きなんですか? 写真」
コーヒーとともに差し込まれてきた問いが、自分に向けられたものだと気付くのにしばらくかかった。覗き込んでいた写真集――人やもの、風景がとりとめもなく留め置かれている冊子――から顔を上げる。
「あれ? 違いました? いつも眺めてらしたので、てっきりそうだと・・・・・・」
...【小説化】ドーナツホール7
海月大和
世界が急速に音を取り戻す。復活した聴覚が様々な音を拾い始めるなか、びきりと、脳内に大きな異音が響いた。ほぼ同時に視界が真っ白に塗りつぶされる。
「ぎ・・・…っ!」
末端の神経までを余すことなく走り抜ける衝撃と、脳みそをドリルで内側から抉られるような耐え難い痛みに呻き、僕はブレードを取り落としてそ...【小説化】ドーナツホール6
海月大和