ブクマつながり
-
暗闇の空、降り頻る冷たい滴、雨。
しかし、それとは対照的である商店街の雑踏の中を、俺は足早に進んでいる。
人々の話し声、波打つ雑踏、どこからとも無く流れ来る音楽。
焦燥する俺のことなど気にも留めない商店街は、相変わらず疲れを知らないような賑やかさで沸き立っている。
首を回して視界を巡らせ、...I for sing and you 第一話「雨天の迷子」
FOX2
-
ゆっくりと上を見上げる。見上げた先には光が漏れている。
光は徐々に近づいてくる。エレベーターが作動音とアラームを轟かせ、私を暗い地下から明るい地上へと連れて行ってくれる。
やがてエレベーターはゆっくり止まる。そして、まっすぐ見つめた目線の先には、雲ひとつない青い空!
ああ、今すぐこの背中にあ...Sky of BlackAngel 第一話「テスト」
FOX2
-
ある晴れた日の昼下がり。
ミクは姉と共に本を読んでいた。しかし、その本と来たら難しい言葉ばっかりで、十六歳のミクには理解できないものがあまりに多すぎた。次第に、木陰の木漏れ日の暖かさと頬をなでる風の涼しさに、夢の世界へと引き込まれていった…。
ふと目を覚ますと、姉のほうも眠ってしまったらしい。...Fairy tale 1
リオン
-
今から8ヶ月前の、2020年、9月19日。
空軍に所属していた俺はその日、ある運命的な任務を任された。
だが任務は、成功しえなかった。
ある思いがけない事件によって、俺は任務を達成しきれずに・・・・・・。
生死の境を、彷徨った。
◆◇◆◇◆◇
...SUCCESSOR’s OF JIHAD 第一話「HALO降下」
FOX2
-
その日、雪子と帯人は大学病院を訪れた。
両手いっぱいの花を持って、真っ白な扉を開ける。
「よお、久しぶり」
部屋にはメイトが立っていた。
「あ、メイトさん。お久しぶりです。もう調子はいいんですか?」
「調子? ああ、麻痺してたやつか。大丈夫だよ。
用心して検査とか、いろいろやってただけだ。至ってケ...優しい傷跡-君のために僕がいる- 第01話「胎動」
アイクル
-
私、鏡音リンはごく普通の中学二年生である。
跳びぬけて学力が高いわけでも、超人的な運動能力があるわけでも、まして魔法が使えるわけでも、特別武術の有段者であるわけでも、相手を飛び上がらせるような凄い料理を作れるわけでもない。ごくごく普通の女子中学生。あえて言うなら、人より少し歌がうまいのと、少しだ...またいつか、桜の木の下で 1
リオン
-
※ボカロ家族リレー小説的ななにか※
【前のバージョン】でお進みください
【カイメイ】彼女の不在
キョン子
-
――そう、つまり、『俺様』の方が恋に落ちたわけだ。
我ながらそんなことをこんな風に申告するとは思って居なかったし、ましてその申告の内容が自分が恋に落ちただなんて、そんな恥ずかしいことだなんんて、一体全体、いつ予想を立てることができるのだろうか。
最近、人気のアイドル歌手、『鏡音レン』。性格は表...恋をしたのは君じゃない 1
リオン
-
-記憶と心-
貴方の忘れたい記憶を、高値で買い取りましょう。
貴方が手に入れたい記憶を、安値でお売りしましょう。
DVDで、永遠に貴方のほしい記憶だけを。
貴方の心、鑑定します。
鑑定量は貴方の『光』の感情。
貴方の心の値段、私が鑑定いたします。
「ねえ、知っ...記憶屋・心屋 1
リオン
-
注・!現代パラレル!
自作【恋色病棟】の設定をそのまま引き継いでいます。
お読みいただかなくても大丈夫かとは思いますが、もしよければそちらから先にどうぞ→http://piapro.jp/content/rt95fh23vywkpk7s
【設定】
・お隣同士の幼馴染
・めーちゃん23歳社会人1年目、...【カイメイ】in the rain
キョン子
-
プロローグ
それは夜。
月明かりすらない新月の夜、静まり返った帳の中で、一人の男が不安そうな表情で腕を組み、苛立ったように軽く足踏みをしていた。まだか、と思いながら固く閉じられた扉を眺める。もう何度目になるか分からない行為である。視線を送ったところで開くものでもないとは分かっているのだが、それで...悪の娘 小説版 (VOCALOID楽曲二次創作)
レイジ
-
その日は雨だった。
雪子と帯人は、いつものようにコンビニで買い物をして帰っていた。
傘にはじかれた雨が単調なリズムを刻む。
その音はとても好きだ。
でも、帯人は「雨は苦手」だと言う。
…おそらく、あの日も雨だったから。
受け入れたはずの過去。
でも、どうしても心にわずかな傷を与える。
ときどき疼くそ...優しい傷跡-魔法の音楽時計- 第00話「プロローグ」
アイクル
-
※連作短編集です※
5作品ありますので、【前のバージョン】でお進みください
【カイメイ】Dear my little brothers & sisters【5編】
キョン子
-
雨の中、私は走っていた。
鞄を頭の上まで持ち上げて傘の代わりにしているつもりだけど、あんまり意味はない。
頭のてっぺんから足の先までびしょ濡れだ。
なんで傘を忘れちゃったんだろう。
こういうとき、ボーカロイドっていいなーなんて思ってしまう。
傘を忘れても、気を利かして持ってきてくれるんだもの。
本当...優しい傷跡 第01話「傷だらけの青年」
アイクル
-
貴方の大事な人は誰ですか?
恋人ですか?
家族ですか?
いや、自分自身でしょうか?
まさか、いらっしゃいませんよね?
悪魔を好きになってしまったなど...鏡の悪魔 1
リオン