タグ「カゲロウプロジェクト」のついた投稿作品一覧(52)
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浮かんで、出逢ったのは今までの思い出。
それはさながらエンドロールのようだった。
いや、正確には走馬灯でも言えば良いのかな? 分からないけれど。いずれにせよ、その幕の切れてしまった白昼夢は、わたしの悲しさをただただ暈かしていった。いいや、悲しさだけじゃあない。それ以外の感情だって。そうだ。
...【自己解釈】アディショナルメモリー 後編
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――――友達なんかに、なりたくなかった。
≪アディショナルメモリー 前編【自己解釈】≫
あいつから残されたメッセージは、たった一言だけだった。
「――ごめんね、か」
俺は、呟く。
その残されたメッセージを。
そのメッセージを呟いたところで、あいつが返ってくるはずがない。
もし、『また明日...【自己解釈】アディショナルメモリー 前編
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梅雨も明けて暫く経つと思うのは晴天がもう一週間近くも続いた時である。確かに、そういうときならば嫌でも「あぁ、夏だな」と思うことだろう。
空にエベレストの如く聳える入道雲を見て、青年は絵を描いていた。
青年はここ暫くの記憶がなかった。もっと言うならば、『二年前の八月から』記憶が飛んでいた。それ以...【二次創作】サマータイムレコード【前編】
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アウターサイエンス
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「ご主人~! まだ寝ないんですか~?」
エネはシンタローのパソコンに入るAIだ。
いつも、彼にちょっかいを出している、迷惑なAI。
「……なあ、エネ」
「どうしました、ご主人?」
「なんでお前まだその姿のままなんだ? あのとき研究者たちに頼めば身体を取り戻すことだって出来ただろ」
「そーなんです...【シンエネ】目がない話
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「……キド」
カノは隣で眠っているキドを見て、微笑んでいた。
あれから――一年が過ぎた。
何があったんだ、と一言では語りきれない程の出来事が起きた。
そして、今安寧の時を過ごしている。
「――キド」
眠っている彼女の顔は今、お世辞でもなく、綺麗だ。
「……」
まだ彼女は眠っている。連日の...【カノキド】目を凝らして見つめる話
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2013年もよろしくお願いします
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【15】
「あーっ、暇っすねー」
「セトにカノも……どうしてここに残ったんだ? 別にどっか行けばいいのに」
セトがソファーで横たわっているといつものパーカーにエプロンをつけたキドが箒で掃除をしていた。
ここのところ――目の能力は無くなった。
専門家が言うには、実験で使われていたエネルギーに感染...カゲロウプロジェクト 最終話【二次創作】
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【13 22:33:41】
「アヤノ……!!」
ケンジロウは近づき、抱擁を交わす。
「ごめんね、お父さん」
「いや……大丈夫さ……」
「それに……シンタローくんも」
「大丈夫だ……君が何もないなら……」
全てが終わったのか。
キドはその言葉を全員に呼びかけようとした。
その時だった。...カゲロウプロジェクト 35話【二次創作】
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【08 past day】
「……エネ」
コノハは閉じ込められた檻を見る。電子の檻。中身は見えないが……恐らくエネは苦しんでいるに違いない。コノハはそう考えて……目の前にあるPCを開いた。
きっとこれをすれば自分も生きていられるかわからない。だが、エネをこのままにさせるのは嫌だ。せめてエネだけで...カゲロウプロジェクト 34話【二次創作】
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【05 23:52:10】
レコーディング・キューブ。
名前だけは知っていても、それを知るのは僅か数名だというカゲロウ計画の中心にあるエンジン的存在。
「……ということはこれを破壊すれば……!」
「とはいえ、どうやって破壊する? キューブの存在は知っていてもそれの解析は不可能に近いぞ?」
「簡単...カゲロウプロジェクト 33話【二次創作】
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【03 24:00:33】
とある場所で、ひとりの学者が机の隣に立っていた。
彼は、メカクシ団がその場所へ向かっていることを知っていた。
レコーディング・キューブ。
その場所へメカクシ団を、絶対に行かせてはならない。
彼らがその真実を知ってはならないのだから。
知ってはならない。知られて...カゲロウプロジェクト 32話【二次創作】
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カゲロウ計画とは二十一世紀前半、とある国の高名な科学者がその概論を完成させたものだ。
世界がメデューサを見つけ、それを公式に発表しようとした科学者もいた。その中にその高名な科学者もいた。
高名な科学者は罰せられることを避けられた、そのかわりにカゲロウ計画の代表として開始を命ぜられる。
既にカ...カゲロウプロジェクト 31話【二次創作】
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わたしはその話を聞いて、まず一言目に思ったことは、『幻想話が暴走したんじゃないか』と思ったことだ。
彼女が死んでしまったことにあるだろう。
何度彼女が死んでしまったなんて、受け入れることは出来ない。
したくないのかも、しれない。体がそれを拒否しているのかもしれない。
数え切れないほど繰り返...カゲロウプロジェクト 30話【二次創作】
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八月十五日。
僕は何をしていただろう。
八月十五日。
僕は、彼女のことを一度も諦めたことだってなかった。
八月十五日。
八月十五日。
八月十五日……。
忘れたいくらいにあのループが今も夢にこびり付いてくる。きっと、これはいつまでも夢に出てくるんだろうな。
あれから、一年が経った。い...カゲロウデイズafter
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パッと通ったトラックが君を引きずって……それはもう例えようのない永遠を感じるほどに。
僕はいつになったらこの空間を抜け出せるんだろう。
思い出したのは、遠い幼い事。
ヒヨリの親戚の家にいた、背の高い青年。誰だったか、忘れてしまったけど。
一緒に野球をしたときに、いつもホームランで必ず助っ人...カゲロウプロジェクト 29話【二次創作】
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-Artifical Enemy-
「ご主人! 起きてくださいよ!」
「うう~ん……エネ……あと五分だけ……」
「だめです! 起きないと不愉快なサイレンを24時間流し続けます!!」
「それはやめて……」
そうでもしないとご主人は目を覚まさない。
このパソコンに根付いて数ヶ月。刺激的なことが好きな...カゲロウプロジェクト The animation 第四話
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-Ene's electric journey-
……という夢を見たんだ。
なんて言ったら隣にいるコノハに殴られるかもしれない。彼は意外なところで怒るからね。彼のそういうポイントがまったくもって解んないよ。
「エネはなんでここにいるの?」
「……なんだろう。時々夢を見るんだ」
「夢?」
「うん、...カゲロウプロジェクト The animation 第三話
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やっと、着いたんだ。
ここに。
ヘッドフォンから声はうんともすんとも聞こえないけど、きっとここに間違いない。
そして――私は目を疑った。
「素晴らしい、貴音! 今はエネと呼ぶべきかな?」
一番会いたくない、目を見たくもない人間の姿がそこにはあった。
白衣を着たそいつはニヒルな笑いを浮かべ...カゲロウプロジェクト The animation 第二話③
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世界はもう、轟いていた。
なんて言えばいいのかわかんないけど、つまりはそんな感じ。
摩天楼は人が犇めきあって、もう誰が誰やら解らない。
「……あの丘、解る?」
「町外れにある、古い教会があるところ?」
「そう、そこ。そこへ行って」
「どうして? 政府が言ってたシェルターとかじゃダメなの?」
「...カゲロウプロジェクト The animation 第二話②
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ゲームは大好きだ。
なんてったって自分の時間にどっぷりとはまりこめるからね。
その日はずいぶんと平凡で、なんてたって当たり前すぎた一日だった。あれひとつがテンプレ展開だと疑っちゃうくらいに。
ゲームってのはやっぱり楽しませてくれる。とてもいいものだ。クーラーのかかった部屋で、優雅にゲームで狩...カゲロウプロジェクト The animation 第二話①
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こんなに雨が止んで欲しくないと思ったのははじめてのことだろう。
まだ君と離れたくないからかもしれない。
絵本を読んでと縋る君も、一緒に本を読んでわからない漢字を頻りに私に聞く君も。
なんだって可愛いんだ。守ってあげたくなるんだ。
母親だから当たり前だろうけど……。それでも。
晴れたら――...群青レイン【二次創作】
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これは平凡な雑踏と独り言――。
「ねえ、きみ」
「なんですか?」
「もし、君が時間を操れるとしたら、どうする?」
「……彼女を救います」
「大切な人なんだね」
「はい。……どんなものにも、かえられない……」
「コノハ……なんであんなところに……!!」
もし、あの日あなたに出会わなければ――
―...カゲロウプロジェクト The animation 第一話
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「世界の外……ってどういうことですか?」
「私はアザミって言います」
「話を聞いてください」
よく見ると彼女のまわりにある糸のようなものがはっきりされた。
――蛇だ。
「……メデューサ?」
「あら、私のことが解るの?」
「まあ、よく物語とかで見るじゃないですか」
「くふふ……そうかね。でも私は他...カゲロウプロジェクト 28話【二次創作】
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「寝れないね……。まだまだ実験は始まったばかりさ」
実験室とは到底思えない塞がれた地下空間で男は笑っていた。
このオコサマたちの抗う姿を見て、笑っていた。
「ほら、早く。まだ……この実験は終わらせてはいけないんだ」
そう言って男は沢山の機器類のひとつのボタンを押した。
「うまく、逃げられる...カゲロウプロジェクト 27話【二次創作】
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(はじめに『カゲロウプロジェクト【二次創作】』1~23話をご覧いただけると更に楽しめます。)
次の日。
「……あのやろう。さっさと電話を切りやがって」
「どうしたの? キド」
キドの苛立った表情にモモは気づいて、尋ねた。
「シンタローから電話があった。なんでもヒビヤを見たんだと。馬鹿らしい。ここ...カゲロウプロジェクト 26話【二次創作】
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「……白紙だらけだ」
「ん、どうかした?」
「いや、別に……」
そこで――ふとコノハは気づいた。
「あれ、先生。なんでこんなところにいるんです?」
そこにいるのは化学の先生、名前は忘れてしまっている。覚えるほどでもなかったんだろうか。
「おお、コノハ。それに**。ちょっと忘れ物をしてだな」
「実...カゲロウプロジェクト 25話【二次創作】
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(この前に『チルドレンレコード【自己解釈】』をご覧いただけると、更に楽しめます。)
「……」
テレビを見ていたメカクシ団員全員はこれを見て、唖然としていた。顔文字にするなら「(゜д゜)」って感じだろう。
「いやぁー、どうでした? カノ特製メカクシ団紹介DVD! 結構素晴らしい出来じゃない?」
「…...カゲロウプロジェクト 24話【二次創作】
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「キドさんって、何の仕事してるんですか?」
「……まるで、俺が仕事をしてないかのような言い種だな」
そんなことをいいながら、キドはヒビヤに冷たい視線を送る。メカクシ団に入り直して月日は浅い(そもそも最初にメカクシ団に入った期間は微々たるものだ)ので、様々なことを聞こうとしたのだが、それがキドの逆鱗...カゲロウプロジェクト 26話【二次創作】
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作戦会議の場所へ着くやいなやリーダー格の女性に睨まれた。
「や、やぁ……キド」
「二十分遅れだぞシンタロー。貴様が遅刻とは珍しいな」
「い、いろいろあってだね」
「わぁ~っ!! ここが作戦会議の場所ですか~!!」
「わっ!! ちょっとエネ!!」
なんということだろうか。エネはスマートフォンから飛...カゲロウプロジェクト 23話【二次創作】
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