魔熊の投稿作品一覧
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「めーちゃん、デートしよう。」
「は?」
明日は、久々の休み。
「いきなり、どうしたの?」
「だって、明日は休みだよ?最近、めーちゃんと二人きりで出かけることなんてあんまりなかったからさ…駄目かな?」
そんな顔で頼むなんて卑怯じゃない!
「べ、別にいいけど…どこに行くつもりなの?」
まさか決めてない...遊園地 ver.魔熊
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―ピピッ
目覚まし時計が鳴った。
昨日の夜から、ずっと今日のことを考えていたから、まだ眠い。
…だって、今日は君とのデートの日だから。
朝、一番最初に考えたことは君のことだよ。
君に気に入ってもらえるように、選んだ服。
鏡の前でチェックする。
ピンクのスカートに私のお気に入りの髪飾り。
切ったばかり...メルト
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―大体それで良いんじゃないの
適当だって良いんじゃないの
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
一度きりしかない人生。
自分の好きなように生きなきゃ、損だよね?
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「お前って、毎日楽そうに生きてるよな。悩みなんてなさそうだな。」
いきなりそんなこと言われても困る。
「まぁ、自分の好き...No Logic
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―ほうちょうをもった手
★★★★★★★★★★★★★
あるところに一人の娘がいました。
娘は、母親と三人の兄と暮らしていました。
母親は三人の兄たちばかりを可愛がって、娘には辛い仕事ばかりさせていました。
「早く泥炭を採っておいで。」
「分かりました。」
泥炭を毎日採ってくるのが娘の仕事でした。
泥炭...グリム童話 ver.魔熊
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「どうしよう…」
無くしてしまった。
私の誕生日の時、彼が買ってきてくれた指輪。
最近、彼となかなか会えなかった。
もし無くしたことがバレたら、別れるようになるかもしれない。
…そんなのは、絶対に嫌。
「探さなきゃ。」
○●○●○●○●○●○●○
一体どこで無くしたんだろう?
―学校、帰り道、自宅…...落とし物 ver.魔熊
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昨日は、本当に疲れた。
部下の失敗した書類の処理におわれていた。
あまりにも疲れていて、彼に連絡をとらないまま寝てしまった。
*************
―ピンポーン
玄関のチャイムが鳴った。
時計を確認すると、7時。
「一体誰よ…」
イライラしたから、セールスとかだったら、文句の一つや二つ言ってや...コーヒー ver.魔熊
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―隠したいものは くだらないもの
誰か笑ってよ こんなあたしを
あたしは嘘を付く。
自分を守るために。
「ねぇ、****て気持ち悪いよね。」
その子は、小さい頃から良く話していた、『友達』のような人だった。
それでも、あたしは独りになることを恐れて同意する。
「そうだよね。」
あたしの答えに満足した...トップシークレット
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―真昼の月へと浮かび上がった
真っ白に光る月光蟲
―私の命はもう長くない。
「死にたくない」とは、思わなかった。
生まれた時から、いつかこうなることは分かっていたから。
…でも、私はもう一度『あの人』に伝えたいことがある。
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俺は彼女のことが好きだ。
彼女とは幼馴染みだった...グリグリメガネと月光蟲
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―なれのはて君が笑う
僕のいない世界で―
―僕の居場所はどこにある?
昔は何とも思わなかったこの世界。
毎日、友達と暗くなるまで遊んでいた。
それなのに、この世界で生きることが苦しくなっていた。
生きるために必要な酸素だって、この世界にはたくさんある。
だから、楽に、自然に息が出来る。
でも、僕には...なれのはて
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―これは、俺達が昔経験した話だ。
今日は数学の宿題が出ていた。
俺は出されたプリントをやっていた。
すると、隣でリンが大声を出した。
「あ!ない、ない、ない!」
「何がだよ。」
「プリント!確かに入れたはずなのに…」
「ないなら忘れたんじゃねぇの?」
「レン…お願い!一緒に学校まで行って!」
はぁ?...学校の怪談 ver.魔熊
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―僕はいつも一人だった。
親の仕事の関係で何回も転校している。
そのせいで、仲の良い友達なんていなかった。
今だって、この空気に馴染むことが出来ていない。
教室の窓側の一番後ろが僕の席。
一人だけ、別の世界に居るみたいだ。
僕はすっかり日常になった動作を行う。
別に読みたくもない本を開く。
そうすれ...かぐみねの日常 ver.魔熊
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気付けば、大騒ぎ。
まるで、嵐が来たみたいにぐちゃぐちゃになっている。
食べ物、空き缶…たくさん転がっている。
片付けのことを考えると、頭が痛い。
…しかし、そのことより俺の頭を悩ますのは、隣にいる女性、めーちゃんだ。
俺の肩を組んで、お酒を飲んでいる。
それは良いんだけど、さっきからすごい勢いで飲...お花見 ver.魔熊
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―私はあなたの優しさに惹かれていった。
激しく雨が降っていた。
私は、雨を落とす空を恨めしく見る。
「ハァ…」
思わずため息がこぼれる。
でも、いつまでもここで立ち止まっているわけにはいかない。
早く帰りたくて、いつもの道じゃない、近道を選んだ。
歩いていると、前に同じ学校の制服が見えた。
「誰だろ...捨て猫 ver.魔熊
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―スキなの?キライなの?
*リン*
「リン、好きだ!」
学校の帰り道、急に大きな声で言われた。
もしかして…これが世間でいう、告白ってヤツなの?
「あの、いきなりそんなこと言われても…少し、待って。」
「ん~、分かった!」
えっ?分かった?
「二人で住む場所は…」
「ちょっと待った~!」...スキキライ ver.魔熊
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―泣いているのは私?
激しい雨が降っている。
私と彼は別々の傘を差し、並んで歩く。
前は二人とも同じ傘に入っていたのに…
悲しいワケじゃない。
ただ、私の気持ちは彼から離れていってるだけ。
傘から落ちた水滴が、私の肩を濡らす。
冷たさに顔をしかめる。
(まだかな…)
私は待つ。...雨の日 ver.魔熊
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―失うことで手にいれたものに、何の意味があるのかな?
「昨日の番組面白かったね。」
「そうだね。」
学校の帰り道、僕達は二人並んで歩いてる。
今、僕達は笑っているけど、どこかおかしい気がする。
きっと、僕だけじゃなくて君も気付いているよね?
ただ、気付かないフリをしてるだけだよね?
もう、僕達は駄目...ジェンガ
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―マスターのこと大好きですよ…ずっと…
「あの二人、仲良く留守番出来てるかなぁ?…何か心配だな…アイス買ってきたし、早く帰ろう!」
帯人はイチゴソースのかかったアイス、カイトはバニラアイス。
二人の大好きな味だ。
急いで歩いていると、ふと家の近くのごみ捨て場が目についた。
黒い大きめのごみ袋が二つ。...僕だけのマスター Ⅲ
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―マスターは僕だけのモノですよ…
マスターは気付いていますか?
アイツが来てから、僕よりアイツの方ばっかりかまっているんですよ。
「ねぇ、カイト。」
ほら、また…
僕は、マスターがアイツと話していると苛々するんですよ。
マスターは僕のモノなのに……
そう思うたびに、僕の身体は傷付いていくんです。
僕...僕だけのマスター Ⅱ
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―愛してますよ。僕だけのマスター
「ねぇ、帯人。」
マスターが、僕を呼んだ。
僕の大好きな声で…
「何ですか?マスター。」
「私、こんな曲を作ってみたんだけど…歌ってもらっても良いかな?」
そんな可愛い顔でお願いされたら断れるワケないじゃないですか。
まぁ、最初から断れるつもりはありませんでしたけど...僕だけのマスター Ⅰ
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―俺にとって、君は特別で無くてはならない存在だった……君がいないなんて、考えられなかった
君が失くなって、
俺が無くなった
―その日、俺達は君の大好きな桜を見ながら、歩いていた。
昨日見ていた番組とか、君の家の庭に白黒のブチ猫がいるとか…なんでもない、ありふれた会話をして、二人で笑っていた。
「ねぇ...Paranoid Doll
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―背中を向けて君は歩き出した 交わす言葉も無いまま―
(行かないで、お願いだから…行かないで……)
勇気がないから、心の中で叫んだ。
君は私の前で泣かなかった。
私は、こんなにも泣いているのに。
君をこんなにも思っていたのは、私だけだったのかな?
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―背中を向けて僕は歩き出し...from Y to Y
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―冷え切った 土を素足で踏みしめる あなたが眠る場所に近づけるように―
「がくぽ。」
あなたが俺の名を呼ぶ。
「何だ?」
「何でもない。呼んだだけ~。」
「何だよ、それ。」
そう言って、2人で笑う。俺はあなたの声が大好きだったから、あなたに名前を呼ばれることがとても心地よかった。
当たり前の日常が...声
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-愛して 愛して
愛して 愛して
愛して 愛して
愛して 欲しいだけ-
僕は戦うために人間によって作られた。
(あれがロボット?まるで人間みたいだな。)
彼らは僕を指差して話す。
(聞こえてるんだけど。)
彼らは僕に聞こえているとも知らずに話す。
-その時、誰かが言った。「アイツ...シザーハンズ
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-もう行き場がないわ この恋の熱量-
好きになってしまった、彼のことを。
彼には彼女がいる--そんなこと分かってる。
それでも、私は彼を好きになってしまったの-
-きっかけはちょっとしたことだった。
彼とは同じテニス部だった。
練習中に足を挫いてしまった。
(痛っ!…歩けない。)
誰かが私の元に走...恋は戦争
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-鮮やかに光るその色に捕らわれて歩みを止めた-
-僕は彼女と別れた
「私達、別れよう。」
彼女にそう言われた。
理由は……分かっていた。
それでも僕は聞いた。
「どうして?」
彼女は困ったように、悲しむように言った。
「私達一緒にいても別々の事を考えている気がするの。……もう昔には戻れないよ。」
悲...君の体温
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-羽ばたき方を忘れたって飛んでる夢を見る-
私だけ他の人と違う--姿が誰とも似てない。
嫌われ者だ。
みんなは綺麗な真っ白。
だけど、私は汚れたような黒色…
親もみんな、私の翼を……いや、私自身を汚いモノでも見るような目で見る。
「呪われた子だ。」
-誰かがそう言った。
「…そうだ。……お前が居るか...アルビノ
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-その光が消えていくのをずっとここで眺めていた-
「お前って才能ないな。」
いきなりそんなことを言われた。
すごくショックで、何を言えばいいか分からなかった。
「お前よりグミの方が上手いよ。」
自分で頑張ったと思った。でも、彼女と比べると優劣がハッキリしてしまう。
「…そうだね。」
…そうとしか答え...ダスト
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--キリトリセン--
-邪魔で必要のない感情は切り取ってしまえばいい。
-たとえ、後悔するとしても-
*学校*
「おはよう。」
友達に声をかける。
特別に親しいわけじゃない。…いつものことだから。
「あっ、グミ。おはよ。」
…違和感を感じた。少し何か変わった。
「あれ?テトはどうしたの?」...キリトリセン
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Q.あなたはどうして生き てるの?
A.分からない。
いつもと変わらない日常。
家庭も学校もいつも通り。
私と関係ないような世界。
誰も私が居ないかのように振る舞う。
親も他人。
私は…独り。
…分からない。
どうして、どうして生きてるの?...トリノコシティ
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