タグ「GUMI」のついた投稿作品一覧(83)
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その記憶に確証が持てますか?
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目覚めたのは彼の部屋だった。確か彼と話していたら首元に何かを当てられて……、それで?
——“こんなところまで来るなんて、本当に馬鹿だな”——
最後に聞いた言葉を思い出す。そうだ、それで気を失ったんだ。
「起きたんだ」
声のかけられたほうを見る。カーテン...Memoria --『Symphony』--
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もう自らの存在を証明する手立ては失った。
あとは生きるか死ぬかを選ぶだけだ。
そうすれば、余計なことは考えなくてもいい。
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その日から、別の誰かが俺に成り代わった。
記憶喪失になった俺は、自身のことを『神威 学』だと思い込んでいた。
それどころか、屋上から投身自殺をした記憶があっ...Memoria --『Serenade』--
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どんなに重い罪を犯した人間にも、その行動には訳がある。
行動の真意を知り、同情してしまうことも少なくはない。
しかし、いかにその行動に万人が同情しても、犯した罪が消える事はない。
大きな罪には必ず大きな罰が待っている。
その罰を下すのは、私だ。
ねえ母さん、全ての人に贖罪の機会があるって言ってたよね...【悪ノ大罪】ネメシスの銃口 Ⅱ【自己解釈】
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あなたの心に
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「どうすればいいんだ……?」
昔の話。彼女達や俺が生まれる前の話。
二十七年前。とある八人の生徒が、その後二年間にわたり様々な理由により死亡した。八人はほとんど関連性がなかったが、裏でとある研究所が黒幕として関わっていたとの噂がある。
また、八人が死に行く...【がくルカ】memory【29】
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「盗まれた紙は・・・」
執事は嘆く。
「何処にあるのでしょう?」
メイドは悩む。
「Hurry hurrY!!」
少年人形は急かす。
「あっちへ?こっちへ?」
主人は迷う。
「ネエ、怪シイ手紙ガ」...Twilight ∞ nighT 3【自己解釈
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「もしやり直せるなら…」
彼は思い出の花火を見たいと答えた。
私もそうしたいと返した。
だけどそれはできない。
私は最後に「ごめんなさい」って言った。
あなたは最後に…
あのね、私はあなたを失いたくなかった。
だけどこうなってしまった今、私が生きている意味もない。
「ずっと一緒にいようって、いつも言...【七つの大罪】ネメシスの銃口 Ⅰ【自己解釈】
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「さあ、跪きなさい」
愚かな王女の――いや、少女の話をしましょう。
絶対の権力を持っていたがために、あっけなくその首を落とされた彼女の話を。
昔々、とある大きな国がありました。
そこは「黄ノ国」と呼ばれていました。なんでそう呼ばれていたのかは正直よくわかりません。
その国に、一人の王女様がいました。...【七つの大罪】リリアンヌと楽しい日常【二次創作】
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「ねえルカちゃん、誰のせいでお兄ちゃんはあっちに行っちゃったのかな」
遊びに行った帰り道、私は彼女と昔話をしていた。
今はもう、遠いどこかへ行ってしまった兄のことを、
彼女はどう思っているのか―――それを確かめたくて。
「そんなの、今じゃ分からないわよ」
目を逸らしながら回答を述べる彼女は何を考えて...「Front side」
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「あー楽しかった!」
久しぶりに休みがとれたある日の帰り道、私は友達と話していた。
「いやあカラオケなんて数年ぶりだったからすっごい楽しかった!」
「それはよかった」
「でもルカちゃん、あんな歌も歌うんだね?なんだか意外だなあ」
「そう?割といろいろ聞くからさ」
彼女が言っているのはおそらく、私が選...「Both sides」
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君と出会ったのはいつだったっけ?
見つけた瞬間驚いたんだよ?
ガールフレンドって言われたことあったね
素直な君は一生懸命否定しててさ
気にしなくてもよかったのに
でも本当に嬉しかったんだよ?
もう会えないって思ってたもの
もう、君ったら鈍感だなあ
初々しいね?
無論、いい意味でだよ?...【グミ誕】件名『Re:無題』
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もう行くよという声にケータイをいじる手を止める。
聞けば家族で出かけるということだったから、適当な鞄を引っつかんで車に乗り込んだ。
助手席の真後ろ、車内に流れるラジオもろくに聞かないで、鞄から携帯音楽プレーヤーを取り出してイヤホンを耳に差し込んだ。
英語の歌詞が頭に流れ込んでくる。
普段なら全く理解...水彩の空
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残された時間で
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「ふわぁ~、眠い……」
大きく伸びをしながら、欠伸をする神威先生。彼が無事退院して学校に帰って来てから、二週間ぐらい経つ。
それまで退屈に思っていた国語の授業も、ようやく楽しく思えてきた。それに代理で教えていた先生の授業、全然面白くなかったし。元々国語が苦...【がくルカ】memory【27】
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白雪姫、という話を皆さんはご存知ですか?
誰もが知っている有名な話です。
…え?いえいえ。某夢の国のほうの白雪姫ではありませんよ?
ええ。そう、童話のほうですよ。僕が言ってるのはそれなんですよ。
きっと皆さんご存知だとは思いますが、白雪姫はグリム童話のお話なんですね。
それで、本当に最初の話はちょっ...ボカロで童話やってみた 前編【白雪姫】
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水曜日の午後は静かだ。
カレンダーには何の印もつけられていない。
家には誰もいない。
そう、自分以外には。
ケータイを開いても、画面には待ちうけが表示されているだけ。
仲の良い友達からは何の誘いもこない。
自分から誘おうにも、その友達は他の人達と遊んでいるらしかった。
そもそも、誘う勇気なんかない。...【GUMI誕】A rainy birthday
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全部、私のせいだ
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『グミちゃん……先生が……』
通話中と表示されたケータイからは、ルカちゃんの悲痛な声しか聞こえなかった。私はその一言で、今起こっていることを理解した。ルカちゃんが『先生』とだけ言うのならば、それは私の兄――『神威先生』のことを指す。
「ルカちゃん? お兄ち...【がくルカ】memory【23】
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また宴が終わる。
夢のような時間は、短時間で終わりを告げる。
そして…暗い満月の夜は明ける。
空に朝日を映し出さないまま…
「…そろそろ時間だし、起こしてきたら?」
「はいはーい、すっごく面倒くさいけど行くねー♪」
「おい、お前メイドだろ。仕事はちゃんとしろ」
今日も執事と他愛ない会話をして、お客様...Twilight ∞ nighT 2【自己解釈】
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ごめん、無理みたいだ
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「ルカ、おはよう!」
メイコが元気よく挨拶してくる。というか、朝からそんなにテンションが高くて大丈夫なのか?
「まぁいいや……」
「え、私何かした?」
「いや、何もしてないよ。っていうか元気だねえ……」
メイコっていつもテンションが高い。常に私の二割...【がくルカ】memory【22】
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「私からの贈り物よ」
薬が入った小瓶を差し出し、私は微笑む。
何も悪いことなんかない。
すべて、この薬で忘れてしまえばいい。
せっかくなので、軽ーく説明とかしちゃいましょうか。
あらすじにまとめるとね、私は医者の娘なのよ。
でね、小さい頃からの仲良しの、カスパルっていう人と結婚したのよ。
政略結婚だ...【七つの大罪】眠らせ姫と秘密計画【二次創作】
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抜け穴をくぐって、僕は思う。
この学校の構造、どうなってるんだよ。
なんで壁の中こんなにおかしいんだよ。
いや、そもそもコンクリート掘った初音がおかしいのか。
「っていうかさ、初音」
「何よ、このバ神威」
「酷っ!…いや、さっき『抜け穴作ろう』とか言ってたよな?」
「そうね」
「もうこれあるじゃん!...【リレー】僕と彼女の不思議な夏休み 10
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いったいどうしたら、家に帰れるのかな…
時間は止まり、何度も同じ『夜』を繰り返してきた。
同じことを何回も繰り返した。
それこそ、気が狂いそうなほどに。
どうしたら、狂った『夜』が終わるのか。
私も、皆も考えた。
そして、この舞台を終わらせるために、沢山のことを試してみた。
だけど…必ず、時間が巻き...Twilight ∞ nighT【自己解釈】
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それは、二月十三日。とあるイベントの前日である。
「はー、もうすぐバレンタインか」
「ってか、明日だけどね」
先ほど授業終了のチャイムが鳴った。今は昼休み。待ちに待った昼食タイムである。
いつもならメイコと二人で食べるんだけど、今日は違う。たまに、学園祭のときのメンバーで弁当を食べることがある...Plus memory【3】
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「ハイどうもー!」
突然、扉を蹴破ってミクが入ってきた。
何事ですかね?
「皆さん失礼します!少しお話があります」
「失礼だと思うんなら帰れ」
「おおう、今日の神威さんは酷いねぇ~」
「思ったことを言っただけだろ」
兄貴が冷たく返す。
仕方ないじゃん、こういう台本なんだからさ。
「それで?何があるの...リンちゃんなう!+α【二次創作】
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「でも、ちょっと不思議なのよね」
グミにスマホを返し、初音が呟いた。
「何がだよ?」
「『Team MGR』よ。その言葉を知っているのは、本当にごく一部しかいないのよ」
「さっき言ってた…初音、ルカ、グミ、僕の四人…だったっけ」
「そう。それにMGR団はほんの僅かな時間しか活動してなかったし、箱庭の...【リレー】僕と彼女の不思議な夏休み 8
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「世界の間違いを、レミーが正すのよ」
数年前、サンタさんに言われたこと。
僕は、世界を正す救世主。今日も、世界のために、サンタさんのために、一生懸命がんばるんだ。
僕は、ずっとひとりだった。
こじいんっていうところに閉じ込められて、ずっとかなしかった。
サンタさんは、ぼくをたすけてくれた。
ぼくは、...【五番目のピエロ】忠実少年と賑やかサーカス【二次創作】
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結末はどうなるの?
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「さあ今日も頑張ろう!」
初音先生がにこやかな笑顔で告げる。対するメンバーは、皆微妙な顔をしていた。
今日は学園祭二日目、最終日である。昨日はライブだったが、今日は演劇である。ずっとステージにいる気がするけど、私に休みはないのか?
「……で、なんで私は...【がくルカ】memory【20】
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夢は記憶を示すもの
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『それじゃあ次の曲!』
リンさんの声が講堂に響く。観客の盛り上がりようは、普段のそれとは違った。
「凄いね……まさか、リンがトークだけで観客を盛り上げさせるなんて」
「しかもめっちゃノリノリじゃん」
メイコとグミちゃんが、ステージの端っこにある控え場所...【がくルカ】memory【19】
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「お久しぶりですね」
ドアから入ってきたのは、全く見覚えのない女性だった。
「久しぶり?そうね、確かに久しぶり……かなり時が経った程度には、ね」
初音がよくわからないことを言った。
「あなたは相変わらずですね。使命を終えるまで、ずっとこの世界にいるつもりですか」
「そうね。はじまりの神として、終焉を...【リレー】僕と彼女の不思議な夏休み 6
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「はぁ?カミサマ?」
いきなり何を言い出すんだろう、初音は。
彼女はいつも、非現実なこととか、あまり信じることができない話ばかりする。
「そ、カミサマ。あんたは信じるか、って聞いてるのよ」
この鈍感、と初音が付け加える。
今それ言うか?
「カミサマねぇ…、どうでもいいけど、どちらかといえば信じてない...【リレー】僕と彼女の不思議な夏休み 4
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「このまま帰るのも、なんかアレだしねー」
初音が呟く。
僕としては早く帰りたいところなんだけど、残念ながらこの夏期講習、勝手に帰ると先生から連れ戻され説教されるという素敵なプレゼントがあるのだ。
それに、初音が許してくれないだろう。
「というわけで神威、アイス買ってきてよ」
「まだ言うか。それに、夏...【リレー】僕と彼女の不思議な夏休み 2
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「さよなら、愛しい人」
そう呟いて、リボルバーを目の前にいる人に向ける。
この行為を、何回繰り返しただろう?
もう、当たり前のように、私は引き金を引いた。
私は「悪」の人間だった。
組織に属している限り、私は「悪」であり続ける。
組織をやめることは、彼らを裏切ること。
組織をやめたくても、心のどこか...【七つの大罪】グミさんと白熱討論会【二次創作】