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「レンッ!」
公園に入り、レンの名前を叫ぶ。
「うおッ!?」
遠くに小さく見えるレンの肩がびくっと上がる。
すぐさまレンに駆け寄る。
「なんだよお前・・・カイト先輩の事ならまた俺がなんとかして・・・・」
「違う!」
レンが言い終わる前に叫んだ。
「好き!!」
「はぁ!?」...ワガママ!ロリータ!スイートガール!!~こんなあたしを愛してよ~【最終話】
どーぱみんチキン
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「じゃあ、俺ミク先輩といるからお前カイト先輩といろよ!」
「了解ですッ★」
わーい★レン、意外と優しいトコあんじゃん!
惚れ直したわ♪
って、あたしが惚れたのはカイト先輩だけだけど~
「お!いたいたッ!じゃ、俺先行ってくっからうまくやれよ!ミク先ぱーい!!」
レンはミクとカイト先輩のところへ向かった...ワガママ!ロリータ!スイートガール!!~こんなあたしを愛してよ~【5】
どーぱみんチキン
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「おはようリン」
朝起きてから、一番初めに自分に挨拶をするのが日課。
今日は日曜日!
ミクとその他の友達と遊ぶ約束をしています。
なんと!ダーリ・・・カイト先輩も来るんです!!
(何を着ていこうか・・・)
部屋いっぱいにぶっ散らかした服を並べてカイト先輩の好みを考えていた。
・・・・てゆうか
「あた...ワガママ!ロリータ!スイートガール!!~こんなあたしを愛してよ~【4】
どーぱみんチキン
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「かっこい~・・・」
「何、先生と生徒の禁断の恋ってか?」
レンがまたあたしを笑って言った。
「違う!あたしはただのミーハーで、ただ先生をカッコイイって思っただけ!男子はみんな、あたしの恋人だも~ん!!」
また肩をちらりと覗かせて見せる。
「うわ何お前キモッ!」
「もちろんレンも恋人だから安心してね...ワガママ!ロリータ!スイートガール!!~こんなあたしを愛してよ~【3】
どーぱみんチキン
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あざ笑う様な声。
「何よ~…」
隣の席の鏡音レンが、呆れた顔でこっちを見ている。
「お前さ、自分の顔にどんだけ自信あんだよ」
「顔だけじゃないし~。全てが完璧なリンちゃんですけどなにか?」
なんか苗字も一緒でクラスも一緒で隣の席。
まぁ、腐れ縁みたいな関係。
「つーかお前よりだったらミク先輩のが可愛...ワガママ!ロリータ!スイートガール!!~こんなあたしを愛してよ~【2】
どーぱみんチキン
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あたし、鏡音リン14歳。
フリルが好き、リボンが好き、ロリータ服が好き、甘いものが好き、そして何より可愛いもの=あたしが大好き!!
ナルシストかって?
いやいや、可愛いものを可愛いって言って何が悪いっての?
「リンちゃんおはよ~・・・」
眠たそうな目をこすりながらふらふらとこちらへ向かってくるのは、...ワガママ!ロリータ!スイートガール!!~こんなあたしを愛してよ~【1】
どーぱみんチキン
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あたしを嫌いな奴なんていない。
「おはよ!リンちゃん!」
なぜかって?
だってね・・・
「おはよう」
だって・・・・
「今日も可愛いね!」
「あったり前!!」
あたしは世界一可愛い女の子なんだから!!
ワガママ!ロリータ!スイートガール!!~こんなあたしを愛してよ~【プロローグ】
どーぱみんチキン
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「・・・・・心中姫なんて・・・」
心中姫なんて、存在しなかったのか?
俺は、凛と蓮の兄だったのか?
「そうです、兄上様。心中姫など、存在しなかったのでございます」
「どうして!彼女は心中姫という異名をつけられ、罵声を浴び続けていたというのに!!」
「・・・・・落ち着いてくだされ、海斗殿。我々も今まで...心中姫【最終話】
どーぱみんチキン
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昔、村で双子が生まれました。
その双子は有名な大名の子供だったものですから、村中祝福してね・・・
「男児が産まれた・・・・・?」
「海斗様がいらっしゃるのに、男児が産まれた?」
「男児を売れ!城の主となる男児は一人で充分だ!!」
しかし、すでに城には主となる男児が産まれていました。
双子の男児は、別...心中姫12
どーぱみんチキン
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「こんなにうるさくては、どんな美人の女子を相手にしてもつまらないではないか」
凛と同じ、金の髪。
髪を一本に結った少年。
乱れた着物。
「蓮様!」
美紅が小刀を投げ捨て、少年に抱きついた。
「ああ、美紅は・・・・ずっと、ずっと、蓮様に会いとうございました・・・!!幼き頃から蓮様のお傍にいたくて・・・...心中姫 11
どーぱみんチキン
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「着いた・・・・」
ここが、遊郭・・・・
煌びやかな建物でも、やはりどこか気味悪くて、寂しい感じがする。
「嫌だわ・・・・気持ち悪い・・・・・」
さすがの芽衣子も俺の後ろに隠れて震えていた。
「参りましょう」
芽衣子とは裏腹に、美紅はどんどん建物の中に入っていく。
建物の中に早く入りたい、という心情...心中姫 10
どーぱみんチキン
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「すみません、そこのお方」
美紅が通行人に話しかける。
「なんでござんしょ」
「金の髪をした姫を見ませんでしたか」
「金の髪?異人さんかね」
「いえ。我が国には珍しい、産まれながらの金の髪にございまして」
「そんな異人様の様な娘は知らぬ」
鎖国が終わった直後で、皆異人が嫌いだった。
通行人はそっぽを...心中姫 9
どーぱみんチキン
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「ん・・・・」
ふすまから漏れる朝日のまぶしさで目を覚ました。
「凛・・・?」
さっきまで、いや、昨日抱きながら寝たはずの凛がいなかった。
『明朝には迎えにあがりますので』
楽歩の言葉を思い出した。
(そういや、そんな事言ってたな・・・)
凛の寝ていたところが、まだ暖かい。
俺は凛の寝ていたところに...心中姫8
どーぱみんチキン
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ぎし、ぎし、ぎし
床の軋む音がする。
(誰だ・・・?)
スッ
誰かが俺の部屋のふすまを開けた。
「誰だ!」
「わッ!」
聞き覚えのある女の声。
「す、すまん、海斗・・・」
「凛?」...心中姫7
どーぱみんチキン
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「くらえ美紅ー!!」
ぼすっ、と鈍い音がした。
「え、ちょ、やめてくださいぃぃぃ!!」
「あはは!くらえ美紅ー!!」
「やーん!芽衣子様まで!!」
「ここはどこの寺子屋だー!!」
枕投げをしている三人、凛、美紅、芽衣子は、すぐ寝ると言っておきながら全然寝る気配がない。
「海斗、寺子屋に枕はないじょ?...心中姫 6
どーぱみんチキン
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凛が言った時だった。
パタパタパタ・・・
天井から、物音がした。
「なんか、上から物音がするわね」
「さようにございますね・・・」
ドン!
「誰だ、お前ら!!」
天井から、女が二人降ってきた。
「我が名は百合!姫を連れ戻しに参った!!」
「我が名は麻奈!!姫を返せ!!」...心中姫 5
どーぱみんチキン
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広間へ向かうと、もう他の奴らが宴を始めていた。
「あ!海斗殿!先に飲ませていただいております!」
「お誕生日おめでとうございます!!」
そうとう飲んでいるせいか、他の奴らはふらついていた。
「ささ、海斗殿!飲んでくだせぇ!!」
「おう」
広間の一番前に座る。
俺の隣に芽衣子が座った。
「では、海斗殿...心中姫 4
どーぱみんチキン
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「よいしょっと・・・・」
金髪の女を布団に寝かせた。
「海斗ぉ~早く行こうよぉ~」
「海斗様、今日は、お忘れでいるようですが海斗様のお誕生日にございますよ。他の者は、もう宴の準備をしております」
「あ・・・?」
そうだった。
そういえば今日は、俺の誕生日。
すっかり忘れていた。
「え!嘘ぉ!!全然分...心中姫 3
どーぱみんチキン
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「ああ、それで心中姫か・・・」
「ええ。それに、それだけではないんです。赤子の父も妻の死に大変悲しみ、赤子と共に命を絶ったといいます」
・・・ん?
話がいまいち繋がらない・・・
「でも、赤子が死んだら心中姫はもういないんじゃ・・・」
「いいえ。さっき言いましたとおり、赤子は双子でおりました。赤子の弟...心中姫 2
どーぱみんチキン
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「う・・・」
「大丈夫。今すぐお城につれてってあげるからね」
城に連れてく・・・?
「俺は連れてくなんて言ってないぞ」
「私が連れて行くんです。海斗様、連れてってくれそうにないから」
「ほう。ならお前後から城に来いよ」
少し意地悪してみた。
美紅はまさかの切り返しに戸惑いながらも
「わっ、分かりまし...心中姫 1
どーぱみんチキン
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「海斗様!海斗様!」
美紅が慌しく俺を呼ぶ。
「どうした美紅」
「女子が・・・・女子が倒れております!」
「なに?」
川岸へ向かうと、金の髪をした女が倒れていた。
「誰だその女子は」
「分かりません・・・」
「ならば捨てろ」
女は長い間歩いてきたのか、足に肉刺ができていた。...心中姫 プロローグ
どーぱみんチキン
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遊郭は云わば檻
遊女は強いて言うなら自由のない蝶々とでも言えようか
その檻に捕まっている女共は
「生きた商品」と言えるかもしれない
その「商品」達は檻から出られない
外の世界も知らないままで
死に逝く定めとなって行く者も少なくなかった
遊郭遊戯 ‐ユウカクユウギ‐
「やまないのう…」
雨は絶えず降り...心中姫のもう一つの物語 遊郭遊戯 -ユウカクユウギ-【自作亜種が出てきます】
籠李