タグ「夜」のついた投稿作品一覧(40)
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君は碧空を見つめる 三日月を瞳に抱いて
漏刻の水銀は干上がり 時さえも止まる夜
糸を切られた星が 稲穂のように降るよ
銀の茨の鳥籠で 僕は真紅の薔薇を吐きながら 夢を見ていた
追い求めなくても幸せになれたのに
今はもうガラスの中の世界を覗くだけ
羽なんて見えないのに 飛べるって知ってた
裸の僕たちは...Ad libitum.
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信じてたんだろう 何でも出来るって
子供の頃みたいな無邪気な夢さ
そのうち目は覚める 嫌でも大人になる
ラクして息することを覚える はずだった
あんなに転んで痛い目に遭ったのに
世界と同じ何にも変わっちゃいないね
あの冷たい明けの明星が僕らを捕らえてしまう前に
世界中の希望をかき集めて旅に出よう
“...dreamer's high
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小さなビリー・ウィリー
泣かないでおくれ
そんなに泣くと 涙がこぼれるよ
可愛いお目々が真っ赤に膨れるよ
目玉もまぶたもみんな溶けて流れてしまうよ
小さなビリー・ウィリー
この世にはたくさんの
どうにもできない 物事があふれてる
だから泣いても仕方ないんだよ
届かない星も摘めない花も諦めておやすみ...ビリー・ウィリーと涙の海
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そんな棘のある言葉で この夜を汚さないで
風露草(ふうろそう)の涙が 静かに丘を伝う
青く広がる宙(そら)から 零れる星のため息
この地上を見つめる、焼けただれたこの地を
願っても祈っても 想いなど届くはずがない
ここへ届く流れ星は皆この惑星(ほし)が呑み込んでしまった
月明かりに目覚める、失われた...今宵哀しみと共に月へと向かう船に乗って
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こんなにも穏やかな日に
君は行こうというのか
空は青く青く晴れて風も無いというのに
地上では鳥が鳴いてる
紫陽花ももうすぐ咲くよ。
夏は幾度幾度巡り来年も来ると思っていた
突然現れた終着駅
古びた汽車に乗って 南十字まで
君一人、避暑旅行
そんなにも僕を置いて...銀河鉄道は晴天なり
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群青のパトスが続く
原始の海がこぼしだすモノローグ
深海の窓をくぐって
未来も過去も今もない旅へ
両翼は沈んでいる
在りし日の黄金(きん)の彩りは何処へ
今では時も何も錆びついたまま
いつの日か朽ち果てて 終わりを迎えるの
深海の大空を 私は飛んでゆく
限りなく無重力が支配する冷たい空を...リリエンタール深海飛行
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十二時ちょうど 時報とコンクリ噛んで走り出す二輪の猛獣
真夜中の音、それはこよなく安眠掻き消す素敵な合図
手に手に、楽器(ぶき)を携えて 野ネコは闇から闇へ暗躍だ
馬鹿になりたきゃ、来るがいいさ 右手の爪はピカピカだ
回せ本能と無謀のイグニション・キー
こぎれいで賢いふりした常識人がドッキリするほど...千刃ロック -with the scarlet kit-
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チャコールの空に星は瞬き
極夜の宵を鮮やかに照らし出す
毛皮のフードで 耳を隠したら、行こうか
オーロラの眠る地を探しに
庇護の無き太陽は死んだ
ただ続く続く果ての無い冬
檜(ひば)の木が凍る 闇が来る、闇が来るよ
さあ急いで取り戻そうよ、すべてが白に帰(き)す前に
どこまでも続いてく氷原の標無きレ...北帰行ロストレイルズ
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“CQ, CQ……over………CQ…It's fine tonight…………..radio #R-Star On Air”
この地に燈(とも)る火を消したのは誰か?
遠き日の青い色を忘れたのは誰か?
灯りをつけるのは誰?
この声を聞くのは誰?
“みなさんこんばんは ラジオ#R-Starです”
“...プロローグ・ラジオ#R-Star
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このまま どこか遠く 飛び去ってしまいたいね
鐘の音が告げてる もう別れの時間だと
信じてた夜はいつか 羽と共に置き去った
開け放した窓から飛び込む 残酷で優しい朝日
願えば幸せになれると 今でも甘えているの
目覚めた運命の輪は止まりはしないのにね
このまま 二人ずっと 一緒に居られたらなあ
こんな...erythro
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雷鳴 宇宙に水晶の雨が降って
赤、さそりの火の冷たい揺らぎ
星空のキーボードを叩くから、
どうか答えてくれないか?
ハロー、何処ノ誰カモ分カラヌ 星ノヒト
本日ハ晴天ナリ、晴天ナリ・・・
悲嘆と静寂が軸を歪ませ
自分のため息だけブレストに届く
純銀のA弦は何を紡ぐ
爪弾いた音を波に変え 空へ送る...点燈夫の空奏宇宙理論
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水のない砂漠で 井戸を探していた
君に導かれて ここまでやってきたんだ
お別れをしてから どれくらいだろうね?
不確かな景色しか もう標(しるべ)はないけど
こぼれたアルマスの涙の欠片が 君の足跡を示してくれたよ
ここにいるよ 見えているよ
地平線に君が点す灯(ひ)が
会いに行くよ 今 砂をかき分け...ポラリスが呼んでる
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灰をかき分けて辿り着いた 理想郷で
約束のともしびをこの空に点すよ
天気輪の柱の 一番てっぺんで
遠い地平からでも君によく見えるように
冬よりも冷たい世界に溺れて
引き裂かれる愛なき宿世呪った
どうせ燃え尽きる命ならば今捨てて僕ら
死んでゆく世界の星になろうと
ファンタスマゴリア あの結末を
揺れる...夜が怖いから、今宵も僕は灯台に灯を点すのです
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旅立ちの日が来た 最後の夜が明けるよ
泣いても笑っても昨日の世にはサヨナラグッバイ 「もうバイバイ」
君はポケットの中 目一杯の希望詰めて
「人類史上一番きれいな朝日見せてやる」って、言って 笑った
百年目の君は嘘つき
あり得ない空想神話騙ってしまった
青い夢見すぎた あきれた図南の翼 だけど
一人...ダローガ・フ・コスモス2161
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戦勝記念日の夜 喧騒の反対側に歩を進めて
天気輪の柱の先で 君とほうき星を探した
「ごらん もう見えるね」 指差した僕の中天にかかる靄(もや)
君は無邪気な横顔で 全然見えないとすねた
そうさ 僕らはいつも 違う方向ばかり見ている
君の言葉はまるで僕を ミスリードする管制のよう
幾度ぶつけ合い 言葉...彗星エンカウンタ
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稲妻が鳴った 魔除鳥(ガーゴイル)は砕けた
ガラスの割れた窓で風が啼いている
「お前もおいで」と 誘うその声は
希望の歌なのか無謀なる罠なのか
長い間待ってた 火の気のない灯台で
名前も知らない誰かのこと待ち続けていた
重力という名の 荊に足縛られ
閉ざされた窓で 自由を 乞い 焦がれた
あの日見た...カセドラル・クライシス -崩壊する尖塔‐
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繁栄 栄光 幸福社会
未来 礼賛 燦然たる星々
降って湧いたように テーゼは華々しく響く
「はじめましてここが 未来世紀のエデンです」
利他や仁という こんな信条は
“時代遅れ”と笑われる模様
胸の底に閉じ込め 自動人形(オートマタ)になりきれ
“それが幸せだ”と納得したはずだった
皮ひもの口輪で箝...Running Lighter
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真夜中、一人きり星を見つめる
歯車の眠ってたガラスの瞳で
不安な気持ちのまま目を閉じたら
見慣れた夢がすぐ始まる
荒涼な星座の原野の只中で
水素の水面(みなも)に浮かぶ無数の星
今日降ろされたのは多分オリオン座
一つだけ開いてる青い穴
吸い込まれた先は人の居ない回廊
透明な宇宙の中続く一つきりの道...星の螺旋回廊
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尖塔(カセドラル)は傾いで 戦闘(バトル)も大詰めで
「いよいよ最終局面(ハルマゲドン)ですね」って、他人事のように笑った カササギ
礼讃は鳴りやまない 惨劇ももう感じない
“それでも諦めちゃ駄目なんだ”って、痛む心臓が言う
極夜の落ちる空に燃える燃える街の火
最高の理想へと加速する “完璧な世界”...キボウノウタ -Goodbye, "perfect world".-
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汚れていくのなら
この手を離すんじゃなかった
墜ちた空 鳴り響いた銃声
星影の切れ端が闇に泣いている
消えた君の影を
鉛色の目が探っている
閉じるセカイ 可聴域を超えて
降り注ぐ雪は 穢れ無い 白
他愛のない話をしよう
色のない今日も幸せに過ごせるような...snowflake obsidian
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忘れてたかのようにランプを点けて
街は気忙しく冬支度
まだ煤けた匂いのする外套を身に巻きつけて
暮れが早くなった、などと 呟いてみたんだ
乾いた葉の上に霜が溜まって
今夜も雪になるでしょう
ふと途切れたビルの隙間 かかる銀色の満月に
窓辺に置いた望遠鏡と、優しい笑顔を思う
夜空を往く月には忘れられた...モスクワの海で星を見て
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虚ろな瞳が切り取った世界は
意味を失った灰色の情景
時さえも動きを止めて
冷たい月の光がナイフのように 歪んだ廃墟に突き刺さる
果てしない空白 君はどこにいるの?
何処から狂い始めたのだろう
順調に廻ってたこの世界の歯車は
辿り着いたはずの 追い求めてた世界は
自分を疑いたくなるほど 何もなくて
握...Lost Scenery
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昏い水の底 沈められた過去の時の骨
泥を舐める命が今 清流(せせらぎ)と触れ合った
どれほどの業と塵芥の輪廻
蕾は雫に濡れて打ち震える
月も無き夜に開くは 淡い星色の花弁
あなたのすべてが欲しい
闇を殺し光を裂いて
生まれ落ちる十二の罪
枯れ果てるその末期が 運命なら
どうかその時まで 教えて...サファイア・ロータス
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真夏の夜に カンテラ一個
花束を下げておいでんなさい
森の入口の ぬめぬめ岩場
ずっとずっと続いてるから
震える白曇りの息 雫ぽたり
葉月だというのに
迷い蛍は噤む 森は多くを隠す
鎮魂が夜の底に吹きだまる
さァさァ、心の準備をしておいでんなさい
もうじき来たる場所へ着くから...首吊りロープの森
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闇夜を裂いた 北風の鼓動
広野にひとつ こぼれ落ちる星
足の寄る辺も 暖かな憩いも
それらはすべて 遠い日の彼方
降り積む雪が辿る道を隠しても
この胸に宿る炎を頼みに
優しく名を呼ぶ声はちぎれて
散らした羽根が 舞い翔ぶ吹雪
行き着く場所を忘れ果てても
旅人はなぜ 己と闘うの...孤独な人
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明かりを一つずつ消すように 暗い夜が終わってゆく
街は不自然なほどに遠く静まり返っていて
オレンジの手提げバスケットに 君を入れて走り出した
時々手に触れる二つの鼓動は最後の刻を測るメトロノーム
輝かしい未来ヴィジョンは見えてても
頭の上に釣り下がった結末には誰も気づかなかったようで
誰が言ったかも...終末とファンシーラット
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黄昏の太陽が震えて 星空が世界を押し潰す
また暗い夜が来る前に、震えている君の元へ
眠れない大人たちは、また 今日も鉄を撃ち合うのかな
埃にまみれたその瞳の光をどうか消さないで
銀翼に乗り飛ぶよ この惑星の夜空を舞う小夜啼き鳥(ナイチンゲール)
赤く照らされる滑走路を駆けて、さあ、夜を飛べ!
ハロー...光の滑走路 -Rescue from the sky-
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舞い散ってゆく黄金(きん)色の花びら。
受け止めようとした
手の指は
届かなかった。
月も照らさなくなった城壁の下で、
ガラスの鳥は夜に抱かれて眠る。
凍りついた玉杯が砕け
水は溢れてゆくけど
君の血で満たした田畑なんて
僕は欲しくないよ。...ぐっばいゆーりぃずでい
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エデンの葉は枯れてしまったね 実りに霜が降りた
切られた枝が寒そうに泣いている
氷の太陽の烈(はげ)しい日差しが翳ったら
お別れだ、城門を越えて
『陽ガ昇レバ関ヲ敲(たた)キ 故人無キ東ヘ向カフ』
折れた柳の枝が帰り道を阻んで
狼の叫びももう届かない
鴻鵠の羽だけがまだ僕を僕たらしめる
すまないね、...ヴァンデミエールにさよなら
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“星の死ぬ逢魔が乱世 赤月(あかつき)は銀に染まる”
“三つ土は刃(やいば)に鋤かれて富みて 最後に荒野に立つのは誰ぞ”
天気は是々(ぜぜ)晴朗なり
決裂 もはや時間稼ぎの不可侵条約はいらない
桜の聖十字(ロザリオ)と 薔薇の三色旗(トリコロール)揺れる
金鵄を乗せた神風が囁く「売国奴はどっちだ」
...水晶月夜 -Shattered Fullmoon-
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