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気紛れな君はいつもアイサインをして
私の心振り回すの
オレンジ色の君を抱きしめ
夕日の中で眠れていたら
変わるんだけど
幸せな午後に
今日も君は金色の髪の
あの子の膝で甘えてるんだ
私はいつも待ちぼうけだけど
本当に寂しい時には...ビタミン/歌詞
LuNaRhyThm
リンの頬の輪郭が、ようやくまともになってきた頃、養母は眠ったきりのリンの髪を梳いて、「さぁ、綺麗になったわよ」と声をかけた。
だけど、俺は養母がリンに関わるのを断った。たぶん、リンにとっては養父母の「迷惑」になるのは嫌だろうから。
俺は、会社が終わってから病院に直行し、病院で寝泊まりして、姉の...Home Planet/第五話
LuNaRhyThm
めったに怒らない養父母は、20時ギリギリに帰ってきた俺達に、喝を入れた。
それから、何処に行っていたのかを聞かれ、正直に答えると、何故地理も分からない遠方まで出かけたのかを聞かれた。
「ちょっとした旅気分を味わいたくて」と答えたら、養父は「そのために父さんの財布から金を抜いたのか?」と聞いてきた...Home Planet/第四話
LuNaRhyThm
道中に在ったコンビニのイートインコーナーで昼食を摂ってる間、俺はついでに買った地図で観光できる場所を探して居た。
リンも、すっかり諦めたらしく、正面の席で大人しくパンを食っている。誰に習ったわけでもないのに、一口ずつパンを千切って口に運んでいる。大した「お嬢さん」だ。
「何じろじろ見てるのよ」と...Home Planet/第三話
LuNaRhyThm
日曜日。俺は、本屋に行ったリンを尾行した。そして、書店に入る前にその片腕をひっつかみ、駅に連行した。
リンは驚いて「ちょっと、何?」とか、「放してよ。どこ行くの」とか言ってたけど、無視して、あらかじめ買ってあった切符を改札に通すと、列車に乗り込んでドアが閉まるまで、リンの腕を離さなかった。
腕...Home Planet/第二話
LuNaRhyThm
自己紹介をしよう。俺の名前はレン。今年で14。所謂、中学二年生を患ってる最中だ。
大人達は夢を見ろだの目標を持てだの言うが、建設的な将来なんて、まだ思いつかない。
なんで自分がガッコーに通って、気の合わない連中と話を合わせて、金髪が生意気だと言う理由で叱り飛ばしてくる変人達から、役に立つかどう...Home Planet/第一話
LuNaRhyThm
イアは、クランベリーソーダを飲みながら、いつかの事を思い出す。
かつてこのバーで歌って居た16歳の少女と、その少女を守っていた双子の事を。
彼等は、ある日、バーに来ていた「メイコ」と名乗る琥珀の目の女性と会い、自分達に「法的に守られる権利」があることを知った。
メイコは、「他の子供達にも、声...天使の果実 エピローグ/小説
LuNaRhyThm
通報を受けてきた2名の警察官が、イアの住んでいるマンションのオーナーに問い合わせ、イアの家の住人全員と共に、管理人室で防犯カメラの記録を見せてもらうことになった。
「もっと早く教えてもらえるとよかったんですけどね」と、対応に着た警察官は言う。「まだ記録に残ってるかな…あ。これですか?」
早送りを...天使の果実 第八話/小説
LuNaRhyThm
「カイト先生」は、電話で本部に連絡していた。「ファーストコンタクトに失敗した。思ったより、能力がのびているらしい」
電話の向こうでは、同僚の研究員が「引き続き、捜索を頼む」とだけ告げた。
承知の旨を告げて、カイトは電話を切った。
昨日見た、ミクの様子を思い出す。サマーセーターとタンクトップ、...天使の果実 第七話/小説
LuNaRhyThm
補導員の行き来している通りは、大体把握している。レンは、「警戒網」を切り抜け、家に帰った。
外から見ると非常に古い家だが、内装はリフォームされていて、そこそこ小奇麗だ。
リビングに、白い髪の女性がいた。イアだ。通勤用の紫色のスーツを着て、ソファに座っている。
「レン。しばらく、物置に居て」リン...天使の果実 第六話/小説
LuNaRhyThm
ガタガタとテーブルが震えている。
一瞬地震かと思ったが、震えているのは自分だ。そう気づいて、紙にペンで詞を書いていたグミは、顔を上げた。
寒くはない。額に手を当てたが、熱もない。しかし、震えは止まらない。
何かおかしな病気だろうか? それとも物理的な原因があるのか?
状況を把握しようと、一...天使の果実 第五話/小説
LuNaRhyThm
事務所に行く準備をして、いつも乗っている列車の時間より少し早めに玄関を出る。案件の説明に必要な図解を入れた大きなケースを持って、貴重品を入れたバッグを肩にかけて。
長い白い髪をひとまとまりの三つ編みに結い、オフィスカジュアルに身を包んだイアは、バーに出かけた華やかな姿とは一転して、非常に生真面目...天使の果実 第四話/小説
LuNaRhyThm
夜の摩天楼と言うものは、非常に有意義な舞台であると彼女は思っている。生ギターを片手に、駅前のいつもの場所に座り込み、傍らにはギターケースを開けておく。
これで準備は万端だ。
ゆったりしたパーカーのフードをすっぽりと被り、彼女はギターを片手に街角で歌い出した。かなり音域が広く、中性的な太い声から...天使の果実 第三話/小説
LuNaRhyThm
リンが自分の「力」を自覚し始めたのは、施設に入って間もなくだった。
まだ5歳だったリンは、施設の、ある先生の周りに、白い鳩の羽のようなものがいつでも舞っているのを見て、なんて綺麗なんだろうと思っていた。
同時に、同じ施設に入れられていた弟のレンには、全く別のものが見えているらしい。リンが鳩の羽...天使の果実 第二話/小説
LuNaRhyThm
雨の上がった夜、イアは友人のルカに電話をかけ、馴染みのバーに行くことにした。せっかくの週末だ。気分の晴れることを願って、少し気合いをいれたオシャレとメイクをして、夜の繁華街に繰り出した。
待ち合わせした通りの向こうで、ルカが知らない誰かと喋っている。
少し近づいてみると、滑らかな英語が聞こえる...天使の果実 第一話/小説
LuNaRhyThm
酸の雨が降っている。
傘越しに見上げた空が、洗われていない煙のような灰色の雲に覆われている。
雨の日は、涙を流してもバレないなんて、誰が言い出した冗談だろう。
涙が出れば、目は充血し、塩分と脂で化粧も崩れる。そのまま眠ったりしたら、次の日は顔が腫れあがり、見られたものではない。
ブーツのヒ...天使の果実 序章/小説
LuNaRhyThm
あ~ 暇だな~
本当は暇じゃなかったとしても
言いたい時もある
ねぇ あなたは
そういう時にどうやって
前に進んで行くの?
こっちを見て
手で顔を隠さないで
あなたの事を
考えれば考えるほど...ふわふわした雲の上で
takerunrun
雪はしんしんと降るのが美しいでしょうか。
それとも、ごーごーと吹き荒れるのが素晴らしいでしょうか。
でも、その町では、雪が落ちてくるのです。
大きな断崖に、無数の横穴。その一つ一つが家である。
眼前には平野が広がっているのに、家屋は一軒もない。
「どうして?」
洞穴の一つ、木の香りが温か...雪が落ちる
ヘルケロ
青年は納得できずにいた。
なぜ、船長はあの尼を船に乗せたのだろうか。
考えるほどに、憤りが胸を支配する。
船という乗り物は、女である。だから、船首にマリア像を讃えているし、船乗りは男ばかりなのだ。船に女が乗れば、船は嫉妬に燃えて、災難にある。それが、船乗りの常識である。
というのに、船長は...宵の歌声
ヘルケロ
I 深い海の底
声が聞こえたなら
どうか返事をして欲しい
叶わないのだとしても
A1この目に映るのは
数多の魚
貴方は何処に居るの?
無数のマリンスノー
涙の代わりに降るの
B1手紙を書きたくても...深哀歌(しんあいか)
Sillver
満天の星空。
という言葉は、陳腐だが美しい。
あなたも私も、その言葉に伴う光景を想像できる。
だが、”満天を超える星空”、という言葉はどうだろうか。あなたは想像できるだろうか。
これから語るのは、それに巡り合う物語。
場所は、砂漠の中心。
宵闇の中で、焚火の灯だけが温かい。
キャラバ...正天の霹靂(せいてんのへきれき)
ヘルケロ
眠れない夜 空を見上げた
くしゃみをして 寒いと思った
空にはオリオン座 シリウスが輝いてる
秋は終わりを告げて 冬が来たんだ
ゆらゆら上る息が 僕に別れを告げて
空へと飛んで行く 手を伸ばしたら
届きそうで届かない 風が連れて行った
一人ぼっちの夜 空を見上げた
眠い目を擦って 寒いと思った
空に...Sirius
Sillver
S貴女の罪を計りましょう
時を計りましょう
幾年幾千幾億が経とうとも
赦さない 時を数えて
その天秤が傾くまで
A争い無く平穏な日々
ただ語り合い 愛を語らう
幸せな時 過ごしていた
見守るだけで 幸せだった
愚か者が 箱を開けるまでは...天秤
Sillver
――拝啓 お元気ですか?――
夏の日差しに手をかざし
天(そら)を仰いで目を細め
差し込む日差し遮って
滴る雫、地を濡らす
今年も貴方に会う為に
色々準備したんだよ?
貴方と過ごせるこの時間
抱きしめていたい、大切に
激しく駆られる衝動に...『初夏』テーマ:泡沫
吸血少女