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「ねぇ、Turndog」
「んー? なんぞルカさん?」
「突然だけどさぁ……デートしない?」
「んぁ? デートね、いいよー………………………って」
『えええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!?』
――――――――――想定の斜め上を行ったルカさんのとんでもない一言...【ルカ誕】I Never forget you【最期の時まで忘れない】
Turndog~ターンドッグ~
……………下の階がわいわいと騒がしい。
きっと、皆かなりあ荘のムードメーカーに別れでも告げているんだろう。
そんなことを想いつつ、俺は自室で領収書を数えていた。
「あれ? Turndog……何してるわけ?」
「ん?」
顔をあげてみると、ルカさんとどっぐちゃんが俺の手元を覗き込んでいた。
「おいっす、...【See you…】402号室の空いた日々【Again,chizu!!】
Turndog~ターンドッグ~
ハロウィン。
子供たちが奇々怪々な怪物たちに扮して大人たちを脅はk……もとい誘惑するこのお祭り。
去年も一昨年も、変なものをやるもんだと斜に構えてたあたしだけど。
……たまにはそんな変な風習に身をゆだねてみるのも、悪くないよね?
『Trick or……treat!!』
そう嗤い掛ける私の目の前で――...【ハロウィン!!】Trick or…Love?【つんでれ☆どっぐちゃん】
Turndog~ターンドッグ~
徐々に暑さが遠のく九月下旬。
お客の少ないこの頃、ネルは特に依頼もないのに俺の部屋に入りびたりである。
「……暇ー……」
「本店の方は大丈夫なのか?」
「お客さん少ないのよこの時期って……ほら、ちょうど学生は新学期だったり、受験生は追い込みはじめだったり、社会人だっていろいろ忙しくなるじゃない? だ...dogとどっぐとヴォカロ町!~改造専門店ネルネル・ネルネ出張版⑩~
Turndog~ターンドッグ~
「ターンドッグさん、ネルちゃん呼んでくだs」
『あたしならここにいるよちびボカロね!?』
「え、えっ!? な、なんでわかったの!?」
「カマかけてみた!!!!」
「……おい」
この間、俺の部屋の扉が開かれてから3秒間のことである。少なくとも俺はこれ以上速い改造受注のシーンをこれまでに見たことがない。...dogとどっぐとヴォカロ町!~改造専門店ネルネル・ネルネ出張版⑨~
Turndog~ターンドッグ~
『ネルちゃん、お願いがあるの』
――――――――――何気なく考えた、受験生カルテットを祝うためのセール。
俺は今さらだが―――――このセールは双方にとって大成功だったのではないかと思った。
『ちびボカロを―――――作ってください!』
目の前のちずさんとゆるりーさんに、ロケット砲のように飛び込んで抱き...dogとどっぐとヴォカロ町!~改造専門店ネルネル・ネルネ出張版⑨~
Turndog~ターンドッグ~
「ほほぉ。このIHコンロを修理してくれ、と? どこも壊れていそうにはないけれど」
「しるるさん曰く、ただの持ち運び用で機能がいろいろ簡略化されてるから普通に使えるようにしてもらって、と」
「ふーん……そりゃつまりあたしの自由にしていいってこったね?」
「ま、まぁそうなるのかな……」
『きらーん』とい...dogとどっぐとヴォカロ町!~改造専門店ネルネル・ネルネ出張版⑧~
Turndog~ターンドッグ~
――――――――――ねえ、あなたは幽霊がなぜ現世に残るかについてどう思う?
なんでこんな質問するのかって? そりゃあ、このかなりあ荘には一人幽霊が住み着いてるじゃない? だから何となく気になって?
で、どう思う? ……ふぅん、そんなふうに考えるんだ。
私はさ、幽霊ってのは現世の人間に大切なことを伝え...【単品】幽霊のココロ~遺したい想い~
Turndog~ターンドッグ~
「……大丈夫だといいがなぁ」
ゆるりーさんのがっくんとルカさんを見送った後、俺はぽつりとつぶやいた。
「まだ言ってるんですか? 本人たちも言ってたし、たぶん大丈夫だと思いますよ?」
「……だといいがなぁ」
もう一度言葉を繰り返す。
確かにヴォカロ町は平和な町だ。だが平和と言っても、『あの世界』基準で...ヴォカロ町へ遊びに行こう 2【コラボ・d】
Turndog~ターンドッグ~
「さてっとぉ!!」
どっかりとカウンターに腰を下ろし、俺の部屋の扉を輝く眼で見つめるネル。その扉が開くのを、今か今かと待っている。
「ネル……いくら何でもそうそう同じ日に客が現れたりはしないと思うぞ……?」
「わかんないでしょっ!?」
「じゃあせめてもう少し屋台を前にな、机が開いてくれんと勉強もでき...dogとどっぐとヴォカロ町!~改造専門店ネルネル・ネルネ出張版⑦~
Turndog~ターンドッグ~
ネルが『スターシルルスコープ』を生み出してからかれこれ一か月ほど経った。
ネルはあの時の経験が生きてか、少ない材料で高品質の物を作ることにハマったらしく。
今では『ネルネル・ネルネ出張店』で売っている物はほとんど普段の半分から5分の1ほどの材料で作ることができるようになっていた。
そう、ネルはかなり...dogとどっぐとヴォカロ町!~改造専門店ネルネル・ネルネ出張版⑥~
Turndog~ターンドッグ~
「そいやああぁぁぁぁああああ!!!!」
――――――――――雪合戦。
「ほっ」
-―――――――――雪玉を投げ合うだけの楽しい遊び。
「どりゃああああああああああああ!!!」
―――――――――――――――のはずが。
いつの間にかカーブやスライダーやシンカーやシュートやナックルの乱れ飛ぶ超次元戦場へ...dogとどっぐとヴォカロ町!Part12-3~芸術的な戦術式雪合戦~
Turndog~ターンドッグ~
「ふぅ。すっきりした☆」
『俺がすっきりしね―――――よ!!』
憑き物が取れたような顔をしているルカさんに対し、付き物(主に自分の血とか)が大量にくっ付いている俺。シュール。
体は動くし、ダメージも残ってない。だが十数分に及ぶ痛みの記憶だけは俺の脳を締め上げるように残っている。
「はいはい、ごめんご...dogとどっぐとヴォカロ町! Part12-2~青い少女の憂鬱~
Turndog~ターンドッグ~
~どっぐちゃん視点~
年が明けてからもう、既に二月が経ってしまった。
まだまだ寒さは厳しいけれど、日も少しずつ伸びてきて、いつか来る春を予感させる。
そんな―――――二月の末のこと。
「あれ? どっぐちゃんどうしたの?」
不意に声を掛けられたあたしは、何気なく振り向いた。
と、真正面に―――――――...dogとどっぐとヴォカロ町! Part12-1~ルカさんの照れ隠し(物理)~
Turndog~ターンドッグ~
―――――それは小さな一言だった。
「ねぇどっぐちゃん、髪伸びて来たんじゃない?」
「ふぇ?」
遊びに来ていたネルに呼びかけられて、どっぐちゃんが振り向いた。
言われてみれば、確かに随分と髪の長さが伸びたような気もする。年明け前に切ったはずなんだけどなぁ……。
「ちょっとあたしが切ったげるよ!」
「...dogとどっぐとヴォカロ町!~改造専門店ネルネル・ネルネ出張版⑤~
Turndog~ターンドッグ~
――――――――――彼女に惹かれたのは、いつからだったろうか。
――――――――――彼女に魅せられたのは、何がきっかけだったろうか。
細かいことなんて何も覚えてない。唯気づいたら彼女に惹かれて、彼女に魅せられて。
恋の病を――――――――――患って。
自分でも馬鹿だと思った。現世の人間を愛さず、平面...【ルカ誕】2年越しの想い【ルカさん5周年だZE!】
Turndog~ターンドッグ~
「へぇ……清花ちゃんと会ったか!」
「はい、彼女が置き忘れたシルルスコープ届けてくれて、それを追いかけてですね」
「どうだ? 彼女、いい子だったろ?」
「なんかターンドッグさんが言うといかがわしく感じるんですが…ええ、いい子でしたよ!」
「なんでいかがわしいの!?」
謎な会話を繰り広げる俺と雪りんご...dogとどっぐとヴォカロ町!~改造専門店ネルネル・ネルネ出張版④~
Turndog~ターンドッグ~
かなりあ荘に戻ってきた俺たちは、することもないのでとりあえず外に出てみた。
すると―――――
「ふんふん、スコープの注文ね。今すぐ材料用意できる?」
「あ、明日になれば……元旦から申し訳ないんだけど……」
「へえ、いいじゃん縁起良くて! 明日は本店の方もすっからかんだから、まさしく来年最初のお客様よ...dogとどっぐとヴォカロ町!Part11-5~年収め:ゆるりんてぃあ+ちず~
Turndog~ターンドッグ~
「Turndogじゃない……珍しいわね、こんなとこで会うなんて」
そう言ってルカさんは近づいてくる。とうとう4回目だ。創造者が想像した世界を散歩して回るのがそんなに珍しいかおまいら。
いつもの出勤用バッグに、鼠色のピーコートを羽織って、桃色の手袋をつけている。それでもやっぱり寒いのか、顔が少しばかり...dogとどっぐとヴォカロ町!Part11-4~年収め:ルカ~
Turndog~ターンドッグ~
「さて……ミクの話じゃ、夜までルカさんは戻ってこないんだっけ」
「それまでどうやって時間を潰すの?」
「んー……あすこ行くか!」
「どこよ?」
「町はずれの……『あいつ』のバーだよ」
バー『whine&wine』。
即ち―――――ハクの店のドアを軽くたたいた。
「ハクー、いるか? 入るぞー……って…...dogとどっぐとヴォカロ町!Part11-3~年収め:ハク・グミ~
Turndog~ターンドッグ~
『……うーむ』
ヴォカロ町に到着早々、俺は一つ唸り声を上げた。
「……人っ子一人いねえな、この時期は」
「そりゃあ、町の人も忙しいもの」
俺たちが降り立ったのは町の中心部―――――センターステージ。普段はミク達が歌を歌い踊りまわって大騒ぎしている場所だが、さすがにこの師走月末に騒いでいる人はそうそう...dogとどっぐとヴォカロ町!Part11-2~年収め:カイト・ミク・リンレン・メイコ
Turndog~ターンドッグ~
……一年というのは早いものである。
気づけば木枯らしが吹き、昆虫は姿を消し、俺は生き甲斐を失い、どっぐちゃんは自らの髪にくるまり、ルカさんは灰色のコートを着て出勤するようになる。
師走―――――12月とはそんな時期だ。人肌恋しくなるぐらい寒く、それ以上に忙しい。
そんな冬の時期――――――――――
...dogとどっぐとヴォカロ町! Part11‐1~年収め:しるる・清花・ネル~
Turndog~ターンドッグ~
―――――一瞬、普通の人間だと思った。
それぐらい、彼女の姿には違和感がなかった。
袴が私服代わりだといってしまえば普通の人間で通用しただろう。
だがその足はふよふよと浮いていた。
その瞬間、彼女が幽霊であることを理解し、一瞬体が固まった。
だがどっぐちゃんは明るい顔をしている。
そうか、そうか。こ...dogとどっぐとヴォカロ町! Part10-2~15人目~
Turndog~ターンドッグ~
雨も冷たくなってきた、12月中旬のある日のこと。
俺はかなりあ荘一階のしるるさんの部屋の横で、どっぐちゃんと一緒に佇んでいた。
元々の用は、『ネルネル・ネルネクリスマスセール! 大特価で放出しちゃうぞSP!!』という、アイテム割引セールについて相談しようとしていた。
……が。
「……この話声……」
...dogとどっぐとヴォカロ町! Part10-1~邂逅~
Turndog~ターンドッグ~
ミクさんマジ天使とか。リンちゃんマジ天使とか。
認めましょう、私だって二人は天使だと思います。
ですがあえて言わせてもらいましょう。
ミクさんとリンちゃんが天使なら。
ルカさんは神であると。
ルカさんをhshsしたい。
ウザったそうな顔をし始めるまでhshsし続けたい。
だんだんと俺を蔑むような眼に...【黒歴史?】ルカさんなう!【違うね、これは迸る愛の衝動だ】
Turndog~ターンドッグ~
とある夜のこと―――――。
『ターンドッグさーん、まだ起きてますー?』
「……ん?」
夜も更けたころだというのに、ゆるりーさんが訪ねてきた。
「はいはーい、なんぞ……ってぬお!?」
ドアを開けてびっくり。ゆるりーさんが抱えていたのは、でこぼこした風呂敷包みだ。
「よっこらせ……っと、夜分失礼します」...dogとどっぐとヴォカロ町!~改造専門店ネルネル・ネルネ出張版③~
Turndog~ターンドッグ~
~~~~~どっぐちゃん視点~~~~~
こないだの勉強会から、Turndogの様子が少し変わった。
余り笑わなくなり、机に向かっている時間が長くなった。
のぞきこんでみると、『有機化学概論』とか『微分・積分』とか、少しわけわかんないものが並んでいた。
簡単に考えれば、ゆるりーさんたちに触発された……と...dogとどっぐとヴォカロ町! Part9-2~Turndogの暴走~
Turndog~ターンドッグ~
受験。
それは全ての人間が、一回り成長するために欠かせない関門。
今この世に働くすべての社会人は、一度なり二度なりこの関門を潜り抜けてきた者たちだ。
そして今も、数多の小・中・高・大学生が受験に挑むために、勉強で力を蓄えている。
だがその受験、本当に自分の糧になっているのか?
ちょっと手詰まった時、...dogとどっぐとヴォカロ町! Part9-1~戦う者たちとTurndog~
Turndog~ターンドッグ~
――――――――――つんでれ☆どっぐちゃん。それが、あたしの名前。
変な名前でしょ? Turndogが何を考えたか、こんな名前つけたのよ。……まぁ、せっかくつけてくれた名前だし、悪い気はしないけどね?
かるーくあたしのこと、おさらいしよっか。
あたしの正体は、Turndogから分離したあいつの精神体...【つんでれ☆どっぐちゃん】どっぐちゃんと清花
Turndog~ターンドッグ~
~~~~~ルカさん視点~~~~~
ネルの空間操作によって作り上げられた階段を駆け上り。
かなりあ荘の階段を駆け上って。
2階についてみると―――――
そこには、大きな荷物を抱えた黒い服に身を包む男がいた。
『ドロボ―――――――――――――――ッ!!!!!!!』
全員がびしりと指さし叫ぶと、男は驚い...dogとどっぐとヴォカロ町! Part8-4~TurndogVSイズミ草!!③剣士たちの正義の一刃
Turndog~ターンドッグ~
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