タグ「初音ミク」のついた投稿作品一覧(110)
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「……こんな大取物は正直したくなかったよ。後始末が面倒なのでね……」
「すいません、課長……」
「というか君、いつの間に元に戻ったんだ?」
「あはは、ついさっきでして」
「あははじゃないよ……まさか君にオジサン呼ばわりされる日が来るとは思わなかった。文句だけは言わせてもらおうか」
「す、すみません…...SOUND WARS!! XVIII ~エピローグ~【ヴォカロ町シリーズ第一部エピローグ】
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「――――――ロ、シアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアンッッ!!!!!!」
ルカの悲痛な叫びが、一気に全員の意識を呼び戻した。
同時に、その絶望感が伝播する。
「ロシアン……あんた……!!」
「嘘だろう……!?」
「ロシアン……ちゃん……そんなぁっ……!!?」
「ねこ……助...SOUND WARS!! XVII ~審判~
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《ビビーッ!ビビーッ!ビビーッ!ビビーッ!ビビーッ!》
鳴り響くアラーム。警告灯で赤く染まる操舵室内。
それはどう解釈しても―――――退艦警告。今すぐの退艦を命じる警告音だった。
「な……何なの……!?これはいったい……!?」
困惑するルカ。完全に油断していたことが、その焦燥に拍車をかけていく。
周...SOUND WARS!! XVI~神獣、絶望と共に征く~
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「くそっ……遅かったか……っ!!」
悔しげに、レンが破壊された町の門を叩く。
リン、レン、鳴虎がその町の入り口に到着した時には、既にそこは惨状と化していた。
破壊され、鉄屑と化した戦車や戦闘機。
零れた燃料が独特のオイル臭を撒き散らし、そこかしこで引火し燃え広がっている。
そしてその合間に、目を...【※流血表現強め】四獣物語~魔蟲暴走編③~
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《ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリ!!!!!》
山を超えてきた未来と流歌が町の中へと突入した瞬間、凄まじいアラームが町中に鳴り響いた。
各地のスピーカーが思わず耳を塞ぎたくなるような警告音を掻き鳴らし、周囲の獣や鳥たちも蜘蛛の子を散らすように逃げ去っていく。
当然、スピー...四獣物語~魔蟲暴走編②~
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『ぐ……ああああ……っ!!』
膝をつき、呻き声を上げるハク。地面に描かれた電子魔法陣は今にも消えてしまいそうなほど明滅を繰り返していた。
突然の不調を目にして、グミの表情が困惑に包まれる。
「え!?ええ!?メ、メイコさん!?ハクさん、どうしちゃったの!?」
「…………あの子の能力、『ボカロマスター』...SOUND WARS!! XIV~ハクの本気③受け入れられた力~
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「……状況は概ね理解できました。3分……は厳しいか。5分で引きずり下ろします」
腰まである白髪を束ねたリボンをほどきながら、あっさりと爆弾発言を放つハク。
あの巨大戦艦をたったの5分で墜落させる―――――普段の彼女であればあり得ない、大きく出た言動に、グミは目を丸くした。
メイコは動揺こそしなかった...SOUND WARS!! Ⅻ~ハクの本気①She's VOCALOID's master!!
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「……ミキさん。聞こえるか?」
――――――――――ミキの正面に立ったレンの第一声が響いた。
その『音』を認識し、言葉を返すミキ。
《……ニンシキ。カガミネレン》
やはりその無感情な口から放たれたのは、プログラムに沿った定型文。感情も意思も奪われたミキは、完全にコンピュータ同然の反応しかしない。
本...SOUND WARS!! Ⅺ~迸る感情の奔流~
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―――――時間がないことが分かっていても、完全に硬直してしまうほどの衝撃。
その部屋の真ん中に座した可愛らしいバイオメカは、それほどの存在であった。
「……ね、ねぇルカ姉、あの子ってもしかして……」
「……もしかしなくても……あんな特徴的な姿したVOCALOIDはそうそういないわ」
ミクの震える声に...SOUND WARS!! Ⅹ~無感情の動力炉~
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『……え?』
唖然とした表情でルカが辺りを見回す。そして耳を澄ませる。僅かに『心透視』も発動しながら。
しかし―――――船が落下していることを示す音は何も聞こえなかった。船底が空気を割り裂く轟音も、激しいGに引っ張られた積載物が天井を叩く音も。
空中戦艦『破壊者』は――――――――――墜ちていなかっ...SOUND WARS!! Ⅸ~動力炉捜索作戦~
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「……あ、ルカ姉!こっちこっち!!」
ミクが扉の前で手を振っている。ちょっぴりうなだれたリンとレンを引き連れたルカがそこに駆け寄っていった。
「もうっ、リンもレンも無茶しちゃダメでしょー!?ルカ姉もんの凄い形相でぶっ飛んでいったんだからね!?」
(ミク姉が言うかミク姉が……)
心の中でぼやくレンだが...SOUND WARS!! Ⅷ~動力炉爆破作戦~
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――――――――――私達は誰からも愛されなかった。
家族を失い、親戚にも疎まれた私たちは、全ての人間に忌み嫌われた。
唯一信じていた人間にも、あっさりと裏切られた。
だから……だから―――――――――――――――
救いようのないクズ野郎が、愛されている様を見るのは我慢がならなかったんだ。
~~~~~...四獣物語~魔蟲暴走編①~
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リンが恐怖のあまりミクを抱えて飛び上がった頃―――レンとルカは、ようやくお互いの攻撃のダメージから回復しつつあった。
とは言っても、勢いは若干ルカに流れていた。
その理由は二つ。一つは最後に攻撃したのがルカであること。そしてもう一つは―――――レンの戦力。
(くっそ……白鯨まで使っちまった……これで...四獣物語~獣憑戦争編⑥~
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《――――――――――ガギィンっ!!》
鋭い金属音と共に、未来の昆虫の腕とリンのグレネードランチャーがぶつかり合い、火花を散らす。
先刻の激突からわずか数分で回復した二人は、再びその得物を振り回していた。
未来のヤンバルテナガコガネの前脚が地を削れば、リンのアームストロング砲が天に風穴を開ける。
未...四獣物語~獣憑戦争編⑤~
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加速。加速。―――――加速。
スピードを上げながらぐんぐん上昇していくルカ達四人。
雲を突き抜け、天空高くまで上り詰めると―――――
『……!!』
ルカの目の前には巨大な空中戦艦―――――『破壊者』。
戦艦の甲板から小さく突き出た艦橋の中。真ん中に座っている、田山と一瞬目があった。
瞬時に艦橋のガラ...SOUND WARS!! Ⅵ~戦艦内部侵入作戦!!~
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「……はぁ……はぁ……はぁ……」
大きく息をしながら、メイコが量産型の残骸を足元に叩き付けた。
そしてあまり余裕のない声で、後ろに立っているミク達に声をかける。
「ね……ねぇ、ミク、リン、レン……あんたたち、何体倒した?」
「わ……私は300体ぐらい……かな……」
「あたしとレンで……400体ぐらい...SOUND WARS!! Ⅴ~救いの焔~
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「……あんですってぇ!?」
思わずグミの声が裏返る。
震えるミク、リン、レンの3人は、困惑したような、苛立つような表情を浮かべていた。
「まさかあんたたち、ホントにビビっちゃったの!?」
「んな訳っ……ねーだろ!? ビビッてなんかねぇ……本気で戦おうとしてるのに……!!」
「足が……動いてくれないの...SOUND WARS!! Ⅳ~優しさの落とし穴~
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「あ……待ってルカさん!」
いざ戦いに出ようとしたところで―――――不意にネルがルカに駆け寄った。
「これを……!」
「ん? ……これは!」
ネルが手渡してきたのは、新品の鉄鞭。しかもその質感は、前回の改造鞭以上に柔軟かつ強靭であることが触れただけでわかってくるほどの代物だった。
「たった二本の鞭じ...SOUND WARS!! Ⅲ~蘇る音色のハーモニー~
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《――――――ギャギャギャギャギャギャッ!!!》
悲鳴のような摩擦音を立てながら、ネルフォンバイクがルカ達の元へと突っ込んできた。
停止すると共にネルがバイクの上から飛び降り、駆け寄ってくる。
「お待たせー!! ……ってあれ、ミクがぶっ倒れてると思って救急修理セット持ってきたのに……ってあれれれ!?...SOUND WARS!! Ⅱ~量産されたDIVA《戦闘員》~
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――――――――――なんで俺は鮮血にまみれているんだろう。
――――――――――なんで彼女は生きているんだろう。
確かに死んだはずだったのに。ショベルカーに吹っ飛ばされて死んだと聞いたのに。
――――――――――――――どうしてあんな奇怪な姿で、俺を殺そうとしているんだ?
俺―――――始音海人が彼女...【ミク誕】後悔~昆虫少女は彼の心を知らず~【…誕?】
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「……馬鹿な」
唖然とした表情でレンが呟いた。
「そんな……馬鹿なっ!!? だって今……確かにミク姉が壊したはずじゃあっ……!?」
そのミクもまた、目の前の現実が信じられなかった。
確かに船の真ん中をぶち抜いた。本当の力に目覚めて、その力を以てその場で編み出した奥義で、確かに船を轟沈したはずだった。...輝く鏡、拡がる音 Ⅵ~エピローグ~
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『あ……あ……ああああああああああああああああああああっっ……………!!』
上空では、主砲の直撃を喰らったミクが断末魔をあげていた。
主砲の炸薬を全身に浴びたミク。化学反応で体を形作るバイオメタルが融けはじめていた。
全身の皮膚は既にドロドロ。幼くも美しい顔は、崩れ頭蓋骨がむき出しになり、喉も融けて...輝く鏡、拡がる音 Ⅵ~Twin・Append①~
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ぐらりと傾ぐ身体。
ふわりと消える音波。
タイムリミットを迎えたミクの体は、もはや完全に動きが止まっていた。
(やっちゃった……まさか……もう20分経っていただなんて……!!)
わかっていたはずだった。自分の体は20分しか動かせないことを。それ以上闘おうとしてもただの的にしかならないことを。
そのこ...輝く鏡、拡がる音 Ⅴ~鏡の音、覚醒~
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低い駆動音を鳴らしながら、静止する空中戦艦『破壊者《デストロイア》』。
その船の中では、『TA&KU』の四人が余裕綽々とした様子で操縦を行っていた。
「くく……この船をまともに飛ばすのはかれこれ5年ぶりだが……思ったよりまともに動いているじゃねえか、安治よ?」
田山権憎に声を掛けられた安治怒羅介は、...輝く鏡、拡がる音 Ⅳ~ミク、孤軍奮闘~
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~~~かなりあ荘、Turndog視点~~~
あ……ありのまま今起こったことを話すぜ!
『ゆるりー家のミクさんが遊びにきたと思ったらいきなり何もないところで盛大にすっ転んだ拍子に時限転移用PCに吸い込まれて行った』
何を言っているかわからねーと思うが俺も何が起きたのかわからなかった……
世界最大級のド...ヴォカロ町に遊びに行こう 12【コラボ・d】
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「……あ!」
不意にリンとレン、そしてルカが声をあげて駆け出した。
走っていくその先には、『ネルネル・ネルネ』から出てきたミクとメイコの姿が。
その様子に気づいたのか、少し離れたところで待っていたカイトとグミもミク達の元へ近づいてきた。
「ミクちゃん! もう……大丈夫なの?」
「うん! 平気平気!!...輝く鏡、拡がる音 Ⅲ~破壊者《デストロイア》~
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機械。
それはまさしく、人間の技術の結晶であり、人間が極めた科学のある種の形態だ。
油や電気を喰らうことで、知能の代わりに力を捨てた非力な人間に不可能なことを可能にしてきた。
発達した機械は武器としてある種の変貌を遂げる。―――――そう、普通の動物にはまず不可能な、『鋼鉄の超遠距離攻撃』―――――銃...四獣物語~獣憑戦争編③~
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「……ん~……よし、おっちゃん! これとこれ2つずつ、あとこいつ3つにこれ4つね!」
「おうよ! ところであんちゃん、一人旅かなんかかい? このへんじゃ見ない顔だなぁ」
「へへ、一人旅ではないんだけどね。双子の妹と一緒にちょっと冒険ってところかな」
「そいつぁ豪気だねえ! 気に入った、こいつも持って...四獣物語~獣憑戦争編②~
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《ててーんててーんててーんててーてててん♪》
ミクとロシアンと3人でルカちゃんと先生をからかっていると、いきなり私の携帯が鳴った。
このメロディは…………………。
「ダブルラリアットですか?」
「自分の曲を着メロにしてるのか……」
「い、いいじゃない別に……」
だがそんな悠長なことも言っていられない...ヴォカロ町に遊びに行こう 6 【コラボ・d】
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―――――幕末に生きた人斬りは、現場に『天誅』の一言を残した。
意は『天に代わって罪深き者を罰する』という正義の意思表示。
それに倣い、未来と流歌は人を切り刻み、叩き潰し、焼き尽くした町や国に、『天誅』と書いた紙を一枚置くようになった。
そうやって真似をしているうちに楽しくなってしまい。
更に人を殺...四獣物語~獣憑戦争編①~