タグ:はちゅねミク
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ミクさんは、カップの紅茶を一口飲んで言った。
「そうねぇ、でも、やっぱり普通の“絵本”から、作って行こうかな」
「そうするの?」
彼女はうなずいて、手元のノートを閉じる。
「うん。協力してくれるところもあるし。コヨミさんがらみの絵本の出版社なんだけど」
テトさんも、コーヒーを飲んでうなずいた。
「そ...玩具屋カイくんの販売日誌(299) ミクさんの絵本、スタート
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「いろいろ、工夫できそうね。でも、どんなキャラが出てくるの?」
テトさんが聞く。
「うん、やっぱり今回もリンちゃんを出していくんだ。彼女のやってる、バンドをネ」
ミクさんは言う。
「バンドかぁ。彼女のやってるガールズロックのバンド?」
「そうそう。リンちゃんの“シグナル”ね」
“シグナル”は、リンち...玩具屋カイくんの販売日誌(298) ウェブ絵本、ウェブ4コマ?
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すごすごと、厨房へと戻っていくソラ君を見ながら、
テトさんとミクさんは、話を続けた。
「絵本ね。4コマ漫画風の、か。面白そうね」
「でしょう。ほら、あの...。“となりの猫山さん”みたいな? あんな感じのホノボノ系で、さ」
そう聞いて、テトさんは、ニヤッと笑った。
「ああいう、日常系の、絵本とかマン...玩具屋カイくんの販売日誌(297) オシャレな絵本? マンガ?
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古いマンションの一室に、いま、サナギちゃんがいるという。
リンちゃんは聞いた。
「あそこ、月光企画の部屋なんですか」
「ええと、その“関連会社”なのよ。Moonlit(ムーンリット)ってうんです」
続けて、駿河ちゃんは尋ねた。
「いま、サナギちゃん、そこで何をしてるんですか?」
ベニスズメさんは答え...玩具屋カイくんの販売日誌 (286) 月光企画、ベニスズメさんの話
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2人は、建物を見ながら、ベンチで話し合った。
「なんとなく、後をつけてきちゃったけど。何でもなかったら、どうしよう」
リンちゃんは、口をとがらせてつぶやく。
「わたしら、ただのストーカーだよね。そうだったら」
駿河ちゃんは、言う。
「でも、私とリンちゃんが2人とも、“何かある”と感じてるんだから.....玩具屋カイくんの販売日誌 (285) サナギちゃんは大丈夫 (ささげものの攻防 27)
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ずっと続く通りの向こうのほうに、サナギちゃんの背中が見える。
「行こう」
駿河ちゃんは言って、歩き出した。その少しあとを、リンちゃんが続く。
「ねえ。なんで駿河さんがここにいるの?」
彼女の姿を見失わないようにしながら、会話をする。
「あなたがコヨミさんへメールしたでしょ。それを聞いて。ま、後で説明...玩具屋カイくんの販売日誌 (282) 真昼の尾行
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水曜日。
久しぶりに、学校に出てきたリンちゃん。
きのうはゆっくり眠れたし、家でレン君にいろいろ話しができて、気分的にもやっと落ち着いている。
「リン!元気?」
「ありがと」
「もう、風邪はいいの?」
「だいじょぶだよ。サンキュ」
声をかけてくれるクラスのみんなに、笑顔を見せる。
たいくつな古文の授...玩具屋カイくんの販売日誌 (280) 学校に来たサナギちゃん
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レイムさんと紙魚子さんは、暦君たちと別れて、ニコビレの廊下を歩いていた。
「でも、そのサナギちゃんっていう子、大丈夫かな」
紙魚子さんは、つぶやく。
「うん、大丈夫だよ。ワタシの勘だけど」
横でうなずく、レイムさん。
「いつも、妙な自信があるね。あなたには」
そういって、レイムさんをみつめる。
「う...玩具屋カイくんの販売日誌 (279) “はっちゅーね”は、きっと、私たちの味方
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「ツクヨミの話になると、アナタは目の色が変わるのね」
ニガ笑いしながら、紙魚子さんが、レイムさんに向かって言う。
「そういう訳じゃないけど。でもね」
レイムさんは、人差し指を立てて言う。
「今回、ミクさんの“リンリン・はっちゅーね”の仕事が無くなった事。それは、ツクヨミの月光企画にとって、かなりな“...玩具屋カイくんの販売日誌 (278) はっちゅーねは、「育てる」もの
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みんなは、ミクさんのカバンについた人形を見つめる。
「不思議ですね。実はボクのとこにも、そういうメールが届いたんですよ。地下鉄に乗ってたら」
「そう、それで、バスに乗り換えたワケね」
暦君のことばに、紙魚子さんがうなずく。
「ここ、わたしたちの方では、人形がしゃべって...。暦さんの方では、メールの...玩具屋カイくんの販売日誌 (277) よからぬ力?
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暦君は、スマホの画面を見返した。
さっきの妙な着信の、履歴は無かった。
「おかしいなぁ。オレの勘違いだったのかな」
首をかしげながら、ポケットにしまう。
ともあれ、地下鉄は降りてしまった。はやく、ミクさんたちの所に向かわなければ。
あたりを見渡すと、向こうにバス停がある。
「そうだ、たしかこの辺から...玩具屋カイくんの販売日誌(276) ニコビレのみんな
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「この、“はっちゅーね”というのは、誰だ」
暦君はそう思った。
「おれ、寝ぼけて変な名前を登録したかな」
さっきの変な車内アナウンスといい、ほかの乗客が皆、ぐっすりと眠り込んでいることといい。
「変だなぁ」
そう思いながらも、どうも落ち着かない。
そろそろ、次の駅が近づいてくる。
彼が降りる駅は、あ...玩具屋カイくんの販売日誌(275) 暦君の途中下車
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ハミングスから発売される、新商品の「リンリン・はっちゅーね」。
その商品宣伝の「プロモーション・ビデオ」の撮影を、スタジオにこもって続けさせられている、リンちゃん。
ついに3日目の夜。「きょうもここに泊まろうか」と、相棒と話しているところへ…
泊まっている部屋の内線電話が鳴った。
「はい。ええ、リン...玩具屋カイくんの販売日誌(252) リンちゃん、家に帰りなさい ~スタジオでの出来事 4
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「それで、その朝の10時過ぎまで、ヒュンダインさんを待ってたんだ」
リンちゃんは続ける。
「ふうん。で、一緒にビデオに出てくれたわけ?」
レンくんが聞く。
「うん!一緒に、ちょっとからむ感じでね。楽しかったよ」
リンちゃんは、ニコニコして言う。
「私とサナギが演奏してると、ドラムの影から急に、あの人...玩具屋カイくんの販売日誌(251) リンちゃんの3連泊! ~スタジオでの出来事 3
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「ふうん。それで、日曜の夜もそこに泊まったわけか」
レンくんはそう言って、自分もクッキーに手を伸ばした。
「でも、お前それで、月曜の朝には、うちに帰ってこなかったじゃないか」
リンちゃんはそう言われて、バツの悪そうな顔をした。
「うん。帰ろうと思ったけど。明け方になって、起きて帰る支度をしてたら」
...玩具屋カイくんの販売日誌(250) コラボの魅力!? ~スタジオの出来事 2
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リンちゃんの話をリビングで聞いていたレンくんは、思わず聞き返した。
「泊まっていけ、って…? そんなに、大げさな仕事だったの?」
リンちゃんは、口をとがらせて答える。
「うん。そこのスタジオに入ったのが土曜だったでしょ。アタシもサナギも、けっこう乗ってやってたからね」
そういって、コップのミルクを口...玩具屋カイくんの販売日誌(249) スタジオでの出来事
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4日ぶりに、わが家に帰ってきたリンちゃん。
心配していた兄のレンくんも、とりあえずホッと安心。
ちょうど両親とも出かけていたので、レンくんはリンちゃんを連れてリビングにおりてきた。
何となくお腹がすいている様子で、彼女はレンくんの出したクッキーを食べながら…
この数日の次第を、話し始めた。
それによ...玩具屋カイくんの販売日誌(248) リンちゃんと、紅スズメ
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漬物とはちゅねの日常 歌:はちゅねミク(V2Original)
朝だよ はちゅねは いそがしい
今日もね 漬物 作るのよ
「石の 重さが とても大事
だから しっかり 探して来い」
普通の石とは ちょっと違う
山奥 道行く 輝く
極上の石で漬けた漬物は
きっと極上の高級品
毎日毎日頑張って...【はちゅねミク】漬物とはちゅねの日常【オリジナル】 歌詞
いなちゃん/ビビライP
紙魚子さんの話を聞いたりりィさんは、首をかしげて腕を組んだ。
「ふぅん、不思議な、面白い噂ね。でも、仕事で一緒に組むと、必ずヒットするなんて…」
彼女はちょっと身を乗り出して、ニコッとした。
「クリエイターの人なら、ちょっと興味が沸く話ですね」
紙魚子さんは、ちょっと驚いたように目を見開いた。
「あ...玩具屋カイくんの販売日誌(247) クリエイターなら気になる…?
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ちょうど、お客さんも途切れているので。
紙魚子さんと、りりィさんはカウンターを挟んで、話に熱が入っている。
「吸血鬼?それ、どういう事なんでしょう」
りりィさんの問いに、意味ありげにうなずく紙魚子さん。
「もちろん、例えですよ。ホントに血を吸う訳でもなくて」
そう言って、彼女はお店の中の、いろんな雑...玩具屋カイくんの販売日誌(246) 大ヒットと、紅スズメ。
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「星を売る店・上海屋」にやってきた、ニコビレの紙魚子さん。
「ここ、座ってもいいですか?」
りりィさんの質問を聞いて、彼女は、売り場のカウンターの横にある椅子に腰掛けた。
「月光企画、についてですか?いま、あそこ、どこかと組んでやっているんですか」
メガネの縁をちょっと上げて、興味ありそうに聞く紙魚...玩具屋カイくんの販売日誌(245) 紙魚子さんの月光企画の話
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れおんさんのいる「ハミングス」1階のカフェ、「カフェ・ドナ」で。
ミクさんのはっきりとした言葉を聞いた、オサカモトさんは、黙って彼女の顔を見つめていた。
しばらく、2人は静かに見つめ合っている。
やがて、オサカモトさんは口元に少し、笑みを浮かべて、ミクさんとれおんさんに言った。
「わかりました。あな...玩具屋カイくんの販売日誌(244) “はっちゅーね”と、不思議な世界
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「せっかく、いろいろ考えていただいて、残念ですけど」
ミクさんは、そう言って、笑った。
「は?」
オサカモトさんは、いぶかしげに彼女を見返す。
「どういう意味ですか?」
2人の間に、少し、気まずい空気が流れた。
ミクさんがさりげなく、でもハッキリと言い放ったので、れおんさんは思わず2人の顔を見やる。...玩具屋カイくんの販売日誌(243) ミクさんと“はっちゅーね”
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れおんさんたちのいる「カフェ・ドナ」にやってきたのは、ミクさんだ。
「お待チシテマシタ。あ、ご紹介します。こちら、ミクさん。“はっちゅーね”のドールの、生みの親デス」
れおんさんは、彼女をオサカモトさんに紹介した。
新商品の“リンリン・はっちゅーね”で、いま一緒にコラボをしているけれど…。
ミクさん...玩具屋カイくんの販売日誌(242) ミクさんと“リンリン・はっちゅーね”
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「ここ、お料理がいつもおいしいですのね。わたくし、時々利用してます」
「オゥ、そうだったんデスカ。アリガトウゴザイマス。うちのシェフのソラさんは、ウデは確かなんですヨ」
オサカモトさんの言葉に、れおんさんは笑いかける。
れおんさんのいる会社、ハミングスの1階にあるカフェ・レストラン「カフェ・ドナ」。...玩具屋カイくんの販売日誌(241) リンちゃんは私たちが!
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コヨミくんの言葉に、テトさんとマスターは、びっくりした。
「えっ、行方不明って、なに? どうしたの」
コヨミくんはコーヒーカップを置くと、ちょっと考え込むようにして続けた。
「ええ。昨日ですけど、ボクの店の“鑑定団”に、リンちゃんのお兄さんのレンくんが来たんですよ」
「うん」
「その時、彼、心配そう...玩具屋カイくんの販売日誌(240) 妹が行方不明で
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だんだん、大きなヒットになっている“リンリン・はっちゅーね”。
でも、その裏に見え隠れするウワサの“妙な会社”…。
そんななかで、そのライバルとしてやっぱり人気が出始めているのが、“テト・ドール・ナチュラル”だ。
作者の雑貨アーティスト、テトさんのお店「カフェ・つんでれ」。
ここで、彼女と、仕事の仲...玩具屋カイくんの販売日誌(239) リンちゃんが一昨日から…
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「ねぇねぇ、その、“リンリンはっちゅーね”と組む、“月光企画”って、どういう所なの?」
レイムさんは、興味ありげに聞いた。
「最近、紙魚子さん、話の中でときどき、口に出すよね。その会社の名前」
レイムさんの問いに、紙魚子さんは答えた。
「うん。変わった会社でね。このごろ、またあそこが動き出したのかな...玩具屋カイくんの販売日誌(238) 変わった会社
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「そうですか。テトさんの新商品、好評なんですね。私も頑張ろうっと」
レイムさんは、手に持った発注書を机の上でトントン、と揃えて言った。
その横で、紙魚子さんとりりィさんが微笑んで見ている。
ここは、レイムさんの入居する「ニコビレ」。
今日は彼女の事務所に、りりィさんが来ていた。
新作のアクセサリーを...玩具屋カイくんの販売日誌(237) はっちゅーねの新商品に?
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レンくんは、少し心配そうに言う。
「あいつ、何か最近、落ち込んでるようなことが多くて」
「あら、あのいつも元気なリンちゃんが?」
ゆくりさんは、聞き返した。
彼は話をやめて、手に持ったガチャのカプセルを、筐体に入れ終えた。
そして話を続けた。
「うん。あいつの部屋に行っても、ぼーっとしてることも多い...玩具屋カイくんの販売日誌(236) 妹がヘンなんです
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