タグ「鬱」のついた投稿作品一覧(26)
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夕焼け空が今日も痛くて
明日になればなんて何度目の願い
しっかり者の烙印なんて
とうの昔に焼け落ちて
真面目なふりして動けぬ姿
涅槃のように転がってる
いっそ本当に死体になれば
何もしなくていいのにな
寝るのも食うのも面倒だ
代わりの薬でなんとか生きて...親愛だった貴方へ、六畳間の箱の中より
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木漏れ日さした散歩道
ちらつくあなたの横顔
昔は空っぽに思えた
満たされた笑顔に胸が痛んだ
気がつけば随分遠くで
背中ばかり追いかけてる
「おいでよ」と手を振る姿に
眩しくて目がくらんだ
上手く笑えているかな
あなたの開けた世界に...さよなら
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よう 誰もこちらを見向きもしない
試しに舌出して煽ってみようか
棘だらけの靴で蹴り飛ばした
吸い殻が側溝で散らばった
穴だらけの耳に聞こえる罵声
右から左に通過して
全部「それあなたの感想」で
済む話だって気づいてしまった
どうしようもない気分の日は
酒と薬を流し込んで...五分の魂 2022ver.
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つまんねえ毎日を
彩るような何かがほしい
カップ麺に5分も
待てないような気分の昼下がり
愛情過多だと腐るかもしれないが
少なすぎても普通に枯れるんだぜ
笑いまじりに捨てた湯に
シンクが派手に音を鳴らした
なあ 今頃お前は遠い街で
映えるような写真を撮って...Like
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人の口に戸は立てられぬが
いつの間にやら私の口には
二重三重雁字搦めにした
綺麗事の檻に閉じられた
口中ズタズタ言葉の刃
本音なんて言えやしない
好きも嫌いもどうでもいいわ
息してるだけで生き苦しいわ
こだわりしがらみ面倒臭いね
皆々様今日もお疲れさまです...ばってんまーく
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「面倒臭えな」が口癖で
くだらないことは承知の上で
死ねないからただ生きている
よくある話だ そんなもんだろ
均してみれば世界人類
何割強が自殺志願者だ
くわえ煙草で酒を飲んで
寝てないことを自慢気に話す
明日になれば何かが変わるって
そうそう天変地異も起きやしないし...屁理屈
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お前には期待してるって
叩かれた肩が痛んでも
拍手喝采 祝辞の歌
今更後戻りもできないし
信じてるも頑張れも
圧にしか思えなくて
都合の良い賛辞に
言葉だけならタダだもんな
「虫けら」「諦め」 そんな視線が嫌で
信じられたことも信じたこともなくて...化けの皮
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下着姿で徘徊しようが
怒る誰かもいないし
咥えタバコで厭世気取って
夕飯用にと湯を沸かした
世間では記念日が乱立
箱の中が騒がしい
今日も平成最後のなんとからしいが
祭りごとは僕を嫌っている
人間って何年生で
卒業できるものなのかな...四畳半の片隅で
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夕日に伸びた影がひとつ
やけに寂しく揺れていた
一人は嫌いじゃないけれど
独りは虚しくなるもんだ
その場限りの愛想なら
装備可能な経験値
大人になるんじゃなくて
大人にさせられていくんだと
愛される才能なんてないから
せめて笑顔が欲しかった...僕
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辛いのはお前だけじゃないと
チラシの裏の殴り書きに
誠意を持って答えたつもりの
隣人が許せなかった
絶対の辛さがなきゃ
吐き出すことすら出来ないなら
人口減少は止まらないな
屋上に並ぶ踏切台だ
助けてくれが伝わらず
承認欲求 満たされず...有象無象
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満たされないことに
名前をつけてみたって
心のがらんどうの中身は
埋められやしないよ
愛してほしいなんて
イタすぎて言えるはずもないが
死にたい心の隣人は
いつだって 惨めさ だった
「なに糞」と思えれば及第点
どうせ自分なんてと閉じこもって...がらんどう
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最期に想ったのは君のこと
届かず消えていった声のこと
幸せになりたかったけど
全てが全て過去形だ
追い抜かれた身長
言いすぎてしまった言葉も
今となっては思い出だ
笑っちゃうくらいの思い出だ
前向きってなんですか
普通ってなんですか...ばいばい
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理解って理解って
理解ってもらうことを諦めて
一人になって独りになって
僕の人間強度は上がった
戸惑いも衒いもなく
その場限りの縁を気休めに
優しくされることを期待しないほうが
優しくされるというのも変な話だ
抱きしめたかったのは僕自身で
僕自身がどうでもいいなら...かっこわらい
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誰かの一番になりたいと願うのは
僕の心が弱いからか
だからといって一番になりたいと
努力を繰り返すわけでもなく
ありのままを受け入れてくれと
願うだけだからややこしい
君にとっての都合の良さは
誰かにとっては見当外れ
誰かの一番になりたいと
変わるだけ変わるなら...野箆坊
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夢のない奴には
生きづらい世の中だ
普段は何をしてるんですかって
息して寝て過ごしてますって
答えられやしないから
夢の残滓を吐き出してる
働いて飯食って寝て
寝つけない日には酒を飲んで
割れそうな頭の痛みが目覚ましだ
今日も昨日の繰り返し...滓
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愛されなきゃ愛せないなら
きっと僕はこのままひとりだ
畳まれた気持ちのシワ伸ばしたって
元の紙には戻りはしないのに
薄っぺらな言葉重ねて
薄っぺらな笑いを浮かべて
上辺だけの茶を濁す関係
いっそそれが常ならそれこそが僕だと
誇れるわけではないが
少しは楽なのか...薄っぺら
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感情が壊れたみたい
目の前に潰れた鳩の死体
どうやら僕は停まったみたい
なんだか世界がぼんやりと
動いてるような滲むような
空が青いって言われなくちゃ
気づけないような年月(としつき)を
何回も繰り返して
足元しか見られなくて
どうにもならないことばかり...apathy
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いつ死んでもおかしくないくらい
末期の状態モルヒネちょうだい
踏み外して飛び落ちちゃって
死にたくないけど死にたいや
深刻なバグが発生しました
麻痺させなきゃ続かぬ容体
切り刻んで首くくっちゃって
どうにもこうにも消えたいや
息ってどうやって吸うんだっけ
鼻から吐いて口から吸うの...くすり
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得意なものがあったって
胸を張って誇らしげに
語ったところで今はただの
落ちぶれた引きこもり
刺さり続けた敗北感
ドア越しの期待感
悲鳴に似たノック音
叩きつけた夢の残骸
耳障りな世界から
ひたすら逃げた代償は...敗北感
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鏡に映る僕は誰?
反射硝子は真実を見せる
取り繕いに長けたと自称
愛想笑いで誰かを騙す
鏡に映る僕は誰?
笑顔が素敵な天使のような
微笑が迎えてくれると
信じていたのに
鏡に映る僕は誰?
こんな悪魔を僕は知らない...戯曲
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此処が哀しみの底なんだとしたら
あとは這いずり上がるだけとか
気休めに似たそんな言葉を
今はもう聞きたくもない
剥がれた爪が治る前に
削げた肉が叫んでる
哀しみの波に溺れてこのまま
息が止まればいいのに
掴んだ声を握りしめた
それだけを頼りに生きてた...恋哀
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荒んだ心が加速して
暗夜に舵もないままに
乗り出した世界戦線
宵闇に溶けていく
思い出と生きていくなんて
綺麗事を並べては
思い出に熱はないよと
冷えきった体 自分で抱いた
ここはどこだ 深海のように
歪んだ輪郭の隣人が...暗夜行路
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君に見せた既視感は
昨日僕が鏡の前で
必死に作った笑顔の真似だ
君が苛立つ寂寥感は
陽の当たらない心の中で
僕が抱える本当の僕だ
理解者だと微笑みながら
頬を殴られることにも慣れた
殴る右手の悲しみと
殴られた左頬の悲しみを...共依存症候群
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何をされても泣かないから
みんなは僕を人と呼ばない
何をされても泣かないのは
涙の無意味さを知っているから
机の傷をなぞりながら
死んだらどこにいくのだろうと
窓枠に身を乗りだして
早く飛べと笑われて
だけどたまにどうしようもなく
悲しくて眠れない日は...五分の魂
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歪んだ裂傷引きずって
歩く街の中
どれが自分でどれが他人に
つけられた傷なのかもう分からない
痛みなんてもうないよ
強がって微笑んでみても
滲み出す嘘が気になって
黒しか着られなくなった
昔は良かったなと
懐かしんでみるも...笑
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歩道橋から飛び降りて
羽の具合を確かめた
踏み外した人生を
手繰りよせるのは
もう無理だ
僕の背中にはどうやら
骨と肉しかなかったようで
叩きつけられた地面に
顔が半分沈んでいった
醜い僕の中身も...天使が落ちる