タグ「亞北ネル」のついた投稿作品一覧(43)
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「……状況は概ね理解できました。3分……は厳しいか。5分で引きずり下ろします」
腰まである白髪を束ねたリボンをほどきながら、あっさりと爆弾発言を放つハク。
あの巨大戦艦をたったの5分で墜落させる―――――普段の彼女であればあり得ない、大きく出た言動に、グミは目を丸くした。
メイコは動揺こそしなかった...SOUND WARS!! Ⅻ~ハクの本気①She's VOCALOID's master!!
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「……はぁ……はぁ……はぁ……」
大きく息をしながら、メイコが量産型の残骸を足元に叩き付けた。
そしてあまり余裕のない声で、後ろに立っているミク達に声をかける。
「ね……ねぇ、ミク、リン、レン……あんたたち、何体倒した?」
「わ……私は300体ぐらい……かな……」
「あたしとレンで……400体ぐらい...SOUND WARS!! Ⅴ~救いの焔~
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「あ……待ってルカさん!」
いざ戦いに出ようとしたところで―――――不意にネルがルカに駆け寄った。
「これを……!」
「ん? ……これは!」
ネルが手渡してきたのは、新品の鉄鞭。しかもその質感は、前回の改造鞭以上に柔軟かつ強靭であることが触れただけでわかってくるほどの代物だった。
「たった二本の鞭じ...SOUND WARS!! Ⅲ~蘇る音色のハーモニー~
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《――――――ギャギャギャギャギャギャッ!!!》
悲鳴のような摩擦音を立てながら、ネルフォンバイクがルカ達の元へと突っ込んできた。
停止すると共にネルがバイクの上から飛び降り、駆け寄ってくる。
「お待たせー!! ……ってあれ、ミクがぶっ倒れてると思って救急修理セット持ってきたのに……ってあれれれ!?...SOUND WARS!! Ⅱ~量産されたDIVA《戦闘員》~
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徐々に暑さが遠のく九月下旬。
お客の少ないこの頃、ネルは特に依頼もないのに俺の部屋に入りびたりである。
「……暇ー……」
「本店の方は大丈夫なのか?」
「お客さん少ないのよこの時期って……ほら、ちょうど学生は新学期だったり、受験生は追い込みはじめだったり、社会人だっていろいろ忙しくなるじゃない? だ...dogとどっぐとヴォカロ町!~改造専門店ネルネル・ネルネ出張版⑩~
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「……馬鹿な」
唖然とした表情でレンが呟いた。
「そんな……馬鹿なっ!!? だって今……確かにミク姉が壊したはずじゃあっ……!?」
そのミクもまた、目の前の現実が信じられなかった。
確かに船の真ん中をぶち抜いた。本当の力に目覚めて、その力を以てその場で編み出した奥義で、確かに船を轟沈したはずだった。...輝く鏡、拡がる音 Ⅵ~エピローグ~
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「ターンドッグさん、ネルちゃん呼んでくだs」
『あたしならここにいるよちびボカロね!?』
「え、えっ!? な、なんでわかったの!?」
「カマかけてみた!!!!」
「……おい」
この間、俺の部屋の扉が開かれてから3秒間のことである。少なくとも俺はこれ以上速い改造受注のシーンをこれまでに見たことがない。...dogとどっぐとヴォカロ町!~改造専門店ネルネル・ネルネ出張版⑨~
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『さて―――――』
ロシアンが斜に構えて、私の事を見上げた。
『避難は終わったか?』
「ええ、全員シェルターに避難完了」
『よし。ではルカ……まずは心透視で町全体のヤクザを洗い出せ』
『O……K!!』
全身の発音器官を揺るがし、町一杯に調査音波『心透視』を広げた。因みにうちのボカロ達は喉だけじゃなく...ヴォカロ町に遊びに行こう 10【コラボ・d】
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『ネルちゃん、お願いがあるの』
――――――――――何気なく考えた、受験生カルテットを祝うためのセール。
俺は今さらだが―――――このセールは双方にとって大成功だったのではないかと思った。
『ちびボカロを―――――作ってください!』
目の前のちずさんとゆるりーさんに、ロケット砲のように飛び込んで抱き...dogとどっぐとヴォカロ町!~改造専門店ネルネル・ネルネ出張版⑨~
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「ほほぉ。このIHコンロを修理してくれ、と? どこも壊れていそうにはないけれど」
「しるるさん曰く、ただの持ち運び用で機能がいろいろ簡略化されてるから普通に使えるようにしてもらって、と」
「ふーん……そりゃつまりあたしの自由にしていいってこったね?」
「ま、まぁそうなるのかな……」
『きらーん』とい...dogとどっぐとヴォカロ町!~改造専門店ネルネル・ネルネ出張版⑧~
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「さてっとぉ!!」
どっかりとカウンターに腰を下ろし、俺の部屋の扉を輝く眼で見つめるネル。その扉が開くのを、今か今かと待っている。
「ネル……いくら何でもそうそう同じ日に客が現れたりはしないと思うぞ……?」
「わかんないでしょっ!?」
「じゃあせめてもう少し屋台を前にな、机が開いてくれんと勉強もでき...dogとどっぐとヴォカロ町!~改造専門店ネルネル・ネルネ出張版⑦~
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ネルが『スターシルルスコープ』を生み出してからかれこれ一か月ほど経った。
ネルはあの時の経験が生きてか、少ない材料で高品質の物を作ることにハマったらしく。
今では『ネルネル・ネルネ出張店』で売っている物はほとんど普段の半分から5分の1ほどの材料で作ることができるようになっていた。
そう、ネルはかなり...dogとどっぐとヴォカロ町!~改造専門店ネルネル・ネルネ出張版⑥~
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いろは・リュウトとの死闘から一週間。
メイコ、リン・レン、そして未だロリ化したままのルカは、『改造専門店 ネルネル・ネルネ』にて、ネルが現れるのを待っていた。
しばらくして……
《♪てんてんてててーん♪》
どこかで聞いたことのあるようなチャイムが鳴った後、奥の扉が開いてネルが現れた。その後ろからは―...輝く鏡、拡がる音 Ⅱ~満身創痍~
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―――――それは小さな一言だった。
「ねぇどっぐちゃん、髪伸びて来たんじゃない?」
「ふぇ?」
遊びに来ていたネルに呼びかけられて、どっぐちゃんが振り向いた。
言われてみれば、確かに随分と髪の長さが伸びたような気もする。年明け前に切ったはずなんだけどなぁ……。
「ちょっとあたしが切ったげるよ!」
「...dogとどっぐとヴォカロ町!~改造専門店ネルネル・ネルネ出張版⑤~
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もそ、もそ、もそ。
ほかほかのご飯を噛み締める音だけが、ジムの中に響いていた。
律も、煉も、俺も。誰一人として言葉を発することなく。
昨夜の大騒動の後、俺に潰されたと勘違いして気絶していた豚饅頭の役人は警察に連れていかれた。
どうも俺たちへの脅迫以外にもいろいろと裏で悪事をやっていたらしく、タイミン...四獣物語~幻獣少年レン⑥~
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『…………!』
律と煉の耳が同時に動く。
聴覚の敏感な二人にとっては―――――あまりにも耳障りな音。
「……聞こえるね」
「ええ……大勢でここに迫ってる」
その数秒後の事だ。
《―――――ガシャンっ!!》
入口の扉が壊され、入ってきたのは―――――大勢の獣憑きを連れた、役人だった。
「……町の皆まで...四獣物語~幻獣少年レン⑤~
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《ビィィィィィィィ―――――――――――――――ッ!!!》
部屋の中で、激しいブザーが鳴り響く。
真ん中には正方形のリング。そこで俺と対峙しているのは―――――赤い髪の『少女』。
どっしりと構えて、拳を握りしめ俺を鋭く睨みつけてくる。
相手は自分から動くことのないカウンター型だ―――――仕掛ける...四獣物語~幻獣少年レン②~
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「へぇ……清花ちゃんと会ったか!」
「はい、彼女が置き忘れたシルルスコープ届けてくれて、それを追いかけてですね」
「どうだ? 彼女、いい子だったろ?」
「なんかターンドッグさんが言うといかがわしく感じるんですが…ええ、いい子でしたよ!」
「なんでいかがわしいの!?」
謎な会話を繰り広げる俺と雪りんご...dogとどっぐとヴォカロ町!~改造専門店ネルネル・ネルネ出張版④~
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かなりあ荘に戻ってきた俺たちは、することもないのでとりあえず外に出てみた。
すると―――――
「ふんふん、スコープの注文ね。今すぐ材料用意できる?」
「あ、明日になれば……元旦から申し訳ないんだけど……」
「へえ、いいじゃん縁起良くて! 明日は本店の方もすっからかんだから、まさしく来年最初のお客様よ...dogとどっぐとヴォカロ町!Part11-5~年収め:ゆるりんてぃあ+ちず~
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……一年というのは早いものである。
気づけば木枯らしが吹き、昆虫は姿を消し、俺は生き甲斐を失い、どっぐちゃんは自らの髪にくるまり、ルカさんは灰色のコートを着て出勤するようになる。
師走―――――12月とはそんな時期だ。人肌恋しくなるぐらい寒く、それ以上に忙しい。
そんな冬の時期――――――――――
...dogとどっぐとヴォカロ町! Part11‐1~年収め:しるる・清花・ネル~
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「うにゅにゅにゅにゅにゅにゅにゅ…………………………」
ミクが頭を抱えて悩んでいる。
『TA&KU』との戦闘でもなければ悩むこと自体が殆どないあの子が唸りながら悩むとすれば。
まぁ、『あの子たち』についての問題かなんかあるんだろうな。
そう思いながら、久々の休暇をとった私は紅茶を静かにすすっていた。...【リンレン誕】愛する双子に追憶の音を
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「へえ? ルカさんが子供にねえ……どうなってるのか調べてみたいなぁ……」
「もう少し落ち着いたら調べさせたげるわよ、ネル」
「ネルお姉ちゃん……あんまりいじられたくないよ……」
「う゛っ!!? う……なんて破壊力……このあたしが良心の呵責に苛まれるなんて……」
『改造専門店 ネルネル・ネルネ』のカウ...仔猫と竜と子ルカの暴走 Ⅳ~Queen of VOCALOID・HATSUNE MIKU~
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とある夜のこと―――――。
『ターンドッグさーん、まだ起きてますー?』
「……ん?」
夜も更けたころだというのに、ゆるりーさんが訪ねてきた。
「はいはーい、なんぞ……ってぬお!?」
ドアを開けてびっくり。ゆるりーさんが抱えていたのは、でこぼこした風呂敷包みだ。
「よっこらせ……っと、夜分失礼します」...dogとどっぐとヴォカロ町!~改造専門店ネルネル・ネルネ出張版③~
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~~~~~ルカさん視点~~~~~
ネルの空間操作によって作り上げられた階段を駆け上り。
かなりあ荘の階段を駆け上って。
2階についてみると―――――
そこには、大きな荷物を抱えた黒い服に身を包む男がいた。
『ドロボ―――――――――――――――ッ!!!!!!!』
全員がびしりと指さし叫ぶと、男は驚い...dogとどっぐとヴォカロ町! Part8-4~TurndogVSイズミ草!!③剣士たちの正義の一刃
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~~~~~ルカさん視点~~~~~
―――――驚いた。
Turndogの意外なまでの足裁きの良さにも驚いたけど。
もっと驚いたのは――――――――――――――――
わずか開始1秒。相討ちにも近い状態ながら―――――Turndogの面がイズミ草さんの面金に触れるよりも速く―――――イズミ草さんの胴が決ま...dogとどっぐとヴォカロ町! Part8-3~TurndogVSイズミ草!!②殺意とテクの激突!!~
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シアンの髪を持つ美女―――――イズミ草さん。通称イズミさん。つかさ君とは先輩後輩の関係だ。
彼女はしるるさんによって、『かなりあ四天王』なんて呼ばれたことがあった。最もしるるさんは大見得切って呼んだことはなく、表で呼んでいるのは俺ぐらいだが。
イズミさんがかなりあ四天王と呼ばれていた理由は、しるるさ...dogとどっぐとヴォカロ町! Part8-2~TurndogVSイズミ草!!①激闘の始まり~
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「……本当に、いいのね?」
「ああ、覚悟のうちだ」
「ほんっと変なとこで真面目だよね……あたしそんなの気にしないのに……」
「一応、お前らとの絆の証だからな。こいつらは……」
「……まったく……でも、Turndogのそういうとこ、ホント大好き」
「こないだも言ったろ……そういうこと、下手に口に出すな...dogとどっぐとヴォカロ町!~改造専門店 ネルネル・ネルネ出張版②~
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「お待たせー!!」
元気な叫び声をあげて、パソコンからどっぐちゃんが飛び出してきた。
「お、お帰りどっぐちゃん」
「どうだった!? どうだった!?」
「ゆるりーさん落ち着いて!」
どっぐちゃんの帰還を待っていた俺、ゆるりーさん、しるるさんは一斉に振り向いた。
「言われたとおり、ネット伝いに雪りんごさ...dogとどっぐとヴォカロ町! Part6-2~苦しみの少女と抗う蒼~
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かん、かん、かん。
軽い金属音が響いて、俺の部屋の前に看板が取り付けられた。
「……っし、こんなもんでいいかな?」
「いいんじゃないかな? 俺の部屋をまるまる使うってのは、どうかとも思うけどな」
「仕方ないでしょー、もう空き部屋ないんだから」
看板に書かれた文字は―――――『改造専門店 ネルネル・ネ...dogとどっぐとヴォカロ町!~改造専門店 ネルネル・ネルネ出張版①~
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『―――――あたしを舐めないでよね』
ネルの突然の“平手打ち”が決まる。
『昔と違って、ただの改造バカじゃないのよ!!』
拳―――――と見せかけた予想外の“肘”が俺を吹っ飛ばす。
……でも、特に理由がないわけではないですよ。
話は十分前にさかのぼる。
「ちょっと暇だから出かけてくるよ!」
「おー、早...dogとどっぐとヴォカロ町!Part2-3~ネルとTurndog~
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