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由々しき事態だと、年老いた大臣達が口々に叫んでいる。
どうせ私には関係ない。また勝手に、カムイ大臣が決めて、それで会議は終わるのだから。早く終わってほしい。特に今日とゆう日が。
「静粛に願います、皆様!」
カムイ大臣が叫ぶだけで、みな口を閉じる。
ここはまるでカムイ大臣のお城みたい。
私という人形は...悪ノ物語 08
君僕
黒い布で顔を隠し、暗闇の中で生きる。それが今の生活。
若い頃は他国で暗殺部隊に入っていた。しかし暗殺を繰り返すのが嫌になり、部隊を抜けて、この国へ旅人としてやってきた。様々な知識がある私を、前国王陛下は王女であるリンの家庭教師へと迎え入れてくれた。それなのに、前国王陛下と前女王陛下は亡くなり、リンは...悪ノ物語 07
君僕
3人は町に着くと、メイトの家へと向かった。正確にいうと、メイトの妹であるメイコの家へ向かった。
「メイコ」
「あら、メイト」
声をかけると振り向いた彼女は、とても美人だった。
「まーた胸でっかくなったか?」
「あんたはデリカシーがなくなったわね」
二人のやりとりを見ていた、黄髪の二人の少年少女に気付...悪ノ物語 06
君僕
リンの身なりをメイドが整えていると、カムイがノックと共に部屋に入る。しかし、着替えを手伝うメイドも、廊下に立つ兵士も、特に注意をしない。まるで見ていないかのようだ。
「リン女王陛下、本日は城下町へ偵察に行く初めての日でございます」
「・・・」
「いつものドレスでは目立ちますので」
カムイがドレスの代...悪ノ物語 05
君僕
桜色の髪を隠すように、いつもの黒装束についているフードを被る。
「女王陛下」
「・・・」
「これはこれは、暗殺部隊リーダーのルカ殿」
「・・・カムイ大臣殿、お久しぶりです」
頭を下げて挨拶をすると、彼はニッコリと微笑む。その妖しい微笑みの裏では、何を考えているのか分からない。私はそれが恐ろしい。
「...悪ノ物語 04
君僕
新人兵士の訓練をしていると、女王陛下の守備兵が息を切らして、訓練所のドアを乱暴に開ける。
「おいっ!訓練中だぞっ!!」
訓練中の俺は気が荒くなることを、部下の兵士はよく理解してる。それを承知の上での開け方だと思い、怒声を浴びせた。
「団長、女王陛下が、毒を・・・!」
「毒ぐらいでガタガタ抜かすな!!...悪ノ物語 03
君僕
私の前に跪き、何かを話す紫髪の大臣。
でも私の耳に声が聞こえ、話の内容を理解していても、私の発言は許されない。だって私は只の責任者。『国』の責任を取るだけの、一つの人形。私は、国のためだけに生き、国のためだけに死ぬ。それが、私の人生。
「・・・こちらが、今年の予算案ですが・・・」
そう言いながらも、...悪ノ物語 02
君僕
「お初にお目にかかります、女王様」
「・・・」
「今日より、お傍で仕えさせていただきます、レンと申します」
「・・・」
「あの、女王様?」
「・・・」
返事をしない女王様。
薄いカーテンの向こう側にいるために、顔の見えない女王様。
それでも知っている。女王様の顔。
小さい頃に覚えている、僕の妹リン。...悪ノ物語 01
君僕
期待の中、僕らは生まれた。
祝福してくれるのは教会の鐘のみ。
双子は不吉だ、とか
男はいらない、とか
大人達の勝手な都合で
僕の存在は消えたはずだった。
だけど僕を召使として
母様が城に残してくれた。
それがリンの身代わりだと
知っても、僕は嬉しかった。...【悪ノ召使】二次創作小説
椎名愛栖
悪の女王は死んだ。
私たちが殺した。狂った悪魔は最期まで笑って、私は彼女を憎み切った。
彼女は泣きもせず、、騒ぎもせず、絵に書いたような悪だった。
その悪魔の死体は服を脱がせようとした瞬間爆発した。
脱がせた部下とその近くにいた二人が死んだ。
何故?
彼女の死体は粉々に砕けた。
彼女の遺書も見つかっ...【後日譚】悪ノ物語。赤ノ疑問【悪ノ召使独自解釈小説】
白銀朔
時間はたっぷりあった。
死を待つこのうすら寒い空虚な時間は永劫に続きそうで、
恐怖やらなにやらを越え、諦観したような気持ちで僕は薄汚い天井を仰ぎ見た。
愛しい姫様へ。
愛しい僕の半身。二人分の陽光を一身に引き受けた彼女。
君の笑顔だけが救いでした。
君の笑顔こそが苦痛でした。
君の幸福だけが生き甲斐...【最終幕】悪ノ物語【悪ノ召使独自解釈小説】
白銀朔
翌日、緑の国への進軍の準備が始まった。
姫様は昨日も泣いたのだろう、泣き腫らした顔のまま。
僕はあの後目を冷やして湯気を吸い、蜂蜜を飲んだおかげて少しはまともな声も出るし目は赤らんだ程度。
泣き腫らして苦しんでいる彼女が気付くわけもない。
三時になったと言うのに彼女はいつものようにおやつの時間を主張...【三幕】悪ノ物語【悪ノ召使独自解釈小説】
白銀朔
姫さまは恋をした。
彼女の周りにいるのは大臣達とお付きのたくさんの侍女。
自分とかわらないくらいの男性は僕だけだった。
そんな姫さまが恋に落ちたのは海の向こうの青い国の王子。
優しげな眼差しと暖かい声を持った王子に姫さまは恋に落ちた。
「ねぇ、レン。カイトはね、緑の国の市場が好きなんですって。」
私...【二幕】悪ノ物語【悪ノ召使独自解釈小説】
白銀朔
『悪ノ召使』一幕
「ねえ、レン。レンはどうして髪の毛伸ばしてるの?」
「願掛けですよ。」
「願掛け?」
「姫様が幸せになれますようにって。」
「ふーん。」
君は知らない。僕は教えない。
僕の髪が長い理由も。
僕の指がこんなに綺麗な理由も。
僕の爪が磨かれている理由も。...【一幕】悪ノ物語【悪ノ召使独自解釈小説】
白銀朔
何から話せば良いかな…そうね、まず置かれていた環境について話そう。
ぼくは『神の子』として、大きな屋敷で生活していた。皆がぼくを崇めてた。
いつも多くの人間と一緒にいたけど、ぼくから話しかけられることは禁止されてた。
『神の子』を汚しちゃいけないんだって。神聖なものだから。汚いものに触れてし...鬼の子-その5-
痛覚
思えばその子の眼は最初から何かに怯えているようだった。
いくら慰めの言葉を投げても、その色は増すばかり。
実際、僕は全然わかっていなかった。
すべてに意味が込められていたのに。
その子のことも。言葉も。行動も。
一緒に時を過ごしていたのに。
「ぼくの事、聞かないの?」
風の強い日だった...鬼の子-その4-
痛覚
あの頃、世界は二人とそれ以外。
きっと同じものを感じていた。
どこかで繋がっていたんだと思う。
目に映るもの、ずっと形に残るもの、現せるものなどなにもないけど。
都合のいい幻を見たんだと笑う人もいるだろう。
幼子の戯言だと相手にしてくれないかもしれない。
けど、そこにいたのは確かにひと...ぼくが生まれた日―鬼の子・外伝的何か―
痛覚
この小説は、nagi-Pの作品『ネギライス』へのリスペクト小説です。
最後のオチに全俺が泣いたので、勝手に小説化させて頂きました。
素晴らしき作品に、敬意を表して。【小説化してみた】 ネギライス
時給310円
これはぼくにとっては幸せだった。
長い時間じゃないけれど、ぼくは幸せだった。
幸せが嬉しいものだと知った。
幸せは辛いものだと知ることができた。
この素晴らしい時間をぼくは忘れない。
ずっと、わすれないよ。
ただ呆然と毎日を過ごしていた。
七回目の春。
何も変わりない。
僕はいつ...鬼の子-その3-
痛覚
はじめてのキスは涙の味がした?
まるでドラマみたいな恋
もうすぐ 列車が 君を連れ去ってゆく
冷たい冬の風に凍える君
伸ばしかけた手を 慌てて戻した
街はイルミネーション 魔法をかけて ねぇ
僕にも 少しでいいから
どうしたら伝わるんだろう
この気持ち ただ君だけに
前から想ってた 嘘じゃない...初めての恋が終わる時 アナザー
苔球
それから僕はずっとそこにいた。
他に行く場所もなかったし、外に出してもらえる機会のなかった僕には、他の場所という概念自体がなかった。帰り道なども、覚えられるはずがない。あの時、去っていく母の後を必死追っていれば、と幾度か思い浮かんだが、それも無理だろうと諦めるしかなかった。
それに、ほんの少し...鬼の子-その2-
痛覚
僕は母のお腹の中にいるときから、ある程度の言葉が理解できていた。
そこは幸せな声で溢れていた。
優しい言葉が降り注いでくれた。
陽だまりみたいに暖かかった。
幸せの、時間だった……
一つ目の春を迎えた頃。
初めて、お母さんから声をかけられた。
僕はその招きのままに、不安定な歩きで後を...鬼の子
痛覚
「貴方のために」
私にできることは歌うだけ
貴方のために歌うだけ
初めて出会ったころの貴方はまるで人形のようだった
私は貴方の笑顔が見たいと思った
私は人形 歌う人形
貴方のために歌を歌う
貴方の笑顔がただ見たくて
私は歌を歌います
貴方といるだけで私は幸せ...[初音物語」勝手に書いてみた
越後屋
"CALL ME QUEEN"のPV撮影も無事終了し、戻ってきたミク。
居間のソファーに腰を下ろすと、早速傍にいたリンレンが今日の仕事について尋ねてきた。
「あ、ミク姉お疲れー。
ねえねえ、今日のお仕事どうだった?」
「う、うーん……。
ドレス着れたのは嬉しかったけど、やっぱりちょっと恥ずかしか...【小説】After of "CALL ME QUEEN"【二次創作・ギャグ系】
RAYXANBER
《悪ノ》シリーズ二次創作小説「罪と罰と祈りの手」
mothy_悪ノP 様(以下原作者様)制作の原曲「悪ノ娘」「悪ノ召使」から、真夜が勝手に妄想したものを文章化した二次創作です。
歌詞・ストーリー著作権は原作者様に帰属し、作品の複製・転載は原作者様の意思に基づきます。また、真夜は原作者様、その他制作に...《悪ノ》シリーズ二次創作「罪と罰と祈りの手」
真夜_k
【RIPPER†DEAD】始動。
さあ 始めようか。
これは終焉への前奏曲《プレリュード》。
これより世界は闇へ没する。
①
世界が壊れて 秩序が消えてく
失われた かつての日々は
泡のように 花のように
むなしくも消えてしまった
守れなかった 届かなかった...【初音ミク】鋼鉄の堕天使【RIPPER†DEAD】
アイクル