タグ「鏡音リン」のついた投稿作品一覧(69)
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「盗まれた紙は・・・」
執事は嘆く。
「何処にあるのでしょう?」
メイドは悩む。
「Hurry hurrY!!」
少年人形は急かす。
「あっちへ?こっちへ?」
主人は迷う。
「ネエ、怪シイ手紙ガ」...Twilight ∞ nighT 3【自己解釈
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「さあ、跪きなさい」
愚かな王女の――いや、少女の話をしましょう。
絶対の権力を持っていたがために、あっけなくその首を落とされた彼女の話を。
昔々、とある大きな国がありました。
そこは「黄ノ国」と呼ばれていました。なんでそう呼ばれていたのかは正直よくわかりません。
その国に、一人の王女様がいました。...【七つの大罪】リリアンヌと楽しい日常【二次創作】
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彼の話を聞いている間、私は周囲の様子を伺っていた。
月の光は次第に弱さを増していき、雲に隠れれば暗闇に包まれた。もう永遠に朝が来ないのではないか。そんな錯覚に襲われるほどに、夜は世界を覆っていた。
街に降り注ぐ雨は、今年降った中で五本の指に入るほどの豪雨へと変わり果てていた。このペースだと、あ...夏の灯火 ―下―
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「ねぇ兄さん、ここはどこかな…」
暗いクライ森の中、そこにいるであろう人物に問いかける。
先程から同じような質問ばかりしている。
たったひとりの頼れるひとを、困らせてはいないだろうか…不安になる。
「大丈夫、ここは僕らがよく知ってる森の中だよ。暗いから怖いけど、じっとしていれば大丈夫さ」
なのに、兄...【置き去り月夜抄】仲良し双子と暗い森【二次創作】
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一言で表せば、それは灰色の人生だった。
何も手に入れることができないまま、この生涯を終えるのかもしれない。
そこには悔しさも虚しさも、優しさもありはしないけど
自分の存在意義さえ見つければ
心の空洞を埋めることができるのではないかと
淡い期待を抱いていた
そして暗闇の中で、たった独りで泣いていた
そ...【鏡音誕】追憶
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『trick or treat』――お菓子か悪戯か。
それは一夜限りの夢を見る魔法。
ハロウィンの使者が、街に笑顔を灯す夜。
甘い香りが漂う夜に、人々はそれぞれの幻想を抱く。
お菓子を両手に無邪気に笑う子供たち。
悪戯をされて少し困ったような笑みを見せる大人たち。
ただ一言で選択肢を突きつけるその言...【ハロウィン】Apple candy
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夜の街。雲に覆われた街は、冷たい豪雨に襲われていた。耳を澄ませば、雷の音だって聞こえてくる。
深夜に響く雨の音は、大太鼓をひたすら叩き続けるかのように、鳴り止まないまま。
時刻は深夜二時。さしている傘の上から、ごうごうと激しい音が聞こえてくる。
暗すぎる夜。強すぎる雨。激しすぎる風。こんな条...夏の灯火 ―上―
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白雪姫、という話を皆さんはご存知ですか?
誰もが知っている有名な話です。
…え?いえいえ。某夢の国のほうの白雪姫ではありませんよ?
ええ。そう、童話のほうですよ。僕が言ってるのはそれなんですよ。
きっと皆さんご存知だとは思いますが、白雪姫はグリム童話のお話なんですね。
それで、本当に最初の話はちょっ...ボカロで童話やってみた 前編【白雪姫】
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街を彩る白い雪。
それを溶かし、暖かな春の優しさが街を覆う。
風が、微かに頬をかすめていく。
そんな日がいつか、この場所にも訪れるのだろう。
春を望む人々の気持ちを、冷たい雪が固めていく。
その雪は、人々の心に何かしら影響を与える。
そして、それは稀に、孤独を生み出す。
決して他からは考えられないよ...【がくルカ】Simpatia
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「救いが欲しけりゃ、金を出せよ」
私はかつて、沢山の被告人にそう言った。
哀れだったのだ、私も、犯罪を犯す者も…世間も。
いくら金を積んでも罪は消えないというのに。
お前の人生は、法廷の主である私の気分次第。
もっと金を出すというのなら、どんな極悪人でも無罪にしてやる。
金こそ全て、そういうふうに考...【七つの大罪】悪徳裁判官と自由法廷【二次創作】
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「私達…ずっと、友達だよね?」
私がそう言ったのは、いつのことだったか。
私の言葉に、大切な『友』達は笑顔を返した。
なのに…
「リン…ねぇ、なんで…」
誰かの泣き声が、微かに聞こえる。
いや、違う。この声は…私の友の声だ。
その人が泣いている理由を、私は理解できなかった。
たくさんの人達の焦る声。...【鏡音リン】ベストフレンド
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曖昧な記憶の中で
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「巡音さん……?」
今、目の前の彼は何を言っているのだろう。だって、確かにあの時まで…彼は、私を「ルカ」と呼んでいたのに。「巡音さん」なんて、一度だって呼んだことはなかった。
「何故……君が、ここに」
「あなたの看病ですよ。先程も言いましたけど、あなたは事...【がくルカ】memory【24】
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また宴が終わる。
夢のような時間は、短時間で終わりを告げる。
そして…暗い満月の夜は明ける。
空に朝日を映し出さないまま…
「…そろそろ時間だし、起こしてきたら?」
「はいはーい、すっごく面倒くさいけど行くねー♪」
「おい、お前メイドだろ。仕事はちゃんとしろ」
今日も執事と他愛ない会話をして、お客様...Twilight ∞ nighT 2【自己解釈】
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「私からの贈り物よ」
薬が入った小瓶を差し出し、私は微笑む。
何も悪いことなんかない。
すべて、この薬で忘れてしまえばいい。
せっかくなので、軽ーく説明とかしちゃいましょうか。
あらすじにまとめるとね、私は医者の娘なのよ。
でね、小さい頃からの仲良しの、カスパルっていう人と結婚したのよ。
政略結婚だ...【七つの大罪】眠らせ姫と秘密計画【二次創作】
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ねぇ、信じてもいい?
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「――ッ」
ちょっと待ってよ、嘘でしょ? こんなの、理解できないよ。だって、だって。こんなの、台本にはなかったはずで。
突然、天井から、何かが落ちてきた。あれは何? 何か黒くて硬い物。もし当たれば、絶対に怪我をする。擦り傷とか切り傷とか、そういう軽い...【がくルカ】memory【21】
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いったいどうしたら、家に帰れるのかな…
時間は止まり、何度も同じ『夜』を繰り返してきた。
同じことを何回も繰り返した。
それこそ、気が狂いそうなほどに。
どうしたら、狂った『夜』が終わるのか。
私も、皆も考えた。
そして、この舞台を終わらせるために、沢山のことを試してみた。
だけど…必ず、時間が巻き...Twilight ∞ nighT【自己解釈】
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それは、二月十三日。とあるイベントの前日である。
「はー、もうすぐバレンタインか」
「ってか、明日だけどね」
先ほど授業終了のチャイムが鳴った。今は昼休み。待ちに待った昼食タイムである。
いつもならメイコと二人で食べるんだけど、今日は違う。たまに、学園祭のときのメンバーで弁当を食べることがある...Plus memory【3】
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「ハイどうもー!」
突然、扉を蹴破ってミクが入ってきた。
何事ですかね?
「皆さん失礼します!少しお話があります」
「失礼だと思うんなら帰れ」
「おおう、今日の神威さんは酷いねぇ~」
「思ったことを言っただけだろ」
兄貴が冷たく返す。
仕方ないじゃん、こういう台本なんだからさ。
「それで?何があるの...リンちゃんなう!+α【二次創作】
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鏡音は神である。
リンちゃんはマジ天使である。
もう好きすぎてつらい。
そのせいか、いつもリンちゃんを見ると後ろに光が見える。
神々しいよリン様!
本当はもっと語りたいが、今回はここで抑えておこう。
なぜか?今回の目的は違うからだ。
今回は――…もう一人の鏡音、レンについて語る。
いいか…最初に言っ...レンきゅんなう!【自己解釈】
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夢は記憶を示すもの
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『それじゃあ次の曲!』
リンさんの声が講堂に響く。観客の盛り上がりようは、普段のそれとは違った。
「凄いね……まさか、リンがトークだけで観客を盛り上げさせるなんて」
「しかもめっちゃノリノリじゃん」
メイコとグミちゃんが、ステージの端っこにある控え場所...【がくルカ】memory【19】
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「さよなら、愛しい人」
そう呟いて、リボルバーを目の前にいる人に向ける。
この行為を、何回繰り返しただろう?
もう、当たり前のように、私は引き金を引いた。
私は「悪」の人間だった。
組織に属している限り、私は「悪」であり続ける。
組織をやめることは、彼らを裏切ること。
組織をやめたくても、心のどこか...【七つの大罪】グミさんと白熱討論会【二次創作】
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非日常は、案外すぐ傍に
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「すまない、迷惑をかけた」
学園長が失踪してから十日経ったある日。失踪した本人である学園長は、突然帰ってきた。現在は学園長室にいる。
「何も言わずに、十日間もどこに行ってたんですか!」
「いつものことですが、そろそろいい加減にしてくださいよ……」
...【がくルカ】memory【18】
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「何があっても、僕は君を守る」
その誓いを立てたのはいつだろう。
君を守るためなら、僕は悪にだってなる。
それくらいの覚悟が、僕にはできていた。
かつて、僕と彼女は引き離された。
自分の出世のためだけに、大人たちは僕らを利用した。
自分たちさえよければ、僕らの幸せなんかどうでもいい。
それがきっと、...【七つの大罪】アレンといつもの忘年会【二次創作】
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たった少しのことだけで
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「じゃあ、次はここね」
初音先生の言葉で、今日も劇の練習は進んでいく。なんでもないような光景に見えるが、本当はそうでもなくて。放課後の講堂での練習は、私にとって少し特別になっていた。
今日は九月十三日。学園長が失踪してから、一週間が経とうとしていた...【がくルカ】memory【17】
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「踊ろうよ、このハーレムで」
屋敷に訪れた女性に手を差し伸べ、決まり文句のように告げる。
そんなことを言っていた時期が、俺にもありました。
幼い頃の俺を、周りの奴らはあざ笑った。
俺は何もしていないのに、奴らは暴行を加える。
奴らの口から出るのは暴言の嵐。
誰も、俺を助けてくれなかった。
そう、俺が...【七つの大罪】ヴェノさんと悪戯の内容【二次創作】
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全ては、唐突に
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「はい、できた」
宣言通り三日で台本を完成させたリンさんは、笑顔で台本を手渡した。ちなみに、ここは放課後の講堂です。
「リン……お前、これを三日で……しかも一人で……?」
「先生、リンの執筆速度をなめたら駄目だよ。凄いときは、一日で書き上げて推敲を終えること...【がくルカ】memory【16】
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大丈夫かな……
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「えぇ!? 私が……主役!?」
放課後の図書室で、私は驚いていた。そうして自分が今いる場所を思い出して慌てて口を押さえるけど、既に出て行った大声が引っ込められるわけがない。
帰ろうと思って荷物をまとめていたら、リンさんが「ちょっと大事な話があるんだけど……...【がくルカ】memory【15】
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どうしてあなたが?
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「見つかんないじゃん……」
帰りのバスに揺られながら、リンさんはブツブツ呟いていた。
「まぁうちの学校にいるといっても、かなりの人数だからね。そう簡単には見つからないでしょ」
メイコは、静かに本を読んでいた。グミちゃんに至っては、ずっと何かを考えている...【がくルカ】memory【14】
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「食らい尽くせ、この世の全て」
食べることは私の全て。
全てを失くした私に残された、唯一の希望。
この世の全ての生き物は、必ず何かを犠牲にして生きていく。
私たち人間もその一つ。私たち人間は食べることで栄養を得る。
残してしまっては、私たちの力になってくれる食物たちに申し訳ない。
だから私は父の教え...【七つの大罪】バニカさんと本日の宴【二次創作】
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意味わかんない。
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「どういうことなんだろ?」
グミちゃんの呟きは、この部屋にいる全員に聞こえていた。
この合宿は二泊三日で、一日目(今日)に大きなイベントはない。それなりにいろいろあったけど、めんどくさいのでカットする。何かハプニングとかがあったかもしれないけど、省略。で...【がくルカ】memory【13】