作品一覧
-
「あ。」
ぽかりと口を開けてミクが言った。
何の意味もなさない音声が空間にぽんと現れ、霧散していく。
「どしたの」
僕の問いかけには応えないまま、ミクはぼんやりと部屋の片隅で三角座りしたまま動かない。コテリとたたんだ布団に寄りかかって蛍光灯の辺りを眺めてなんかいる。
僕は作業へと戻り、ミクはまたスタ...虚空。
ももねこ
-
珍しく、夕食の直後俺達はブリーフィングルームに集められた。
何でも、至急隊員達に伝えることがあるそうだ。
「隊長。」
「……何だ。」
「なーんか今日調子悪くねぇか。今日出撃できなかったのがそんなに悔しいか?」
「……違う。」
麻田が俺の心境を無視したような発言を連発してくれる。たのむか...Sky of BlackAngel 第十話「スクランブル」
FOX2
-
1.序
届いたのは一通のカーキ色の招待状と手提げのランタン
オレンジ色の蝋封に押されたハロウィンカボチャのスマイル。
表書きは装飾文字が一行だけ。
「A HAPPY HELWEEN!」
ハロウィンパーティの招待状だ。
HELWEEN NIGHT[ゲームブック風読み物]
愉快犯
-
マスターの家にリンがやって来た。
リンが来てからというもの、マスターは、リンにだけ
歌を歌って貰っていた。
「どうして歌わせてくれないの?」
何度もそう聞きかけた、だけどマスターの事だから、
そのうち歌わせてくれるだろうと思っていた・・・・・
だけど、数日立ってもその気配は無く。ミクは不安...二次創作 素人が小説を書いてみた 「君だけの歌」
是久楽 旧HidetoCMk2
-
一章
「新しい召使が来ました。」
リンは14という若さで、王座に就いていた。王も王妃も続けざまで命を落とし、王座がリンに転がり込んできた。
あれから8年、何不自由なく育てられた。そのせいで、リンはわがままになってしまった。
国民から...【悪ノ】哀れな双子 1章
紺スープ
-
思い出して、貴方自身を.....今は、忘れてしまっているけれど、その理由も
ここに全てあるんだよ。貴方が生きた証がここに、私の名前はまだいえないけど、ここまで着てくれたら、教えてあげるよ。だから見つけてね。
聞き覚えが無い、誰かの声が私にまた、聞こえてきた。
私は不安になったけど、聞いていたいと思っ...少しづつ壊れていく景色
描願シキ
-
帰りぎわに少しだけ、頭が痛くなったなんでだろう。いたいよって時々思いながら家に帰ってきた。メイコさんただいま、帰ってきたよ。そういって急に意識がなくなってしまった。
なくなる瞬間、はちゅうねの声とメイコさんの声がきこえてた。
そして気がつくと、見たことも無い世界にいた。今のように街が壊れていなくて、...過去の世界の出来事
描願シキ
-
私はね、歌うことが好きなの貴方にも聞いてほしいです。
ねえ~はちゅね貴方も一緒に歌いたい?
私はミクのうた聞いてみたいな。どんな気持ちを込めて歌うのか気になるし、私も歌うの好きだよ。優しい声で歌うの?それとも悲しい歌を歌うの
私たちは一緒に歩いていたのでした。
この世界は、いつから壊れているのかな、...私の忘れてしまった事は?
描願シキ
-
私は何処に行くのかも決めていませんでした。でも何かあるといいなそう思って出かけたのこれから何か見つけられるように楽しめるうちに楽しもうって思ったの。
ん?なんだろう今なんか見えたような気が.......気のせいだろうか緑っぽいというか青っぽいといいますか、見慣れないものがすごい速さで、建物の横へ通り...懐かしい可愛い子
描願シキ
-
目が覚めると、私はいつものように音楽を聞いている。記憶しているデータの整理もかねて実際に聞いていくようにしている。私は音を再生させるだけで、音を出すことはできるけれど
音楽自体にあるイメージや相手に伝わるであろう作者の音や自分が感じた感覚をもっと引き出すためにしています。音は聞いて歌って感じて分かる...音の整理と欠けたデータ
描願シキ
-
私は知らなかった。どれだけ愛されていたのかを私の知らない女の子が夢の中で浮かんでくる。でもこれはきっと夢じゃなくて誰かの記憶だと思った。だって私たちは夢をみないのだから、だから誰かの記憶を見ているのだろう。
6才~8才くらいのセミロングの子だった。たぶんだけど、お父さんとお母さんと手を繋いでいる真ん...忘れていた大切な記憶 歌に込められた言葉
描願シキ
-
私の声が聞こえていますか?私の声が届いてますか?
私の声がもし聞こえているなら返事してほしい、聞こえていますか。歌がもしもその誰かのために歌えるなら私は歌いたいな、声が聞こえてますか?
ミク「メイコさん、私には記憶が無いけれど、貴方はきっと私の中で今でも生きているんでしょうね。記憶として私がメイコさ...忘れていた私の大切な人達
描願シキ
-
私は忘れていたのかもしれない、大切なこと、誰の声だろう、何で涙がでるの?
私はいったい誰なの、もし誰か私の本当の事知っているなら教えてよ。
懐かしい誰かの優しい声が聞こえてきた。忘れていた何かが思い出せるなら私は私と向き合わないといけないのかもしれない、大切な誰かのためにも
私の声がいつか貴方の心に...私の心が再び灯る時(下)
描願シキ
-
私は、どこにいるんだろう?記憶にないあの人達は誰だろう。
青い髪の背の高い人、黄色いかみの可愛い女の子、そしてそのとなりにいる
黄色い髪の男の子、そして 昨日会ったばかりなのに、
私が以前しっていたらしい人が、映った。たしかメイコさんだったかな。
とても優しくしてくれたおねいさん、そして、あれは誰だ...私の心が再び灯る時 (中)
描願シキ
-
今日もまたハジメテノオトを歌っていた。なかなかうまく歌えないでいた。 そういえば、綺麗な音がバックにあるな。これを歌うことは、私にはできないことだよ。
どうしよう。例え私が歌えるようになっても、この素敵な音は私だけじゃ作り出せないよ。
う~~ん、困ってる。女の子がそこにいました。少し落ちつた頃、聞い...私の心が再び灯る時 (上)
描願シキ
-
私はまたいつものように、歌うために練習していた。そこで変わったデータを見つけた。
なんだろうこれは、何かの詩かな、開こうとしても、パスワードがいるみたい私のなかには、作ってくれた人がいて、その誰かは今はいません。
元々は、音楽ソフトから私の声が生まれたそうです。私の誰かに愛されて作られてきた歌いてに...曲を通して、歌うために
描願シキ
-
音が聞こえる。確かに誰かの音が聞こえてくる。なんなのでしょう。この音色は私は。作られた音が集まって、一つになって、私の中の機械にインストールして、私はその言葉に合わして歌う意味もわからないけれど、胸が高鳴るこの感じは何だろう。
これってうれしいって事なんだろうな。私は機械だけど、機械じゃないんだろう...機械という名の歌い手
描願シキ
-
真っ暗で、何も見えなくて、ただじっとしてるしかなかった。
ガン、ガン、ガン。
部屋の外から音が聞こえる。その音を聞いてると、カタカタと体が小刻みに震えだす。
ガンガンガン。
音が近くになっていくつれに体の震えは少しずつ大きくなっていく。
今さら怖がってもここからは逃れられない。
それでも、怖い。
ガ...残虐
壟(ロウ)
-
「あなた、私を馬鹿にしてるの?」
豪奢な玉座から、うら若き美貌の王女は冷たく相手を見下ろした。
広く天井も高い室内に、高い声が余韻を残して鈴のように響く。
壮麗な大理石の柱と贅を凝らした黄金に飾られた謁見の間に見えるのは、玉座のリンと背後に控える家臣が2名、そして目の前に跪かせた蒼い髪の青年の姿だけ...「カンタレラ」&「悪ノ娘・悪ノ召使」MIX小説 【第10話】後編
azur@低空飛行中
-
おぼつかない足取りで自室へとたどり着く。
「ミク様?どうなさいました」
扉を押し開き、出迎えてくれた侍女の優しく気遣う声に、ミクは糸が切れたようにその場に座り込んだ。
「ミク様!?」
「ローラ・・・お兄様が」
どこか呆然としたままの声音に、駆け寄った侍女の顔に動揺が浮いた。既にどこからか知らせを聞き...「カンタレラ」&「悪ノ娘・悪ノ召使」MIX小説 【第10話】中編
azur@低空飛行中
-
「お兄様が・・・、クリピアの王女に求婚・・・」
届いたばかりの知らせを、ミクは緩慢に繰り返した。
簡単なはずの音の羅列が上滑りして、まるで頭の中に入ってこない。
全身をすっぽりと薄い膜に覆われて、周りの全てが遮断されてしまったかのようだ。
目の前で安堵に沸く閣僚達の姿さえ、ひどく遠い景色に思える。
...「カンタレラ」&「悪ノ娘・悪ノ召使」MIX小説 【第10話】前編
azur@低空飛行中
-
これはある時代の小さな小さな物語。
ここは緑の国の城下町。
国土豊かで平和なこの国は作物がよく育ち貿易が盛んだった。
それ故、城下町の市場はいつも人と活気に溢れていた。
そんな中を人混みをかき分けて、キョロキョロと辺りを見回しながら歩く一人の少年。
その手には蜜柑やらバナナやらの果物の入った籠と林檎...【レンミク】悪ノ召使と緑ノ娘【1】
kohaku_0218
-
はっきりとその姿が見えるワケじゃなかった。
ただ、時々。
人ごみの中でショーウィンドウに自分の姿が映ったのを見た時、とか。
洗面所で顔を洗っていて、顔を上げた一瞬、とか。
ガラガラの電車の中で居眠りしてて、起きた瞬間の夕焼けに染まった向かいの窓、とか。
そういう一瞬に、一瞬だけ、姿が見え...あの子はだあれ?
@片隅
-
「……という訳さ。」
話し終えるとたいとは席に背もたれた。
話はだいたいわかった。たいとたちはあの船で敵を倒したあと、私と一緒にヘリでそのまま基地に来て、そのまま仲間になるらしい。しかしまだ納得いかないことがある。
「あの、たいと?」
「なんだい。」
「なんで君達が水面基地にくるんだ?」
...Sky of BlackAngel 第九話「兵器?」
FOX2
-
「はい、了解です。そうしましたら明日の午後三時に先方との打ち合わせに向かう事になっていますので・・・」
ドアの鍵が開く音がしたので玄関へ向かうと、マスターは靴も脱がず、立ったままで携帯で何か話し込んでいる様子だった。きっと仕事に関係している話だ。だって、顔が真面目してるから。わたしは邪魔にならない...あの甘さを君はしらない
みずあんこ
-
初音ミクの休日
登場:初音ミク KAITO
ミク視点一人称
現代、兄妹ネタ
memo
愉快犯
-
ヘリという乗り物の中は意外と広い。中には私とパイロットだけだ。足元を見ると、そこには黒く細長い鉄の箱がある。何が入っているかは分かる。これで敵を倒す。するとスピーカーからパイロットの声がした。
私はヘリの窓から海を見下ろした。司令の部屋のテレビで見た船が少しずつ近づいてきた。
◆◇◆◇◆◇...Sky of BlackAngel 第八話「黒い刀」
FOX2
-
まだ深夜の時間。俺は恐ろしさの余りベッドから飛び起きていた。
頬を伝う冷たい感触を手で拭うと、顔面が汗で濡れているのがわかった。
「どうしたの?隊長。すごくうなされてたんだよ。」
「朝美……。」
暗闇で見えないが、俺のベッドの横に朝美がいるようだ。
「悪い夢でも見たの?」
「ああ……。...Sky of BlackAngel 第七話「予知夢」
FOX2
-
ゆっくりとキャノピーが上がっていく。俺はヘルメットを脱ぐと顔の汗を拭った。
何か不吉な予感がする……体が緊張で張り詰めていた。あのような不可解な事件はこれまで起こったことがなかった。
タラップを使わずに機体から飛び降りると、足音が地下格納庫中に響いた。俺は格納庫の出口に向かって歩きだしながら、...Sky of BlackAngel 第六話「インストール」
FOX2
-
空は無く、瞬く星まで邪魔するものはない。そんな夜空を見上げて、思わず手を伸ばしていた。小高い丘から見えるのは、星のかすかな光とぼんやりライトアップされて闇に浮かび上がる大きな塔のような建造物。その微かな光を受けながら、二つの人影が楽しそうに夜空に手を伸ばしていた。
「博士、ほらまた」
少し抑揚に...ほしみるきかい[StargazeR]
神奈 隆平