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機体に重低音が響き、ガタガタと、不定期に揺れる。外から聞えるのは、風を切るヒュンヒュンという音と、車輪がたまに立てる、軋みの音だけ。
リフトの中には、沈黙が流れている。
ミクは、最初に声を出した。
「テトさんは、何で、これをもっていたんでしょうね。」
答えは無い。
「何で、この能力を使わなかっ...緑閃 弐拾
Hete
その次に響いたのは・・・
爆発音。
エレベーターから、振動が伝わってくる。次々と、どんどん侵食していくように。爆発音は、近づいているように聞えた。いや、近づいている。
鈍い音が、皆の頭の中に響いていく。誰一人、状況を飲み込めていなかった。
エレベーターの内側が、爆風でキィキィと悲鳴を上げ、...緑閃 拾玖
Hete
「リン!!」
閃光が止まって、目がなれたとき、レンは叫んでいた。
「リン・・・おいリン!!返事しろよ!!
俺らは・・・二人で一つだろ・・・
リンがいなくなったら・・・俺は、俺は・・・」
リンは目を閉じたまま動かない。
ミクはリンから後ずさった。
「ミク姉・・・リンは、リンはどうなったんだよ!!
・・...緑閃 拾漆
Hete
「リン!おい、しっかりしろよ!リン!!」
レンは倒れ込んだリンの身体を必死で揺さぶった。
リンの眼がかすかに開き、唇から言葉が漏れた。
「・・ゴメン・・・レン・・・ゴメ・・・ン。」
リンの言葉には、所々ノイズが混じっていた。
「テト・・・!リンちゃんは・・・リンちゃんは助かるの?!!」
ルカは叫ぶよ...緑閃 拾陸
Hete
テトが一番早く異常を感じ取る。
「そんな・・・馬鹿な・・・
NOIS反応が・・・・・・消えない・・・」
砂埃の後ろには、まだ巨大な影が見えた。
「・・・!!!」
ミクは、砲台の予備動作を聞き逃さなかった。
飛んできた弾丸を手でしっかりと受け止めた。
舞っていた砂埃が自然と晴れ、またその巨体が姿を現し...緑閃 拾伍
Hete
「ネル?」
カイトが呟きながら横を向く。
・・・ネルはすでに左半身が大破していた。
ミクは地へと崩れ落ちる。
視界の果てにテトがハクの手を振り切って走ってくるのが見えた。
音は・・・・無い。
不意に全員のヘッドフォンに声が響く。
<みん・・・な・・・・・ゴメン。
・・・・・・あり・・・・が・・・...緑閃 拾肆
Hete
「行くわよ・・・みんな!」
メイコが口を開く。
「えっ・・・でも・・・」
「でもじゃないでしょ!!!確かにこれはあの大戦の時と同じ量だけど・・・今は私たちもいるしミクもいる!!勝てないこともないはず・・・。」
「・・・そうだな・・・ここで色々言い合ったって、状況が良くなる訳じゃない。」
「よし・・・...緑閃 拾参
Hete
地下に戻ると、ハクは一目散に部屋に戻り、メイコの電源を入れた。
意識を取り戻したメイコが辺りを見回す。
「・・・あれ?・・・NOISは?」
「すみません!!メイコさん・・・ほんっとうにすいません!!」
「何!何?ハクちゃん・・・なんで謝ってるの?」
「あの・・・メイコさん・・・酔っていたので・・・時...緑閃 拾弐
Hete
「ねぇぇぇぇぇぇぇぇるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!
お酒一緒にのまらぁ~い?」
突然ドアが開いてメイコが入ってくる。
「メ、メイコ姉さん・・・酔ってますね・・・」
「うん。しょう!!最後の酒樽あけたのらっ!!
あなた達が帰ってきたおいわいぃ~・・・飲む?」
「・・・喜んで!!」
そう言ってネルはメイコ...緑閃 拾壱
Hete
エレベーターのドアが開き、少し歩くとミクは思いっきり倒れた。
「ミク!!!!」
慌てて近くにいたルカが抱き上げる。
ミクをじっと見つめてルカは安心した顔になる。
「大丈夫。エネルギー不足。特殊能力を使いすぎてエネルギーが急激に減ったからだと思う。」
「・・・だろうな。二回も三回も使ったから。寝かせて...緑閃 拾
Hete
「・・・で?これからどうすればいい?」
地上に戻ってきた後,金髪の女が言う。すると、黙り込んでいたメイコが口を開く。
「こっちの基地に来ればいい。またあの生活に戻ろう。私たちがみんなの敵を取る。あと・・・・ミク達はあなた達のことは知らないから自己紹介でもしてあげて。」
「あ・・・そうか・・・じゃあま...緑閃 玖
Hete
ドアが開くと、そこには金髪の女と、銀色の髪をした男女が立っていた。
「ネル!デル!ハク!生き残ってたのね!!!!」
そう言ってメイコがいち早く飛び出していく。
「メイトやカイコ達は?いるんでしょ?一緒に来たんでしょ?
何処にいるの?」
目を輝かせながらメイコが訊く。
3人は俯いてしまった。
銀の髪の...緑閃 捌
Hete
「・・・ミク。ありがとう。だいたい分かった。部屋に戻って休むといい。
エネルギーが減っているだろう?」
カイトがなおもうつむきながら言う。
「カイ兄はどうするの?」
「・・・独りで居たい。・・・今は。」
その返事をきき、リンとミクは部屋を後にした。
部屋に出てもミクは何も話さなかった。話す勇気がなか...緑閃 漆
Hete
暫くミクはリンと話していた。
突然、ミクのヘッドフォンにカイトの声が響く。
<ミク?ちょっとトレーニング・ルームにこい。>
「リンちゃん、トレーニング・ルームってどこ?」
「え?どうしたの急に?」
「ちょっとカイトさんからメッセージが入って・・・」
「カイ兄が?・・・危ないから私もついてくよ・・・」...緑閃 陸
Hete
三十分もすると、メイコが寝ぼけ眼で部屋から出てきた。・・・メイコを起こそうとしたカイトの無惨な姿を引きずって・・・
「とっ殿ぉぉぉ!」
そう叫んでがくぽが立ち向かうが、メイコに蹴散らされる。
「誰だ?こいつ・・・」
メイコはがくぽの胸ぐらをつかんで言う。
「私の兄のがくぽです。」
と、めぐぽがいうと...緑閃 伍
Hete
「待って!!」
メイコの一言でみんなが止まる。
「どうしたの?メイ姉?」
リンが聞く。
「なんか・・・変な感じしない?あの集団がどんどん減ってるような・・・テト?調べてみて?」
「はい。・・・・・!!?確かに!!後ろの方からどんどん減っていきます。そろそろ姿が・・・!?」
突然、『NOIS』の前方集...緑閃 肆
Hete
ミクがドアを開けるとちょうどメイコがはしってきていた。
「メイ姉・・・『NOIS』がきたってほんと?」
「あたしは嘘はつかないわよ!・・・ホラ!ミクちゃんも早く武器持ってきて!!」
ミクが自分の部屋に戻って白と黒の二本の剣を持って部屋から出たら、ちょうどリンとレンが部屋から出てきていた。レンの手には...緑閃 参
Hete
みんなが自分の部屋へと戻る時、ミクはテトの後をこっそりついて行った。
テトがドアを閉めた後、ミクがドアを叩く。
「・・・テト?開けてくれる?ちょっと話があるの」
「・・・ミクさん?」
ドアの向こうから声がきこえ、静かにドアが開いた。
「・・・どうぞ。」
「ありがとう」
ミクが入るとテトはすぐにドアを...緑閃 弐
Hete
色のくすんだ、柔らかいベッドのうえでミクは目覚めた。
「・・・あっ!レェェェン!!目ぇ覚ましたよぉぉぉぉ」
ミクのそばにいたリンが叫ぶ。
すると、バタバタと走ってくる音が聞こえ、レンが顔を出す。そしてレンは、ミクの方をまっすぐ見つめ、言った。
「NO、01初音ミクだな?目覚めてすぐに悪いが、少しだけ...緑閃 壱
Hete
2020年、人類はついに<アンドロイド>を作り出す。
家事、軍事、娯楽等とたくさんのアンドロイドが生み出された。
2050年、アンドロイドは一家庭に一人はあるようになる。
・・・そんな中、突然アンドロイドにはやり出した、出所不明のウイルス・・・
そのウイルスは、感染するとノイズを発しながら暴走するた...緑閃 序章
Hete