タグ「重音テト」のついた投稿作品一覧(117)
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「おや、いらっしゃい」
入口のドアが開いて、「カフェ・つんでれ」に入ってきたのは、霧雨さんだった。
「どーも」
傘を閉じて傘立てに入れながら、彼女はそうつぶやいた。
「まだ、雨が降っていますか?」
マスターの吉さんが尋ねる。
「うん。まだ。大分小降りになってきたけど」
そういって彼女は、カウンターに...玩具屋カイくんの販売日誌(215) 「つんでれ」で、オカルト談義!
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さわやかな秋晴れの、日曜日。
公園の敷地いっぱいを使って開かれているのは、「アート&グッズ・フリーマーケット」。
手作り作品や自作のアートを、展示販売する催しだ。
「それ、いいですね」
「そう?安くしときますよ」
ホットドッグをほおばりながら言うレンくんに、ぱみゅちゃんが答える。
公園の一角に止まっ...玩具屋カイくんの販売日誌(214) 信じる者に、不思議は起こる?
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ゆくりさんのお店「ゆっくり」に、駿河ちゃんが遊びに来てから、ちょうど一週間後。
あの日は、お客のりりィさんや店員のレンくんを相手に、駿河ちゃんがいろんなおしゃべりをしていった。
今日は、ゆくりさんが逆に、お客として、りりィさんのお店「上海屋」に来ている。
お茶が飲めるちょっとしたコーナーで、ゆくりさ...玩具屋カイくんの販売日誌(212) 上海屋の午後のひととき
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テト・ドール人形の、目玉が動く?
マスターの言葉に、テトさんと霧雨さんは思わず、人形をのぞき込んだ。
しかめ面をして、しばらく見続けていた霧雨さん。
しかし、人形に変化はなく、諦めたように顔を上げた。
「ぜーんぜん、動かないじゃない。ホントに動いたの?マスター」
そういって、疑わしそうに、彼を見つめ...玩具屋カイくんの販売日誌(211) テト・ドール in つんでれ
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ゆくりさんのお店に、お客としてやってきた駿河ちゃん。
りりィさんたちに訪ねられて、“人形”の秘密を少し、話し始めた。
「あたしと姐さんで、デフォ子さんに、特注のはっちゅーね人形を作ってくれるよう、頼んだんです」
そう聞かされて、ゆくりさんは興味津々の様子で聞いた。
「あらー、そうなのー。でも、特注っ...玩具屋カイくんの販売日誌(210) 新しいドール
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テトさんの店、「カフェ・つんでれ」で。
お客の霧雨さんが、テトさんに熱心に勧めているのは…
新製品のアイデアについてだった。
「こんどのテト・ドールに?」
テトさんは、霧雨さんに聞き返した。
「そうです。テトさんの製品ですもん、デザインとかはきっと、素晴らしいと思うけれど」
霧雨さんは、うなずきなが...玩具屋カイくんの販売日誌(208) 霧雨さんの“新製品”提案!
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テトさんの店で、やたらとはしゃいでいる霧雨さん。
ハイ・テンションな彼女の様子に、やや面食らってしまったテトさんだ。
「まあ、昼間に来るこのお店も、素敵ですねえ!アタシはいつも、夜の“バー”の時に来ることが多いんです」
そんなことを喋りながら、霧雨さんはハーブティーを注文した。
手には、なぜか“はっ...玩具屋カイくんの販売日誌(207) 霧雨さん meets テトさん
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「ふぅん。そう、それじゃあー、あれなのー?」
相変わらず、のんびりとした調子で、ゆくりさんは聞いた。
「あのお人形が、不思議なしゃべり方をするのは、仕掛けがあったってわけなんだ」
「うん、そういう感じもしますね」
レンくんは、カウンターの中で、店のチラシやクーポン券を揃えながら言った。
ゆくりさんの...玩具屋カイくんの販売日誌(206) いらっしゃいませ!
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ニコビレからの帰り道。
レンくんは、さっきレイムさんから聞いたことを、ずっと考えていた。
「自分で注文をして作る人形、か。やっぱり、“はっちゅーね”には、秘密があったみたいだな」
彼は、そう思った。
「さすがに、りりィさんはスルドイや。人形のフシギには、裏がありそう、って言ってたものなぁ」
でも、彼...玩具屋カイくんの販売日誌(205) キディディ・ランドが仕入れるのは?
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ニコビレの作業室で、テトさんたちが、手に持った「テト・ドール」を皆で見つめていた。
さっき、このマスコット人形の“お目目”が、キョロッと動いた、とルナさんが言ったからだ。
「うーん。もう動かないなあ」
不満そうに、マコさんが言う。
「あんたの、見間違いやったんとちゃうの?」
そう言われて、ルナさんは...玩具屋カイくんの販売日誌(204) 新製品と、ライバルたち
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ニコニコ・デザイナーズ・ビレッジにある作業室で。
新しく、この施設に入居するという、紙魚子(しみこ)さんと話していた3人は、そろって、その部屋の壁を見つめていた。
「ちょうど、あの窓の下のその壁が、穴があいていたところだったんよ」
マコさんが言う。
「でも、もう綺麗になおってるね」
「ええ、壁を直し...玩具屋カイくんの販売日誌(202) ニコビレの作業室
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デザイナーたちの支援施設「ニコニコ・デザイナーズ・ビレッジ」のティー・ルームで。
レイムさんの言葉を聞いたレンくんは、思わず目を丸くした。
「作業室に空いた穴が、異界とつながっていた…んですか?」
レイムさんは、さわやかに笑って、うなずいた。
「ええ。そう。それで、作っていた“はっちゅーね”に、魔の...玩具屋カイくんの販売日誌(201) ニコビレの一日
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いま活躍中の、デザイナーたちが入居している施設「ニコニコ・デザイナーズ・ビレッジ」。
レン君はここを訪れて、友達のテトさんたちと話している。
「そうなんですか。ここのデザイナーさんたちも、メンバーが変わるんですね」
レン君が言った。
「そうなのよ」
テトさんたちはうなずいた。
「じゃ、皆さんは今度、...玩具屋カイくんの販売日誌(198) 不思議ゾーンと、不思議な人たち
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「それでは、ひととおり自由に見てくださいね。ただ、アーチストさんのアトリエや事務所は、遠慮してくださいね」
「はい」
“村長さん”とよばれる、順さんという人に言われて、レン君は頭を下げた。
そして、一人で廊下を歩き出した。
ここは、アーチストたちが仕事場を構える「ニコニコ・デザイナーズ・ビレッジ」(...玩具屋カイくんの販売日誌(197) レン君、ニコビレに潜入!
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ディズニーのエイリアンの人形が、置いてあるカウンター。
その横の椅子に座って、りりィさんが湯栗さんと話をしている。
湯栗はいり(ゆくり・はいり)さんが経営する、雑貨とキャラクター商品のお店「ゆっくり」。
カウンターの上には、エイリアンと並んで、“はっちゅーね”の人形も置いてあった。
「まあ、面白い人...玩具屋カイくんの販売日誌(196) りりィさん探偵団、発動!?
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アーティストたちが事務所を構える「ニコニコ・デザイナーズ・ビレッジ」
上海屋のりりィさんは、きょう、ルコ坊を連れてここを訪ねている。
ここに入居するアーティストのレイムさんと、商品の仕入れの打ち合わせを終えて、ビレッジのティー・ルームに入っていった。
すると、そこでテトさんがお茶を飲んでいた。
「こ...玩具屋カイくんの販売日誌(195) かしまし商品会議
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ブースの前で、コヨミ君と、れおんさんは、にらみあって立っていた。
ザワザワ、と騒ぎ出した男の子たち。
それを見て、テトさんは思わず、コヨミ君に声をかけた。
「ねぇ、どうしたの? もめ事はよくないですよ」
フッと我に返ったように、コヨミ君は彼女の方を見た。
「あ、テトさん。ごめんごめん。ちょっと、大人...玩具屋カイくんの販売日誌(194) 新商品で勝負だ!
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霧雨さんのブースの前で、ルカさんとテトさんは久々に声を交わした。
「元気?ルカちゃんのとこの商品、相変わらず、いい調子ね」
「テトのとこの、テト・ドールも可愛いよね」
仲良く話す2人。
じっさいには、テトさんの方がかなり年配なのだが、タメ口を聞く間柄だ。
2人ともその方が、気が楽であるらしい。
意気...玩具屋カイくんの販売日誌(193) リンちゃんキャラの取りっ子に!?
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霧雨さんのブースに向かって、ルカさんがゆっくりと歩いてきた。
「ルカさん!」
「たこるかちゃん、おつかれサマ」
彼女は、たこるかちゃんに向かって微笑んだ。
「あら、れおんさん。どうしたの?」
たこるかちゃんは、ルカさんにこれまでのいきさつを、手短かに説明した。
「そうなの!れおんさん、リンちゃんと“...玩具屋カイくんの販売日誌(192) リンちゃん+“はっちゅーね”の行方は?
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「はいはい、並んでね。あ、通路にはみ出しちゃダメよ」
会場のブースには、男の子たちの長い列が出来ている。
雑誌をメガホンのように丸めて、それを仕切っているのは、霧雨さんだ。
雑貨とキャラクター雑貨のショー「雑貨&コミックフェア」の会場。
その一角で、時ならぬ“ミニミニ撮影会”が起こっていた。
ちょっ...玩具屋カイくんの販売日誌(186) ミニ・イベント in イベント?
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「雑貨&コミックフェア」の会場は、ますます、お客さんが増えてきた。
テトさんとコヨミ君がいるブースにも、先ほどからたくさん来場者が詰めかけている。
テト・ドールをはじめ、陳列している商品の説明で、2人とも大忙しだ。
ひとしきり、お客の流れがとだえたところで、テトさんはフーッと一息をついた。
「バイヤ...玩具屋カイくんの販売日誌(185) 楽しいナチュラルグッズ、スタート!
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「あ、おかえりなさい」
テトさんは、ブースの前で言った。
「ええ、どうも」
コヨミ君は軽く頭を下げて、笑いながら答えた。
「いろいろ、面白いブースが出ていたよ」
東京ビックサイトで開かれている「雑貨&コミック・フェア」。
テトさんたちが出展しているブースに、会場を回って他のブースを観てきた、コヨミ君...玩具屋カイくんの販売日誌(184) テト・ドール ナチュラル・シリーズ!
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「だんだん、お客さんが増えてきたかしら」
ブースの前に出て、テトさんはコヨミ君に言う。
「そうですね。午後になって、出足が良くなったんでしょう」
コヨミ君はうなずいた。
東京ビックサイトで開かれている「雑貨&コミック・フェア」。
会場のホール1とホール2を使って、いろんな出展者が販売用の机やブースを...玩具屋カイくんの販売日誌(183) リンちゃん ボディーガード発動!?
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美容雑貨のお店「アディエマス」で。
ルカさんと、たこルカちゃんを前に、レイムさんがとうとうと喋っている。
お話の内容はお得意の、オカルト&コンピュータの理論だ。
「いろんな情報が、縦横無尽に行き交って、蓄積されてる世界。それが、ネットの世界でしょ」
レイムさんは、棚から「はっちゅーね人形」を抱きおろ...玩具屋カイくんの販売日誌(181) はっちゅーねに負けるな!テトドール (レイムさんのオカルト理論・3)
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ライブハウス「マルクト」の楽屋前で。
楽屋にいるリンちゃん目当てにおしかけた、おっかけの少年たち。
その前に、廊下のイスに置かれた“はっちゅーね”の人形がある。
廊下の向こうから、霧雨さんが走ってきた。
「いっけない。これ、忘れちゃった。大変大変」
顔色を変えた調子でそう言うと、人形を抱きかかえて、...玩具屋カイくんの販売日誌(178) おっかけファン一掃作戦 (その2)
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演奏が、全て終わったライブハウス。ホールの中はまだ、ザワザワとしている。
「楽屋に行ってみましょうか」
りりィさんは、レンくんに言った。
「ええ、そうですね」
出口やロビーに向かう観客たちに、さからうようにして、2人は楽屋の方を目指した。
「あれ?テトさん」
レンくんは、ホールの壁に1人でもたれかか...玩具屋カイくんの販売日誌(176) ライブハウスの楽屋で
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「お、いたいた。ちょっと説明してもらお」
のんびりした調子で、デフォ子さんは言いながら、室内に入ってきた。
雑貨アーチストたちが、アトリエを構える施設、「ニコニコ・デザイナーズ・ビレッジ」。
作業室では、レイムさんとぱみゅちゃんが、机の上でラフデザインを広げて話しているところだった。
「あ、デフォ子...玩具屋カイくんの販売日誌(175) 不思議サイト「クリスタル&クレイ」
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「あ、コヨミさん、こんちには」
「どうも」
りりィさんのお店「星を売る店・上海屋」に入ってきたのは、雑貨コーディネーターのコヨミくんだ。
リサイクルショップ「鑑定団」の店長で、かつ、大手メーカーの「デーエノエー」のプロデューサーもつとめている、彼。
りりィさんと、雑貨デザイナーの重音テトさんと3人で...玩具屋カイくんの販売日誌(173) はっちゅーねの人気のキッカケ!?
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「ウン、やっぱり、兄さんに似てるよ」
レン君は、トートバッグに描かれた、天使の絵を見て笑って言った。
「う~ん、そうかナ。ちょい、恥かしいけどね」
そういいつつ、まったく恥ずかしそうでないのは、うれしそうにうなずくカイ君だ。
原宿にある玩具店、キディディ・ランドの売り場。
常連のレン君が、店長のカイ...玩具屋カイくんの販売日誌(172) 心のある人形と、女社長
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「あれ、新しい商品、2種類ありますねー」
ぱみゅちゃんは、お店の入り口ちかくの棚をみつめて、楽しそうに言った。
「ええ。左が“テト・ドール”、右にあるのが“はっちゅーね”よ」
りりィさんは、うなずいて答えた。
ここは、ぱみゅちゃんが常連でよくやってくる、りりィさんのお店「星を売る店・上海屋」。
2種...玩具屋カイくんの販売日誌(170) “はっちゅーね”をめぐる人たち 3