nIbomの投稿作品一覧
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茜 -Akane-
暮れ燃ゆる陽に黄泉魂捧ぐ
笛の音が裂いた静寂に
移ろいの跡 彼誰は彼我の死
瞳孔の闇 夜を湛え眠る
祈人は辞紡ぎ
茜空へと寄せて詠う
「 サ マ レ 」
数珠繋ぎの命へと渡す記憶と鼓動よ
燃えよ 燃えよ 永久に燃えよ...■茜 -Akane-
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Weathering
零れる砂で築かれた街は
そっと崩れ去って
嘘を真実と信じる僕らは
ずっと幻(ゆめ)を見ていた
響鳴(きょうめい) 目を塞ぐ僕らは
帰る道さえも忘れて立ち尽くす
End's rain その虚構(おはなし)の名を
誰も知らないの 僕も君も貴方さえ
" ここに居たというのに "...*Weathering
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朝焼けの祈り
耳を澄まし聞くは虫達の調べ
閉じた目に映る夢を食い散らす
悪魔のバティカカ 黒羊の角
星を落としわらう 不浄のバティカカ
君の命さえ貪る悪魔は
蛇のような目で君を見つめる
狙っているのさ 夜に紛れて
夢を探してる 幼子の夢を
深い夜を照らす 奇怪な火の玉...■朝焼けの祈り
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フェアリーテイル
ユラユラ 喋る月と
転がる星のグロッケン
「ナイショよ?」 風の言葉
わかってるそんな事
静かにそよぐ並木に
落とした星屑のラメ
逃げ出す足音は ほら
どこへ行くの?
今夜ロンリネス...フェアリーテイル
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Clockworks Maid Girl
歯車ガール 出会えば Bad End
夜な夜な Midnight 歩き廻る
キリリキュルリ 音を立てて
夜の町をさまよう影
歯車ガール 渾名: BLOODY
錆びた脚に油差して
「貴方ハドコ? 貴方ハドコ?」
彼女の声 聞けば最期(おわり)
Aaaaaaaa...■Clockworks Maid Girl
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Meteor
どうした もう終わりかい?
焦げ付くエゴにバイバイ
真面目ぶった僕らを囲む世界は
チープな嘘にまみれて
それでいいやって嘲笑(わら)ってんだ
僕の存在とか気にしてないだろう?
風の向くまま生きてたいな
鳥より自由に羽ばたきたい
搦め捕られた糸を手繰る症例...■Meteor
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テヅル=モヅル
惹かれた迷宮 謎が謎を呼んでページめくる手
解けて絡まる君の視線(め) テヅル=モヅル
約束を破った鳥籠(へや)には蝋燭の文鳥
沈黙した少年が導く箱庭(へや)は空
誰ひとり罪を質さず産湯に揺蕩う
ねぇ…知ってる?
この世界を覆った花を
ねぇ…知ってる?
その香りの甘ったるさを...■テヅル=モヅル
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アイコン用
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ラストシグナル
これからと これまでを 地図に書き込んで眺めながら
考えてた 随分遠い所まで来たんだなって
君に声も届かないなら
手遅れだよと もう遅いんだと 言い聞かせながらも
消せない面影を夢に見ながら泣いた夜
サヨナラの意味は明日を生きること 離れてゆく君へと
この言葉を送ることにした
『君よ...■ラストシグナル
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竜の祈り人
虚空に響く音 孤独な竜は吠える
蒼穹滑る翅 風を纏うハルモニア
散らばる燐光がドミナントを導き
高らかな和音に物語が目覚めるの
(シーエ ラーヴィア) 淡く滲む朝日と
(シーエ デーヴィタ) 風が編んだメロディー
光と影のカンタータを
遥かな君の歌声で私は舞い踊ろう
雨に混じる君の涙...竜の祈り人
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Era of Dawn
その爪で抉った残骸のカタコンベに
穿つ穴こそが真実か
音も無く飛び去る猛禽の残影に
僕らは古びた幻想を重ねた
朝焼けの窓辺に
草臥れた祈りは似つかわしくないと言って
僕らは歌い出す 金切り声で愛の賛歌を
Era of Dawn 時の始まる場所へと
哀しみの花を摘んだら共に手を...Era of Dawn
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tetra
〈信号受信〉
僕ノ 声ガ
聞コエ マスカ?
コノ 記録 ヲ
君 ニ 託ス
##############
day xx. xx. xx
天気は 雨
ついに僕は...tetra
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ミトの図書館
言葉のユートピア
文字ばかりが住む場所で
伏線の意図も忘れて久しい
記憶は不確かだ
眼鏡越しに見る世界
作り物ばかりだと僕は知っていた
書架で微睡んでる
過去は現在(いま)と出会えない
ぽつりぽつり 泪が...ミトの図書館
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Knife
命を抉り取るような痛みは
幻肢を貫く Knife
いつしか僕の心の深くに
住み着いた Devil
腐った現実を平らげても
空っぽの Heaven
嗚呼 知ってたよ
救いなど此処には無いと
響く罵声 劈く雷鳴...■Knife
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片足立ちのエトワール
ステラ 麗しい夜
綺麗なその瞳に いま
アタシは映っているのかしら?
ステラ 笑ってみせて
虚ろなこの胸に春を
芽吹かせて夢を運んでほしいの
歪む感情に躍らされるまま
糸が絡まってゆくマリオネット
月溜まりの部屋 孤独な演目...片足立ちのエトワール
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蒼刻の口伝詩
(樹邪贄 偃汚壊吾)
祖なる者の祝詞
太古(いにしえ)の獣神(かみ)の咆哮(こえ)
退け 天つ意思の眼前(まえ)
死魂(しだま)よ
七つの呪戒(ことば)に封じられし木霊よ
今 眠りの淵より目覚めせしむる
呼び声よ響け 常闇の樹海へと
赦されぬ咎を償いし命は...*蒼刻の口伝詩
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夜間飛行
星のアーチを潜り抜けた頃
三日月がウインクをするの
「ようこそ、星屑の園へ!」
瞬く声は遠く近く 響き合う光
明日と今日が混ざる時間
歌い出すエンジン
広がる星の海を自由に飛び回る
あの丘離れ 高く高く
夜の彼方まで...■夜間飛行
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DIVE
響くノイズ 気にもせず
歩き出したバックパッカー
"僕はここで何してる?"
跳ねる鼓動 不意を突くメランコリー
費やす時間の分だけ前に進めてるかなぁ
望んだ居場所なんて絵空事みたいだ
ずっと潜ってく 深い海へ
僕の思考は溶け出して
空っぽの深海魚さ...DIVE
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Alice in...
兎はもう遠くへ行ってしまったのね
残った私はまだここから動けず立ち止まったまま
響いた秒針 夢を見てたの
あの黄金の昼下がりに
輝く水面に映る不思議な国 舟は進む
ah... 誰も知らない夢の中で迷子になったら
帰り方さえ忘れたまま 櫂を握り
ah... 波に揺られて どこへ...■Alice in...
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Gem
どれだけ夢を見ても
離れて遠ざかって
理想は理想のままで
「いつかは届くといいな」
無邪気に信じた少女
あなたは鏡の中でため息
『誰か』になりたかったけど
何ひとつ上手くいかないまま
日々は過ぎてく...■Gem
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食虫植物のパレード
語り継がれるお伽噺の続きを
跳ねる羽虫の鳴らす音楽に乗せて
サラセニアの少女が踊れば
モウセンゴケの少年が弦を爪弾いて
始まるパレード
C'emde dje Li-palerire 歌い出す
重なる旋律が引く轍
彼女はこの世界を救うため
光降る大地を目指して進む...食虫植物のパレード
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キュビスム
懲りずに卵は呻いてる
まだ自分が何かも分からずに
視線が交わる地平線
その彼方と此方のマリアージュ
Who am I ? 私は誰 ?
継ぎ接ぎした自画像が
Who are you ? 貴方は誰 ?
不気味な聲を漏らす
123(いちにのさん)で私が消えてゆく...■キュビスム
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のっぺらぼう
楽観者集う今日の議題は
結論なんて梨の礫
頭の中 花咲いたまま
傷口など見ぬフリ
共感できない 興味沸かない
子供染みたパラノイア
行方不明の理想の僕に
投げつけた不適合の称号
現像不能のネガフィルムに...*のっぺらぼう
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リコリスの咲く場所
さよなら 流れゆく雲を見送るリコリス
笑い方だって上手くなったよな
あの日から随分僕ら 離れてしまって
溶けた時間に薄まる記憶
今更思い出すんだよ 時々だけどさ
君はどうかな 元気だろうか
広すぎるあの青空が
今でも嫌いだ まだ…
ただ夢を見ていた...リコリスの咲く場所
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Phantasos
青白いライトとデジタルの海
波の果て 目を醒ます
それも夢……?
《《 Beep 》》
余韻だけが残る
真四角の部屋で
ぽつんと佇む私と
忘れ去られて堆積してゆく譜面(データ)
デブリのようなコード...■Phantasos
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餓鬼の狂宴
干乾びた現実が
追いすがるハイウェイ
窓の外を飛び去る
街燈に目が眩む
不夜城は夜空を燃やすように光る
腹を空かせた人間の海
消えない海鳴りに
誰もが恐れ戦き血眼剥いた
狩人となった...■餓鬼の狂宴
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Imitation Lovers
舌を出したキティ
鏡文字の本に
ひとたび踏み込めば
止め処ないD.C.
百手先を読んで
貴方は微笑んだ
僕の嘘も溶かす
不愉快なソプラノ
It's a showtime!...Imitation Lovers
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White Out
*果たせない約束が
雪と共に落ちてく
色褪せた思い出に
一片の詩を添えて
分かたれた真実に道を違え
*正しさ押し付けて
価値観の諍いに声を荒げ
その代償は
So far away…...White Out
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終末論と最果ての空
yai yai ii yaya yaya yayaya yayaya
yai yai ii yaya yaya yayayaya yah
…
(chorus)
吹き曝しの野辺に降り注ぐ羽は
狂気のラブソング
この世界が何を望むのかさえ
わからないまま
そうだ 握った拳の中...■終末論と最果ての空
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ミザリー
憂鬱な藻屑の樹海で
煙草ふかす君はシーラカンス
古い地層のカフェテリア
君と私 二人で
流れるBGMは煌めく
真昼に見た小さな蝶の夢よ
まだ君は私に何も言わず
博物誌を眺める
黒檀のテーブル挟んで...ミザリー