タグ「別れ」のついた投稿作品一覧(34)
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こんなにも穏やかな日に
君は行こうというのか
空は青く青く晴れて風も無いというのに
地上では鳥が鳴いてる
紫陽花ももうすぐ咲くよ。
夏は幾度幾度巡り来年も来ると思っていた
突然現れた終着駅
古びた汽車に乗って 南十字まで
君一人、避暑旅行
そんなにも僕を置いて...銀河鉄道は晴天なり
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君は目を離すと すぐにふわふわ消えてしまう
繋いでおけない風船みたいさ
ほんの少しだけだよ 僕が手を離したのはさ
だけどなんでさ そんなところにいるの
気付けば視界の端 ふらふらふわふわ
あっちこっちうろついて 油断が出来ない
だから もう疲れたんだ! ずっと探してるのは
うっかりよそ見も出来やしな...ふーせん がーる ~Unchained Love~
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暁が虹色に染まったら 裸足のままで降りてきてね
照り始めたばかりの金色の線を辿って あの日の海へ還ってきてね
巡り巡る夜と朝のように 生き死には満ち干を繰り返す
刻々と変わりゆくその美しさに打たれ 少しだけ呼吸を止めてみる
青く柔らかなゆりかごを離れて 歩く魚たちの足は傷だらけだ
私達は何度も泣きな...やがて 海へと至る道
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世界が死にかけて 迫りくる末期に怯え
せめて終わりは一緒と、嘆きあう者たちへ
契りあったって無駄さ、三途の川は厳しい
天の梯子は細い ふたりでは渡れない
みんな 独りだと覚悟を決めているさ
人だけが滑稽にもがき、手にしがみつく
ご覧、野良猫がふらり傷ついて歩く
ゴミ溜めのような街角、人知れず死んでい...死ぬ時はたった独り
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「ここに居てもいいよ」って言われる そんな優しい夢を見たんだ
薄氷(うすらい)の砕ける音が響くのを 君と暁に聞いたんだ
線路は絶えてホームに降りた旅の終わり
思い描いてた感情や展開はなくて
明星、朝、鳥の鳴く声 ここは冒険談のターミナル駅
望むものはすべて手に入れて 大切な何かをなくした?
胸は熱く...氷解線ターミナル
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空白に鳴り響いた終焉の鐘の音
破り捨てたエチュードの切れ端を
未練がましく抱いた手から離して
傷ついた胸から流す涙で 赤く赤く染めて吹き飛ばしてしまおう
呪いを掛けてあげる
もう二度と僕のことを忘れないように
幾度時代巡っても また出逢えるよう
この痛みの刻印(シジル)で お互いの手首に記して
消え...Allegro
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このまま どこか遠く 飛び去ってしまいたいね
鐘の音が告げてる もう別れの時間だと
信じてた夜はいつか 羽と共に置き去った
開け放した窓から飛び込む 残酷で優しい朝日
願えば幸せになれると 今でも甘えているの
目覚めた運命の輪は止まりはしないのにね
このまま 二人ずっと 一緒に居られたらなあ
こんな...erythro
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“三日月の夜が明けるまでに 境界の壁の下で待っててね”
交わしたその約束が果たされないことなどとうに知っていた
本当の君はこの世界で 痛みだけに触れて泣いている
革命が朝を塗り替える、不満を“力”に押し付けて
掲げた旗印も
世情に簡単に左右される
“悪”を弑(しい)したイチイの槍を 人は忌み嫌った
...Dog Holds Bayonette
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黄昏に染められて歩く道で
君の歌が聞こえた
低く高く 風の音を繰り返して
宵闇の隙間を縫って響く
遥かな異国の歌
それは遠い、遠い昔どこかで聞いたようで
オレンジに塗りつぶされる空の下で
流れてゆく不思議なメロディ
まるで一つ一つ、心の窓に灯を点すようで
意味も知らないのに つられて歌ったよ...遠い国の歌
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無頼の風に吹かれた気まぐれ猫は
通信記録を持って遠く逃げ去った
プライド盗まれた 宇宙飛行士の卵は
裸足で追うのも諦めて 空を見た
リターンのないルーチンを続ける
名もないこの気持ちをどうしようか
難解な言葉の“恋文”を 読み解いても距離は縮まらない
君は回転木馬に乗り、僕をラムネで銃撃する
昨日も...タイトル未定のこの心情と感情
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戦勝記念日の夜 喧騒の反対側に歩を進めて
天気輪の柱の先で 君とほうき星を探した
「ごらん もう見えるね」 指差した僕の中天にかかる靄(もや)
君は無邪気な横顔で 全然見えないとすねた
そうさ 僕らはいつも 違う方向ばかり見ている
君の言葉はまるで僕を ミスリードする管制のよう
幾度ぶつけ合い 言葉...彗星エンカウンタ
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汚れていくのなら
この手を離すんじゃなかった
墜ちた空 鳴り響いた銃声
星影の切れ端が闇に泣いている
消えた君の影を
鉛色の目が探っている
閉じるセカイ 可聴域を超えて
降り注ぐ雪は 穢れ無い 白
他愛のない話をしよう
色のない今日も幸せに過ごせるような...snowflake obsidian
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忘れてたかのようにランプを点けて
街は気忙しく冬支度
まだ煤けた匂いのする外套を身に巻きつけて
暮れが早くなった、などと 呟いてみたんだ
乾いた葉の上に霜が溜まって
今夜も雪になるでしょう
ふと途切れたビルの隙間 かかる銀色の満月に
窓辺に置いた望遠鏡と、優しい笑顔を思う
夜空を往く月には忘れられた...モスクワの海で星を見て
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六月の長い雨が
若葉を濡らしてた。
君は朝から一人、
箱の中で。
白檀の古い匂い
そっと髪に漂う
昔懐かしいなあ、あの
シルクのコサージュと同じ匂いがしていた。
永遠に引き戻され 閉じてしまった 時の匂い
ばらばら叩く雨音...プラネット
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虚ろな瞳が切り取った世界は
意味を失った灰色の情景
時さえも動きを止めて
冷たい月の光がナイフのように 歪んだ廃墟に突き刺さる
果てしない空白 君はどこにいるの?
何処から狂い始めたのだろう
順調に廻ってたこの世界の歯車は
辿り着いたはずの 追い求めてた世界は
自分を疑いたくなるほど 何もなくて
握...Lost Scenery
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静かだ
夜が来ている。
宵闇はワインのように深くて
底冷えがするね。
僕は孤独な小さな星
宇宙の隅に置き去りにされた
白色矮星は
砂糖の粒のよう。
星の瞬く時代は
もうとうに過ぎた...プロキシマケンタウリ
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僕が幼い頃の夢は“宇宙飛行士”
まだ見ぬ世界に囚われた
祖父が遺してくれた 「宇宙への道」が
あの頃の僕の宝物だった
望遠鏡をさかさに覗いて
宇宙を一点に閉じ込めた
掌の上で転がせそうなサイズに
いつかきっと自分もそこへ届くのだと信じてた
夢の終わりは唐突に 誰にでもやってくるものさ
憧れの未来に迫...サヨナラプレシャスブルー
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今年も
暑い日がやってきた。
梅雨雲を切り裂いて、
焦げるような光が降ってきたんだ。
遠い夏のあの日
ここを歩いていた
あんなにもにぎやかな足音はもう聞こえない
ここで何があったか
もう、
多くの人は忘れてしまったでしょう...0827のヒマワリ
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鳴り響いた星の音は
君の横顔を奪った
過ぎた日と月の数を数えて、
一つ一つ灯りを消して。
悠久の時の果てを、ただ
彷徨い続ける。
億年後の明日に辿り着く世界には、
あの日の花が咲いているのでしょうか?
Starlight Legacy
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遥か遠い旅路を 僕ら共にずっと歩いてきた
はじまりの日も忘れ果てるような長い時の大河を渡り
草もまばらな燎原 すり減った手足を抱えて
地を行く二人をいつでも果てない空が包んでた
遠い遠い空の果て 陽炎に包まれた夢幻の国
他愛もない夢で無意味な命を彩れると信じてた
幾度往き交うオリフィス もうすぐあの...Another ∞ Heaven ‐アナザー・ヘヴン‐
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明かりを一つずつ消すように 暗い夜が終わってゆく
街は不自然なほどに遠く静まり返っていて
オレンジの手提げバスケットに 君を入れて走り出した
時々手に触れる二つの鼓動は最後の刻を測るメトロノーム
輝かしい未来ヴィジョンは見えてても
頭の上に釣り下がった結末には誰も気づかなかったようで
誰が言ったかも...終末とファンシーラット
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霧の夜
水上(みなかみ)に月満ち満ちて、
図南(となん)の志あり
田畑(でんぱた)に
紅(あか)き花は散りて
穢土は清められん。
昔々、荒れ野を行く勇士は
ある時三本の分かれ道に出会ったそうな。
“右に行けば富を 左に行けば名誉を
真ん中に行けば愛を差し上げましょう...愚行致命士トリヴィアル -millenary ballade-
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溶けてねじ折れた天気輪に 東雲(しののめ)はそっと羽を休める
201回目の日が昇れば 暗い夜はやがて果てるだろう
僕らの追った青い地平は今 輝く炎(かぎろい)で満たされる
開かれた窓(ウインドウ)から風が吹きこんだ その刹那 永遠が壊れる
波立つたびぶつかった 感情の交錯路
出逢い頭の衝突繰り返し ...旅立ちのサン・ジョルディ - goodbye, Yuriy’s day -
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舞い散ってゆく黄金(きん)色の花びら。
受け止めようとした
手の指は
届かなかった。
月も照らさなくなった城壁の下で、
ガラスの鳥は夜に抱かれて眠る。
凍りついた玉杯が砕け
水は溢れてゆくけど
君の血で満たした田畑なんて
僕は欲しくないよ。...ぐっばいゆーりぃずでい
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エデンの葉は枯れてしまったね 実りに霜が降りた
切られた枝が寒そうに泣いている
氷の太陽の烈(はげ)しい日差しが翳ったら
お別れだ、城門を越えて
『陽ガ昇レバ関ヲ敲(たた)キ 故人無キ東ヘ向カフ』
折れた柳の枝が帰り道を阻んで
狼の叫びももう届かない
鴻鵠の羽だけがまだ僕を僕たらしめる
すまないね、...ヴァンデミエールにさよなら
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“星の死ぬ逢魔が乱世 赤月(あかつき)は銀に染まる”
“三つ土は刃(やいば)に鋤かれて富みて 最後に荒野に立つのは誰ぞ”
天気は是々(ぜぜ)晴朗なり
決裂 もはや時間稼ぎの不可侵条約はいらない
桜の聖十字(ロザリオ)と 薔薇の三色旗(トリコロール)揺れる
金鵄を乗せた神風が囁く「売国奴はどっちだ」
...水晶月夜 -Shattered Fullmoon-
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爛(ただ)れた桀紂(けつちゅう)が跋扈(ばっこ)する末法
恵みの天地(あめつち)は飢凍(きとう)に閉ざされ
春を待ち詫ぶ諸国民
その上に降る氷雨(ひさめ)の針
くびきの若枝、萌ゆときは今
専守防衛 その真意は如何ぞ
臥薪嘗胆、耐え難きを
耐え忍び義和団は一騎当千
憂国の使徒今勇士となりて
汚れた祖国...繚乱桜花狂想曲
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磨きあげた 真冬の空に
最後の星の欠片が流れる
眼を閉じて 耳澄まして
眠る世界の声を聞いた
さよなら 愛しき明日よ
必ず来るはずの夜明けは来ない
さよなら 輝ける日々よ
僕等の物語のページはここで途切れた
二〇時間前 昇る太陽
最後の暁の日の熱さ...ワールドエンド・ヴィーナス
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急霰(きゅうさん) 途絶えた世界の声(ボイス)
見上げた氷空(そら)に星がきらめく
恩愛 今も耳に残る音
一瞬 物語(シナリオ)が息を止める
鉛の空に舞う白い造花(はな)を見て微笑んだ
「いつかまた花が咲いたら私に贈ってね?」
氷輪(つき)に喰われてた黎明が 明星(みょうじょう)追いかけ昇る
ガラス...Silent World
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東雲(しののめ)に
目覚める朝
隣で眠る、君
でももう目を開けてはくれないんだね、冷たい肌 そっと雫落ちる
風の音は聞こえず
呼んだ声も永久(とわ)の星空に吸い込まれて
何も変わらない、ありのままの姿
行ってしまったのは君だよ、
私を置き去りにしてひとり飛び立った
愛さなければ悲しみも知らなかった...Planet-anemone ‐プラネットとアネモネ‐
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