タグ「曲募集中」のついた投稿作品一覧(38)
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1A
浅い空に静かな太陽 輝く刃は血を帯びていて
鈍い月の光を反射する 醜い影法師(La silhouette)
1B
荒れた広野に 私は伏せる
何処までも広がる冥い闇を見つめながら
1C
脇腹に広がる 甘い痛みと夢心地
荒れた大地 血を吸い赤へ染まって行く
1S...La silhouette
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花は流れ
星は浮く
日は登り
丘に降りて
聴こえる鳥の囀り
星屑
降る丘に
一人佇む
赤の花は風に惑い...花と流星
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深い森の奥
一人お城に住んでいる
心優しい吸血鬼
ある時森に迷い込んだ
小さく可愛い男の子
心優しい吸血鬼は
その子をお城へ連れて行く
蝙蝠傘に大きなマント
赤いワインを一口ごくり
牙の覗くその口で...蝙蝠傘の吸血鬼
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かつて金の玉座の陰にいた
サファイアの王子と呼ばれた男
優しい笑顔を仮面にして
醜い顔を隠していた
ルビーの姫君は美しく
幼い頃から引く手もあまた
けれども姫は頭(かぶり)を振って
誰の元へも嫁がない
「あなたを愛している限り
私はどこへもいかないわ」...金の国の戯曲 第一幕 紅玉の姫君と青玉の王子(草稿)
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命も気持ちもない君の
魂は何処へ還るの?
飛べない小鳥の夢
鉄屑の唄声
君は解放の時を待っているけど
籠の戸は開かない
小鳥
籠の中に閉じ込められて
唄う事さえ忘れた小鳥...Dolly Bird ―小鳥のうた―
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王子が森で出会ったのは
王子によく似た可愛い少女
二人は一目で惹かれあい
その運命は交わった
「初めまして、王子さま。
私を迎えにきたんでしょう?」
少女は姫に憧れていた
王子は優しく約束する
「それなら僕と結婚しよう。...金の国の戯曲 第二幕 憐れな王子に慈愛の接吻を
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ほんとのわたしはおひめさま
きらきらひかるドレスを着て
ぴかぴかひかるお城の真ん中
いちばん素敵にくるくるおどるの
いまに素敵な王子さまが
わたしのことを向かえにくるわ
だってわたしはおひめさま
おんぼろふくは仮の姿よ
星空の天井に...あるおんなのこ のうた
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君は僕の花嫁
純白に着飾り悪魔に嫁ぐ
この世で一番美しい娘
愛を語ろうか
君が望むならそれも良い
地獄の果てでも囁いてやる
僕の腕へ堕ちてこい
君の唇は無垢を装い
罪の果実の味を知る...悪魔の花嫁
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お前は俺がいなくちゃ
生きてけないだろ?
お前の存在は俺に
尽くすためだけにある
俺の傍にいることが
幸せなんだろ?
だったらこれから死ぬまで
幸せにしてやるよ
お前の命は俺のものだ...アイ してんだろ?
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青い薔薇 咲く場所に
あなたは眠る
虹の端 ある場所に
あなたは眠る
愛し君 今どこで
眠るのだろう
弔いも できぬまま
消えてゆくのか
その姿 見えぬまま...Will
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冬の寒い日には
暖かい部屋で君と二人で
熱いホットチョコレートを飲もうか
床に零れ落ちた
赤いホットチョコレート
許してくれる?
君の為に作ったから
砕いて 壊して 溶かして
僕の手で...hot chocolate
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死神は少女に恋をした
彼女は美しい夜の姫君だった
夜の空色の瞳
新月の空のドレス
闇を照らすその笑顔に
死神は恋をした
その瞳はまさしく星の煌めきを宿し
その肌は照り輝く満月のように滑らかで
彼女は夜の姫君...死神の小夜曲
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La dame aux came´lias
彼女はそう呼ばれていた
La dame aux came´lias
その姿は何よりも美しかった
そしてその心も誰よりも美しかった
艶やかな赤い衣で身を包み
潤む黒い眼で私を見つめ
その細い腕を外に向けて伸ばし
庭の椿の花を手折ってくれと囁いた
雪にうつむき...椿姫
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貴女の姿一目見た日から
僕は貴女の虜になりました
何を賭けても貴女を愛すると誓います
貴女は知らないんでしょうね
僕がどれだけ貴女を愛してるか
気が狂うくらい
貴女を愛しています
世界中のダイヤかき集めて
一億本のバラを抱えて...アイ します!
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緑と水に 愛された
その街はまだ 美しい
昔の話 怪我をした
男がそこに 辿り着く
肌は爛れて 目は潰れ
肉は抉れて 虫がわき
身体は腐り ぼろぼろで
それでも彼は 生きていた
男はここで 死ねるなら...真夜中の小雨―涙雨―
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A
たとえばこの指に
この小指に
赤いリボンが結ばれていたら
それは君に繋がってるんだよ
B
ずっと一緒にいようって
ずっと前に決めた
そんな約束は 忘れてしまったかな...赤いリボン
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私「アイシテル」だなんて
そんな言葉に騙される程幼くないの
本当に私を愛してるなら
その証拠を私に見せてよ
言葉なんかじゃ信用できないわ
100カラットのダイヤモンド
100万本のバラの花束
100万ドルの夜景も
全部私に頂戴...アイ しなさい!
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誰がこのパイを食べた?
一生懸命作った毒が
沢山沢山入ったパイを
誰が白い薔薇を植えた?
折角撒いた赤い水
飲み乾し赤く染まる白薔薇
時計の針が進む度
首の縄がキリキリ締まる
ちょいとそこのお嬢さん
私と一緒にお茶でも如何?...ALICE
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ねえ なにがいけないの
私に分かるように教えてください
誰も傷つけていないのに
どうしてそれは罪だと言えるの
例えばあなたが愛欲を起こし
けれどたった独りだったなら
あなたは独りで欲を満たすでしょう
私は痛みを欲しているの
苦しみだけが私の救い...Patience
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静かな夜に降る赤い雪
この世界を包む悲しみの色
あの日の事を忘れるなと囁くようで
僕は唇を噛んで雪を払った
もしもこれが
世界の流した血の涙だとしたら
君は少しでも救われますか
僕が目指した夢の中で
君は少しでも生きられますか...林檎雪
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A
傾いた陽の光 静かに色を変えて
消え行くそよ風 機織りにつもった埃攫い
1A
昨日見た夢の跡 花片床に落ちて
突き立てた短刀(ナイフ) 光受け鈍色の輝き灯す
1B
祈りを松明の火種にすれば
希望を明日の糧にすれば
夢は決して消える事がないと...鳥籠
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むかしむかしの物語
二千年も前のこと
美しい女と金持ちがいた
女は男の妻になり
けれど子どもは生まれない
夜も昼も女は祈り
やがて冬になりました
女はねずの木の下に立ち
林檎の皮を剥きました
指を切って血が落ちて...グリム童話集より「ねずの木の話」―血のように、雪のように
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くるみをひとつ割れば
太陽のようにさんさん輝く綺麗なドレス
貴女、それがほしいなら
私に一晩貴女の夫を貸してください
ああけれども愛しい方は
一晩ずっと眠りこけ!
聞いて聞いて、愛しい方
私が貴方の本当の花嫁
愛しい貴方に会いに来た!
くるみをひとつ割れば...グリム童話集より「くるみのドレス」(仮)
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虚ろの風が吹きすさぶ空の大地
涙はきっと無意味だろう
憎悪の砂漠はどんな水も枯らしてゆくから
鉄の鎖がこの足を離さない
憎しみの赤は解け合わず
空虚の荒野はいたみの風で乾いているから
この微睡みの場所に種を蒔くのは誰?
知っているでしょうに
この地はどんな生命も嫌っていると
風に揺れるは朱の花...覇王樹
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くるり、この手のひらから
黒いもやがふわり
ああ僕はきっとこのもやに飲み込まれて
そうして黒い闇となるのだろう
くるり、この手のひらまで
僕の涙がぽたり
ああ僕はきっとこのまま黒になってしまって
そうして永遠をさまようんだ
神さまもしもこの手のひらに
何か大切な意味があるとするのなら...Hands(ぼくらの手)
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傷つく事を夢見る貴方に
私は何をしてあげる事ができるのでしょう
ただ暗闇を臨む、その危うい淵に立ち続ける貴方に
握り締める貴方の大きな手は
酷く冷たくて、私は泣きたくなるのです
色のないその場所に
貴方の望むそれはありましたか?
がらんどうの瞳で虚空を放浪する貴方の望むそれは
私が大きく冷たいこの掌...虚空の歌―そらのうた―
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夜空には、月。
頼りなげな輝きと、近づくものを全て拒み切り裂くような、鋭さ。
ああ、まるで其れは君のよう。
美しく、気高く。
厳しく、志高く。
嘘がつくのが上手だった。
本当は泣き虫で寂しがり屋。
そんな素振り、一度も見せてくれなかったね。
厳しい表情のまま、泣いて。
傷つかないで、なんて。...月虹
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空はただ 青く遠く
夢の果て 祈りの場所
月の下 今語ろう
消え行きぬ その言葉を
今その場所に佇め
星ではなく 其れは夢 永久の願い
糸ではなく 其れは枷 永久の鎖
傷ではなく 其れは証 永久の呪い
記憶は何処に果てる...eon
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痛みなど届かない この場所にいれば
たとえこの身が砕けても 貴女の感じる痛みにすれば
貴女は覚えているのでしょうか
かつて僕と貴女が交わした
幼く小さな約束を
知らなくたって構いません 僕がここで戦うことも
この手のひらにできるのは
貴女を優しく抱きしめて 貴女の頬に優しく触れる
それは決してか...たなごころ
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羊飼いさん 羊飼いさん
どうしてあんたは陽気に
羊飼いさん 羊飼いさん
どうして笛を吹きなさる
私は涙がとまらない
これが泣かずにいられ ようか
羊飼いさん 羊飼いさん
あんたはどうして陽気に
羊飼いさん 羊飼いさん
どうして 笛を 吹きなさる...グリム童話集より「唄う骨」
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