タグ「鏡音レン」のついた投稿作品一覧(392)
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そして、数日後の朝。ワンオフのボーカロイドの一家は朝食を食べていた。一足早く食べ終えた雅彦は、ゆっくりとコーヒーを飲みながら考え事をしていた。
「ごちそうさま」
すると、ワンオフのMEIKOが朝食を食べ終えていた。
「それじゃ、私は準備するから」
「めーちゃん、打ち合わせは午後からでしょ?...初音ミクとリンクする世界 初音ミク編 エピローグ6節
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『ねえ』
話をしている雅彦とワンオフのミクに、声をかけるワンオフのリンとレン。
「二人とも、どうしたんだい?」
「二人は神波さんと神波さんのミクさんと話すんでしょ?」
「その方向だけど…、どうしたんだい?」
「何を話すか聞きたいの。二人とも、私たちにあんまり話してくれないから気になって」...初音ミクとリンクする世界 初音ミク編 3章20節
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「…なあ、リン、マサ兄、どう思う?」
ここはワンオフのレンの部屋。そこにはワンオフのレンとワンオフのリンがいた。
「…いつも通りね」
「…だな、マサ兄、いろんなものに縛られすぎだよな」
「そうね。…マサ兄を縛っているのは私たちだと思うけど」
「…だな。特にミク姉。ただ、マサ兄は自分の意志...初音ミクとリンクする世界 初音ミク編 3章17節
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「…お疲れさま」
帰りの車中。ワンオフのミクをねぎらう雅彦。
「ありがとうございます」
雅彦のねぎらいの言葉に笑顔になるワンオフのミク。
「疲れたかい?」
「…疲れましたけど、それ以上に園児のみなさんに元気をもらったから。私は大丈夫です。雅彦さんこそ調整が大変だったんじゃないですか?」
...初音ミクとリンクする世界 初音ミク編 3章9節
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「…あら、ミク、どうしたの?」
雅彦の部屋から出てきたワンオフのミクに声をかけるワンオフのルカ。
「…雅彦さんがこの前のオフ会で会ったPさんと話をするって言う話を聞いて…」
「…雅彦君がPと会うのは珍しいね」
「…そうね、研究室を含めたお仕事や、オフ会以外でPと会うのは珍しいかもしれないわ...初音ミクとリンクする世界 初音ミク編 2章23節
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そうしてデザートを食べ終える。すると雅彦は自分の部屋に一旦引っ込み、すぐに小さな箱を持って出てきた。箱はミクをイメージするようなラッピングがされている。
「はい、ミク」
そういってその箱を差し出す雅彦。
「雅彦さん、開けていい?」
「ああ」
そういってラッピングを開けるワンオフのミク。中...初音ミクとリンクする世界 初音ミク編 2章18節
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そして、その数日後の週末。
「ミク、誕生日おめでとう」
『おめでとう』
雅彦のお祝いの言葉の後に復唱するワンオフのボーカロイド五人。
「ありがとう」
笑顔でこたえるワンオフのミク。そうして夕食を食べ始める。今日はワンオフミクの誕生日を祝っていた。ワンオフミクの誕生日は8月31日だが、この...初音ミクとリンクする世界 初音ミク編 2章17節
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次の日の朝。
「ミク姉、朝だよ」
ワンオフのレンがワンオフのミクの部屋をノックする。
「…レン、今着替えてるから、ちょっと待って」
「うん」
部屋の中では、すでに起きていたワンオフのミクが着替えていた。
「…お待たせ。レン、私のために、朝ご飯作ってくれたんでしょ?」
「うん、リンと二...初音ミクとリンクする世界 初音ミク編 2章16節
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そのころ、ワンオフのボーカロイド六人と雅彦は家のリビングにいた。そうして昨日の千秋楽の公演を見ている。今はミクのバースデーライブの振り返りだった。以前は反省会だったのだが、KAITOが、特にワンオフのミクはバースデーライブのために心血を注いでいたので、ライブの後位は仕事から切り離された日を作り、ラ...
初音ミクとリンクする世界 初音ミク編 2章13節
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一方、ワンオフのミクたちは家に戻っていた。ドアを開けると自動で玄関に灯りがつく。
「ただいまー」
もちろん、雅彦が現在オフ会に参加しており、家にいないのは知ってのことである。六人はキッチンに向かう。コンロには大きな鍋と、やや小さい鍋が置いてあった。部屋に入ると、テーブルの上の空間にテキストのメ...初音ミクとリンクする世界 初音ミク編 2章5節
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「…これをもちまして、初音ミク、バースデーライブを終了します…」
会場にはワンオフのミクのバースデーライブの終了を告げるアナウンスが流れていた。そのアナウンスに合わせて拍手が巻き起こる。その拍手は三本締めになった。その三本締めには雅彦も加わっていた。そうして観客が帰り始めた所を見計らって席を離れ...初音ミクとリンクする世界 初音ミク編 2章1節
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そうしていると、ライブ開始の時刻がやってきた。バンドが音楽を演奏し初め、一気に盛り上がる客席。会場が緑色のペンライト一色になり、さながらネギ畑のようである。
『ミーク、ミーク、ミーク…』
観客からミクコールが始まる。雅彦もそれに合わせてミクの名を呼ぶ。しばらくすると、ステージ中央にライトが集中...初音ミクとリンクする世界 初音ミク編 1章26節
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そして、ワンオフのミクのバースデーライブの初日を迎えた。ここは会場近くのホテルの一室。そこでミクたち六人が円陣を組んでいた。
「…みなさん、おはようございます」
『おはようございます』
ワンオフのミクの言葉にこたえて、他の五人が言葉を発する。
「今年も無事、私のバースデーライブを迎えること...初音ミクとリンクする世界 初音ミク編 1章21節
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一方、ボーカロイドの家。
「リン、ちゃんと野菜切れた?」
「うん」
そういって自身が野菜を切って入れたボウルを自慢げに見せるワンオフのリン。さっとチェックを入れるワンオフのMEIKO。
「…それで良いわ。リン、上手くなったわね」
「えっへん!」
「めー姉、グリルの鶏肉、焼けてきたみたい...初音ミクとリンクする世界 初音ミク編 1章11節
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一方、買い物に出かけている五人。
「…とりあえずこれで良いわね」
「レン、そっち持って」
「分かった」
会計を終えたワンオフMEIKO。食材は夕食以外の食材もある。七人家族だと、食材もそれなりの重量になるので、ワンオフKAITOとワンオフレンの二人が分担して持つ。
「…そろそろミク姉が帰...初音ミクとリンクする世界 初音ミク編 1章7節
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「ミク」
「雅彦さん、どうされたんですか?」
雅彦が、一足早く朝食を食べ終え、朝食前に作ったカフェオレの残りを飲んでいるミクに尋ねる。
「バースデーライブ、練習は順調かい?」
「はい、順調です」
笑顔でこたえるミク。現在は9月第1週の週末に行われるミクのバースデーライブの時期が近くなって...初音ミクとリンクする世界 初音ミク編 1章2節
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ここはとある部屋。部屋にあるベッドに一人の少女が寝ていた。年齢は恐らく10代半ば位だろう。髪の毛は長く、その色は緑とも青ともとれる。
しばらくすると、目覚ましがなる。その目覚ましに反応したのか、少女の目が覚め、手が伸びて目覚ましを止める。そうして少女は少し眠そうな表情だったが、時間を確認した後、...初音ミクとリンクする世界 初音ミク編 1章1節
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ボーカロイドはヤマハの商標登録です。
この作品はピアプロ・キャラクター・ライセンスに基づいてクリプトン・フューチャー・
メディア株式会社のキャラクター、「初音ミク」、「鏡音リン」、「鏡音レン」、「巡音ルカ」、「MEIKO」、「KAITO」を書いた作品です。
それ以外の人物、地名、イベント、団体そ...初音ミクとリンクする世界 初音ミク編 前書き(注意点)
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そうして、雅彦は朝食を食べ終えたあと、食器を流しにおき、身支度を整える。洗面所の鏡を見て身だしなみを整えたあと、部屋に戻って小ぶりのリュックの中身を確認したあと、背負って部屋を出る。
「それでは、行ってきます」
『行ってらっしゃい』
ボーカロイドに見送られて、家を出る雅彦。そうして大山北大学...初音ミクとパラダイムシフト4 エピローグ7節(最終節)
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「みなさん…」
キッチンについた雅彦が見たのは、ボーカロイドが全員そろってキッチンの机に着席している所だった。
『雅彦さん、おはようございます』
「おはようございます」
挨拶を返して自分の席につく。
「何かあったんですか?」
一番状況を把握していそうなMEIKOに尋ねる雅彦。
「昨日...初音ミクとパラダイムシフト4 エピローグ6節
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そうして翌日の朝。雅彦は起き、ベッドの上でぼおっとしていた。今日は朝食当番ではないので、もう少し遅くに起きても良かったが、何となく目がさめたのである。昨日、ミクの胸の中で泣き、さらに幸田にも心配をかけていたことが分かった。今、雅彦は自分がどうすべきかを考えなければならない。その脳裏に、今までに雅彦...
初音ミクとパラダイムシフト4 エピローグ5節
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そして、そのころ、雅彦の部屋。
「安田教授、夜遅くに申し訳ない」
幸田が雅彦に連絡をして来ていた。
「幸田さん、どうされたんですか?」
「…いえ、昼間、沢口さんの墓参りの時の安田教授の精神状態が非常に危うく思えたので。大丈夫ですか?」
心配そうに話す幸田。
「幸田さん、心配かけて申し訳...初音ミクとパラダイムシフト4 エピローグ4節
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「それでは雅彦さん、お休みなさい」
「ああ、ミク、お休み。…ありがとう」
そういって自分の部屋に戻る雅彦。部屋に入ると、ロックをかける音がした。
(…雅彦さん、いい夢を見てください)
雅彦が心穏やかであるように願うミク。そうして、しばらく考えたあと、自分の部屋をあとにした。
「…で、ミ...初音ミクとパラダイムシフト4 エピローグ3節
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その日の夜。ミクは自分の部屋にいた。
(雅彦さん、大丈夫かしら?)
そんなことを考えるミク。そうすると、扉の方からノックが聞こえた。
「はい」
しかし、返事がない。そのことに訝しみながらも扉に近づいて開ける。扉の向こうには雅彦がいた。
「雅彦さん、どうしたんですか?」
しかし、雅彦は返...初音ミクとパラダイムシフト4 エピローグ2節
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結局、沢口は雅彦とミクが見舞いにいった数日後に意識を失ってICUに入り、さらにその数日後、その意識はもどることなく亡くなった。葬式は沢口の遺志により親族と関係者のみで行われた。雅彦とミクも沢口の遺志で参加し、沢口の遺体の入った棺を担いだ。
ここは、とある墓地、その墓地には雅彦とミクと幸田がいた。...初音ミクとパラダイムシフト4 エピローグ1節
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翌日、沢口の病室。
『こんにちは』
「おや、雅彦君にミクさんか。こっちへ来て」
雅彦は沢口の姿を見て再度愕然とした。以前来た時よりさらに沢口が弱っているのが分かったし、腕にチューブが刺さっている上、身体状況を確認するモニターが常時ついており、さらに沢口の口には人工呼吸器がついていた。これは沢...初音ミクとパラダイムシフト4 3章26節
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雅彦が部屋にいると、連絡がきた。
「もしもし」
「もしもし、雅彦君ですか」
「安田教授、どうされたんですか?」
沢口の言葉を聞いた雅彦は愕然とした。明らかに以前と比べて声が弱っている。さらに、声がくぐもって聞こえることから、恐らく人工呼吸器をつけていると推測した。しかし、雅彦自身が不安に思...初音ミクとパラダイムシフト4 3章25節
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一方、こちらは沢口の病室。沢口の部屋は変わっていなかったが、沢口の腕には様々な液体が入った袋からのびたチューブが何本も刺さっており、さらに身体の状況を常時モニターできるように機器が接続されている。さらに、沢口の口にも人工呼吸器が装着されている。
(もう…、私も長くないな)
そんなことを考える沢...初音ミクとパラダイムシフト4 3章24節
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一方、KAITOとルカはMEIKOの部屋にいた。
「二人に集まってもらったのは、沢口さんと雅彦君のことについて、ミクに話を聞いたから、そのことに関する話よ」
「それで、ミクは雅彦君のことについて何か話していたかい?」
「ええ、雅彦君は沢口さんのことについて、悩んでいるのは話したけど、悩みの内...初音ミクとパラダイムシフト4 3章23節
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その日の夜。
「レン」
「何だよ、リン」
「あのさ、マサ兄だけどさ、大丈夫かしら?」
「確かに心配だよな」
「ねえ、私たちに何かできないかしら?」
「俺たちにか?確かにミク姉だけに頼りっぱなしっていうのもよくねえよな。だから、俺たちにできることはやっておいた方が良いな」
「それならさ...初音ミクとパラダイムシフト4 3章22節