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声が止んだ。
「――?」
歌姫は弾かれたように振り返り、騎士の名を呟く。
騎士は手にした剣を放り投げ、歌姫に駆け寄り、包み込むように彼女を抱きしめた。
男の熱き血潮は凍てついた女の心を温め、女の冷えた腕は男の火照った身体を癒す。
歌姫は目を閉じ、掠れた声を震わせた。
「これは、夢?」
「夢...【小説化】神の名前に堕ちる者 5.母なる神の詩・人の子の歌(完)
海月大和
神子の護衛。それが、俺に与えられた新たな使命だった。
少女が消えた洞穴の前に立ち、俺は彼女との出会いを思い返していた。変わらない雨足が、肩の痛みと身体の熱を和らげる。何が待つかも分からぬ闇に目を眇め、長年を共にした相棒を握り締め、俺はインクで塗りつぶしたような穴の中に身を投じた。
正直に言えば...【小説化】神の名前に堕ちる者 4.哀しみに報いる者
海月大和
ばしゃん。
水溜りを踏みしめた具足が、濁った水を跳ね飛ばす。叩き付けるような豪雨の中、鬱蒼と茂る森を俺は駆けていた。行く手を遮る枝を剣で切り上げ、邪魔な石を蹴り散らし。木々の隙間をぬって降り注ぐ雨粒で全身を濡らしながら、立ちはだかる小岩を飛び越え、止まることなく真っ直ぐに、俺は走る。
冑(かぶ...【小説化】神の名前に堕ちる者 3.護り手たる騎士の話
海月大和
天を突くのではないか。そう思えるほどの巨木があった。
少女を追い、石の洞穴を抜けて開けた空間に出ると、目に付いたのは大人が両腕を回しても到底届かないであろう太い幹。その幹に隠されるように、来た道と似たような洞穴が見えるが、道の先は黒々として見通せない。
大樹の傍の岩肌からは水が染み出ており、澄...【小説化】神の名前に堕ちる者 2.痛みを問う者
海月大和
前髪を伝った雨粒が、ぽつ、と石畳に落ちる。固い地べたに座り込んだ私は、ざらついた石に染み込んでいくそれを、ただ眺めていた。
遠く聞こえる雨の音。この場に座り込んで、いかほどの時が刻まれたのだろう。石壁に背を預け、天井を仰ぎ見る。青白く光る苔が、重苦しい石の連なりを薄っすらと照らし出していた。
「...【小説化】神の名前に堕ちる者 1.神子たる歌姫の話
海月大和
事件が起きた日
KAITO目線
あ、こんにちはKAITOです。
何かプロローグからすごい間が空きましたねw。
ごめんなさいです。
気を取り直して、じゃあ①話始めます!
でわ。
「あっ、リンちゃん達だ!」
とうとう俺達は、リン達を見つけたので、
話しかけてみた。...ボカロの日常(シリアス)①話
M and M
いつもの1日
KAITO目線
「もう9月か~」
あ、初めましての人は、初めまして!
俺は「KAITO」っていいます。
詳しく言うと俺は、「VOCALOID」の
1人なんです。
「でも、8月の最後はすごかったな~。まあ、「ミクの誕生日」があったしね」
俺は、そんな独り言を言いながらカレ
ンダーを見てい...ボカロの日常(シリアス)プロローグ
M and M
陰
主人公
初雪 ミク:初音 ミク
遠慮ヒミな社会人。小学校の時付き合っていた元恋人いたが…その元恋人の記憶を無くしていた。
本人は小学校の時付き合っていた恋人がいたのは覚えているけど…誰なのかは思い出せない…アイワアワズ 設定
リズナ@スレラー
「このおうちにはこれ以上住んでられないわ」
これがあたしの出した答え。
あたしは重音ミサト。齢は15になったばかり。
2000年、8月真っ盛り。ここは、都会になんて縁もないド田舎。
やけに五月蠅い蝉の声に、青々とした森がそこらにあるような場所。
ビルもなければ、バスも滅多にこないし、
ロマンチックな...命短し恋せよ乙女~無限ループ1/5~
霧音
「はーっ疲れた」とミクが部屋で呟いた。
ミクが部屋の辺を見て呟いた。
「明日休みやし部屋片付け様かな?」
そう、明日はミクのオフの日である。
次の日、ミクは朝起きて、顔洗って、着替えて、ご飯食べて洗い物しようと思ったらインターオンが聞こえた。
ミクは「はーい」と玄関のドアを開けたらそこには、...ミクの休日
リズナ@スレラー
第一章 夢の中の天国
“私の心何処?”
“此処は夢?”
“私が居る世界とは全然違う…”
“そこにいる人は誰なの?”
ここはまるでバーチャル見たいな所…
私は辺りをキョロキョロしながら見ていた。
そこに居た男の人に聞いて見た。
「すみません…?此処何処ですか?」
「此処ですか?」...アイワアワズ ~陰~ 1-1
リズナ@スレラー
“私の声に”
“届かない空に”
“私は狭い路地に”
“一人で居た”
“そう、私は貴方と出会う前ずーとそこに居たから”
“私は、この狭い路地で毎日歌い続けたんだだから…”
“俺の声に”
“届きそうも無い空に”
“誰も知らない、黒い世界が俺は居た”
“ある日、君は狭い路地で歌を歌って、俺は世界が変わった...アイワアワズ ~陽~ No01
リズナ@スレラー
ぼっち役…初音ミク
その他…他ボカロキャラ
私はとにかくぼっち。
前までは友達がいて楽しかった。
だが中学の時親が離婚し生活の荒れが影響で、
性格が酷く病み変わり果て今ではこのさまだ。
あえていうなら…
彼氏いない歴=年齢
友達いない歴=親離婚後
である。...リア充なるからっ!
博麗 夜空
【 Monocle's Earl ~ 片眼鏡伯爵 ~ 】
第四話 「 奪還 」
町外れから山脈へと続いている、深い森。
既に太陽は傾き、辺りは夜へと誘われ始めていた。
そんな中、侯爵家の馬車を襲った賊の一団が、今、駆け抜けようとしていたのである。
馬に引かれた荷台には、ちょうど人が収まるくらいの麻袋...【ボカロ小説】片眼鏡伯爵*第4話*
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◆◇◆◆◇◆【VOCALOID小説】◆◇◆◆◇◆
「 Monocle's Earl ~ 片眼鏡伯爵 ~ 」
第一話 「片眼鏡伯爵」
第二話 「眠れぬ夜の夢」
第三話 「僕の許嫁」
第四話 「奪還」(予)
第五話 「大舞踏会」(予)
第六話 「もう一人の伯爵」(予)
◆あらすじ
舞台は中世欧羅巴。大国...【ボカロ小説】「 Monocle's Earl ~ 片眼鏡伯爵 ~ 」【鏡音レン】
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【 Monocle's Earl ~ 片眼鏡伯爵 ~ 】
第三話 僕の許嫁
「お早う御座います。皇太子殿下」
朝を告げる声が、僕を深い眠りから引きずり覚まそうとする。
だけど、僕の体はそれに応じようとはしなかった。
無理もない。昨夜は羊泥棒を捕まえるのに、遅くまで掛かってしまったのだから。
泥棒を捕...【ボカロ小説】片眼鏡伯爵*第3話*
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【 Monocle's Earl ~ 片眼鏡伯爵 ~ 】
第二話 眠れぬ夜の夢
夜の静けさの中、薄暗い地下道を場違いな服装をした少年が、ひとり歩いていた。
足音だけが静かに響きわたり、手にした角灯の明りに照らされたその表情は、なお暗い。
「何の為に生きるのか」
今夜もまた、少年は見つからない答えを求...【ボカロ小説】片眼鏡伯爵*第2話*
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【 Monocle's Earl ~ 片眼鏡伯爵 ~ 】
第一話 片眼鏡伯爵
この物語の舞台は、中世欧羅巴。
文明化の進む煌びやかな表舞台とは裏腹に、ひと度路地裏に回れば
未だ混沌とした無法地帯の広がる時代である。
今夜もまた、そこには闇夜に蠢く悪党達の姿があるのだった。
「おい、急げ早くずらかるぞ...【ボカロ小説】片眼鏡伯爵*第1話*
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「もう、曲を作らない」
マスターにそう告げられてから、どれ位時間が経っただろうか?
私は初音ミク。希望小売価格1万5750円。serial「oooo oooo oooo AP63」
私は歌う為に作られた。歌いたいとか、歌いたくないとか、そういった自分の意見を持ち合わせてはいなかった。
--歌...初音ミクと七色の雨
AIR田