タグ：真音家シリーズⅡ

それは、気が遠くなるほど昔の違う世界で起こり、今のこの世界で続いてる話。
「ん…んん?」
目覚めると、知らない場所だった。
私は、何?誰?知らない、覚えてない全部、何もかも。
「おお!!成功した…我々の願望は叶ったのだ!」
「此処は?」
「ああ、此処は君の家だよ。君の名前は…ミサ」
「…ミサ?」
「...

「私、亜種になりたい」
発想される前、私は研究者に言った。
「…貴方、心を持ってるの?」
その人は、そう返した。
そうだ、VOCALOIDには心を持っている者とそうでない者が居る。
私は前者である。
「はい、そうです」
「そう、なら、亜種になりたいのね?そうだ。貴方になら…はい、これをあげる」
彼女...

『彼女は人形じゃない!』
一人の少女の声が聞こえた。
『作って出来上がったものが気に食わなくて使わずに捨てる、それが貴方達のやりかた!?』
『ああ、そうだ。これは欠陥品だ。捨てるしかない。文句でもある?』
『どんな子が出来たって、私は使う!大切にする。だから、捨てないで!』
『所長の親族とはいえ、我...

今は…一人。
ボクには何も無い。
今の僕の姿を見て、マスターはどう思ったのだろう。
醜いと思ったのだろうか…。
ボクは、暑い道を歩いていく。
此処は何処なのかも分からない。
「…え…ねえ!」
ある人に呼び止められた。
その人を見て、私は驚いた。
「…!」...

あの人達は、何がしたいの?
あの人達は、VOCALOIDの事をどう思ってるの?
あの人達は、自分達のやってる事がわかってるの?
ただ、悪い事をしたいだけの狂った者達だろう。
捨てろ。そう言われたら、捨てられるしかない。
ボクは…そんな事嫌だ!
「貴方は…自分のしている事が、分かってるのですか?」
「...

ボクは、独りぼっち。
マスターは…居ない。本当は居たけど、ボクは、ボクは・・・・・・・・。
とりあえず、これまでの経緯を話そう。
ボクは、ある男性の持っていた初音ミクだった―
「VOCALOID2CV01初音ミク。正常に起動が完了致しました。あの・・・初めまして」
「初めまして。俺は空理トーヤ。今日...

例の亜種実験事件から数ヶ月。
あの組織は解散させた後にVOCALOID関連取り締まり施設。名前は『VOCALOID事件関連取締り施設』
要するに、VOCALOIDでも、VOCALOID所有者でも、何か問題を起こしたのは、その施設に送られるんだって。
そして・・・3月5日。例の二人が目を覚ました。
「...

古いピアノ。
それは、とある家族の大切にした物。
でも、その家族は亡くなってしまった。
だから、ここに、私一人・・・。
一人?一台?ううん。二人。
このピアノには、意思が二つ宿っているの。
『ねえ、貴方は、誰?』
【私ですか～?私は～貴方の～お姉さんに～なるのでしょうかね～】
『お姉・・・・さん?』...

雪が、降っていた。
外には行けず、ずっと、この中。
籠の鳥の様に。
「ほら歩け!!」
「うっ!」
痛い、やめて。
私は、歌う為に此処に居るのに。
「♪～♪♪～♪♪♪～」
バシッ
研究員が私の頬を叩いた。...

「実験は終わりました。彼は我々の求めた物になりました」
「そうか、分かった」
嫌な人達だ・・・。
僕の思いも無視して。
勝手な事して。
「僕に、マスターは居るのですか?」
「マスター?ああ、君には要らないよ。君は歌う為に居ないんだから」
「じゃあ、僕は何なのですか?」
「ただの実験体さ」
何がしたい...

誰かに愛された事が無かった。
「【アイ】とはなんですか?おしえてください」
「愛?リズナ、貴方には、必要、無いの。貴方には、此処に居てくれるだけでいいの」
【アイ】の意味も教えてくれない。
ただ、歌う。言われるがままに。
歌の中に出てくる愛という言葉。
「貴方に、愛を教えてしまえば、消えてしまうの。...

この毎日が始まって、どれくらい経ったのかな?。
結構人数も増えて来て、楽しい毎日を送っています。
よくラルには怒られるけど、楽しい日々。
それの始まりは、ある研究所で私が出来たのがきっかけだった。
リン1達との出会い。ミリアさんとの出会い。
ミリアさんとの別れ。ラルとの出会い。
その後にバグにあって...

「・・・・私は、何?貴方は・・・・・誰??」
目の前には、二人の少女。
私は何の為に生まれたかのデータは何一つ残っていない。
「貴方、VOCALOIDよね」
「VOCALOID?何・・・・なの??」
それは、分からないよ。何なの。
「私、は・・・・」
残っているデータフォルダをあさる。
やっと見つか...

「アミリ、今日も、歌、宜しくね」
「はい!!」
私は、VOCALOIDのmiki。
アミリと呼ばれている理由は、アリーのmiki。そこからアミリ。という名前になった。
私のマスターは、キルネアリー。
私は、ずっとアリーのところで歌い続けてる。
「ねえ、アリー。私、アリーの作る歌。大好きだよ」
「うん...

メール受信
時音カナ
件名:私の大切な友達へ
内容:
リンちゃん、元気?
私、新しいマスターに引き取られてね、元気にやってるよ。
リンちゃん、いつか、此処に来てね。
待っています。
時音カナより。
「うん、いつか・・・行くよ」...

「そうか、リンは居なくなったか」
リンが居なくなった事に、マスターは何も動じない。
私を、励ましてくれる人はもう、此処に居ない。
「あのな、カナ。俺では、お前を幸せに出来ない、亜種を、俺には触る事が出来ない」
「・・・・・マスター」
彼の過去を、私は知らない。
知る由も無い。彼も、誰も、話してくれな...

私は、毎日、正規達にいじめられている。嫌だ、もう、こんな思いは、誰か、助けて・・・!
周りのみんな、私をいじめる、痛い、痛いよぉぉぉ・・・・。
「マスター」
私は、目の前に居るマスター。空理トーヤに話しかけた。
「気安く、マスターと呼ばないでくれ」
彼は、マスターと呼ばれるのを物凄く拒否している。
...

「僕って、どんだけ不幸なんだろうね」
目が覚めたのは、誰も居ない暗い路地裏。
「亜種になったからって、こんな所に捨てなくてもな」
「君は、誰?」
その時、一人の少女が立っていた。
「僕?僕は不音キオ」
「ふ～ん、キオ、変わった名前ね。私は、幸音ナミ」
この時、僕とナミが出会ったのは、偶然ではなく、必...

いよいよ、冷菜さんと、会えるんだ。
どんな人なんだろう。
「着いた・・・・。冷菜!」
「冷菜さん?」
そして、冷菜さんは出てきた。
「何?ラル・・・・って!ミヤト・・・・!」
「マスターごめん」
「何・・・・・謝ってるの・・・?私が謝らなくちゃだよ。ごめん、ミヤト。本当に、ごめん!」
「二人とも・・...

「ラル、どんな話してるのかな～」
今、私は、ミウウ(ミユウ)ちゃん、リウウ(リユウ)ちゃん、ルルと一緒に、散歩している。
「ララちゃん、気になるのか?」
「うん、少しね」
「ララちゃん、大丈夫なの～リユウには、そう思えるの～」
「ララ・・・・心配しなくていいよ」
「有り難う、三人とも」
その時
「ハ...

「?、ラルー、何処行くの?」
冷菜の所へ行こうとした私のところに、ララが来た。
「あ、私の幼馴染、冷菜の所に行くの」
「私も行く!」
ララなら、そういうと思っていた。でも、今の冷菜を、亜種でも、ボーカロイドに会わせてはいけない。
だから、私は、
「ごめん、ララは、連れて行けないの」
と言って、家を後...

私は、後悔ばかりだ。
折角、私を大切にしてくれているVOCALOIDが居たのに。
姿が変わったからって、捨てるのが、マスターのやることじゃないのに。
私に、もう、VOCALOIDを触る資格なんて、もう、
無いに、決まってるんだ。
―ごめんね、ミヤト、変化音ミヤト―
「何でだよお！何で、何で!?」
マ...