どーぱみんチキンの投稿作品一覧
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あれから、私は開音さんと行動するようになった。
開音さんは仕事が忙しくて、なかなか学校に来ることができなかったけど、一緒に話したり、放課後寄り道をしたりとても楽しかった。
めぐみとは、グモの目を盗んで手紙を交換したりメールをしたりしていた。
そして、数年の月日が経った。
私はボカロ学園を卒業し、就職...【本当にありがとうございました!!】ボカロ学園!【最終話】
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次の日の教室は異様な雰囲気だった。
なぜかは私が一番知っている。
「大して可愛くもないくせに何様ってカンジ」
「どんだけ自分に自信あるんですかぁ?」
ひそひそと、でも、私に聞こえるように話す。
その中心となっているのは―
「あたし、あんなこと言われるなんて思ってもいなかった・・・」
初音さん達だ。
...ボカロ学園!84
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「・・・ルカ?」
私があまりにも無表情だったのが怖かったのか、レンが心配そうにしていた。
「どうしたの?」
「ううん。何も」
「あ、そう・・・?」
レンが私の背後に、何かを見つけたように視線をやった。
振り向くと、意外な人物が立っていた。
「ミク?」
初音さんだった。
初音さんは私と目が合うと一瞬怯...ボカロ学園!83
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ルカとリンゴ
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「好きなんだ」
少しの沈黙が流れる。
「うん、知ってる」
レンがブッと噴き出す。
「し、知ってるって!!ルカ!?そんな返事って!俺の一世一代の告白を・・・!!」
「だって前も・・・北海道の時もあんた私に言ってきたじゃない」
「そりゃ、そーだけど・・・」
レンは黙り込んでしまった。
多分、北海道の時私...ボカロ学園!82
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「え・・・??」
「ありますよ」
キヨテルさんの言っている意味がよく分からなかった。
私が首を傾げていると、キヨテルさんがくすっと笑い出した。
「意外に天然ですね」
「へ?初めて言われました・・・」
「本当ですか?」
今まで『大人しい』とか、『気が弱い』等と言われたことはあるけれど、『天然』と言われ...社内恋愛【部下の前に、女なんですッ!】 18
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「ねぇねぇ、進路どうする~?」
ある雨の日の放課後。
中三の俺ら、メイコ、カイト、ミク、リンは進路について喫茶店で話し合っていた。
「みんなボカ学狙いっしょ?・・・レン以外は」
俺の双子の姉・リンが呆れたように言う。
ボカロ学園・通称『ボカ学』は、入学するのはそんなに大変じゃない。
よっぽど馬鹿じゃ...【番外編だよ】ボカロ学園!【レン版です】
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「ルカに酔ってますが何か?」
「開きなおってんじゃないわよ!」
ガンッ!
肘でレンの脇腹を勢いよく突く。
「げほっ!!ちょ、えぇ!?」
「ざまぁないわね!このマセ餓鬼!!」
レンが咽ている間に身を翻して、指差して笑った。
「ごほっ・・・」
レンはまだ咽ている。
「まだ咽てんの?男なんだからこれくらい...ボカロ学園!81【続きです】
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「うえっ!げほっ!!」
レンの唇が離れた瞬間、私はむせた。
「ルカも共犯~」
「・・・あんたねぇ」
私はレンを睨みつけた。
「てか、うえって~げほって~俺の口が臭いみたいなことになってんじゃん~!!傷つくわぁ」
「酒臭いのは事実でしょうが!!」
「えへへへへ」
「つーかいきなりキ・・・キスって・・・...ボカロ学園!【続きはあるよ】
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「返事はゆっくりでいいから」
メイトは私の体をゆっくりと離した。
「じゃ」
「え、あ・・・」
私が呼び止める前に、メイトは教室から出て行ってしまった。
(メイト、私をからかって・・・)
前にもメイトは同じように私をからかった時があった。
でも、あの表情はからかっているとは思えない、真剣な表情だった。...ボカロ学園!80
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「メ、メイト?」
私は少し気まずくなって、メイトに話しかけてみる。
「・・・」
メイトは何も答えてくれない。
マナとクオが歌い終わって、舞台裏に回ったのが見えた。
「マ、マナ!クオ!お疲れ様!!」
私はマナとメイトに声をかけ、遠くからだけど手を振った。
しかし、周りの騒音に私の声はかき消されて二人に...ボカロ学園!79
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「あ、メイト。私もう大丈夫」
もう腰が抜けたのは治っただろう。
「えー。もういいの?まだおんぶされてたっていいんだぜー」
「いやいや・・・降ろしてよ」
「ぶー」
メイトは渋々私を降ろした。
「店大盛況じゃん!すげー」
確かに、教室にはたくさんの客で賑わっている。
「ほんとね」
「ほんとねじゃねーよ!...ボカロ学園!78
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「ルカさん・・・?」
キヨテルさんの困ったような声にはっと我に返る。
「え!あ!?すみません!!私・・・」
私は慌てて頭を下げる。
「失礼しました!」
「え、ちょ!?」
私はかかとの高いブーツで全力疾走した。
何で私、あんなこと言っちゃったんだろう・・・
「痛!」
ブーツのかかとが、道の小さな溝には...社内恋愛【部下の前に、女なんですッ!】 17
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「はぁ・・・」
リンは重い足取りで自分の部屋へ向かった。
保健室を出た頃にはもう陽は沈みかけていた。
「あ!リンちゃんおかえりなさい!!」
「ただいま・・・」
同じ部屋の初音ミクが、二段ベッドの上でスナック菓子を食べていた。
ミクはスナック菓子の油で汚れた指を服に拭うと、リンに一枚の紙を差し出した。...メイド・流華のはなし。【5】
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「ルカちゃんルカちゃん!ここ入ろうここ!」
メイトは右手で教室を指し、こっちを見ながら左手で手招きをした。
周りからくすくす笑われているのに気がつかないのかお前は・・・!
「うっさいわね!恥ずかしいでしょ!!」
「こっち来てこっちー!」
渋々メイトの所へ駆け寄る。
「ここ面白そう!」
メイトが目を輝...ボカロ学園!77
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風が強く吹いている。
玄関から見える外の景色は、吹雪で真っ白だった。
「これ、ガキんときの合鍵。まだ持ってたんだ」
カイトは私の家の合鍵を右手に持って見せた。
鍵はもう昔の物で、錆び付いて所々赤茶色に変色している。
「てか、寒いし。中入るよ」
カイトは履いていたスニーカーを脱ぎ、家に上がった。
私は...おかえり 2【また途中ですみません・・・】
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「だそうですが・・・」
流華はリンを呼びに来たメイドに言った。
リンは布団の中で身を硬くして、ぎゅっと目を瞑った。
「いえ、どうしてもとおっしゃるの・・・」
「リン様は今日、体調が優れていらっしゃらないのでと伝えてくだされば、納得されると思います」
「じゃあ、そうお伝えしておくわ」
保健室のドアが軽...メイド・流華のはなし。 【4】続き!
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パン!パン!パン!
朝っぱらから眠気を吹き飛ばすような弾ける狼煙の音。
(何で日曜日まで早起きしなきゃなんないのよ・・・)
今日は学園祭。
うちの学園祭は結構手が込んでいるらしく、毎年別の学校からの客や、一般の人で賑わっている。
クレープや紅茶の甘い香りや、ゲームなどの楽しい声が遠くから聞こえてくる...ボカロ学園!76
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「ん・・・レンっ・・・んぅ・・・・」
「リ、ン・・・」
とても幸せな夜の時間。
この時間だけは、日常の嫌なこと全てを忘れられた。
嫌なこと、も。
「はぁ・・・」
鏡音リン14歳。
大手金融企業会社の社長の娘として生まれる。
そんな、一見恵まれた育ちに見える彼女。
実は、とんでもない秘密があった。...メイド・流華のはなし。【4】まだ途中です・・・
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「お疲れ様でしたー!」
「おつかれー」
「今日も疲れた~」
「これからどっか呑みに行くー?」
そんな声が飛び交う、午後8時。
私は早速キヨテルさんに仕事が終わった事をメールで知らせた。
「ルカ、誰にメールしてるん?」
「わ!?」
カイトが私の携帯を覗き込んできた。
「おっ!キヨテルに?俺あいつにルカ...社内恋愛【部下の前に、女なんですッ!】 16
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(あー、疲れた・・・)
今日の仕事を全部終え、流華はふらふらと自室へ向かった。
ただでさえ広く長い廊下が、今日は余計に広く、長く感じた。
自室のドアを開けると、7畳ほどの空間の中に男がいた。
男は流華の白いベッドに横になって、流華が来た途端目を見開き、のそっと体を起こした。
流華はため息をついた。
...メイド・流華のはなし。【3】
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「ルカさん・・・」
「え、あの・・・えと・・・」
グモの瞳からは、今にも涙が零れてしまいそうだった。
「ごめんなさい・・・」
なんて言っていいのか分からず、とりあえず謝っておいた。
いや、どちらにせよ、謝らなければいけないのだけれど・・・
私が謝ると、グモは私の腕を離し、背を向けて言った。
「途中ま...ボカロ学園!75
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「ぅん・・・」
翌日。
「・・・がくぽ?」
私の隣には、乱れて抜け殻になったしわくちゃのシーツがあった。
昨日の夜は、終電が終わってしまったため、私とがくぽは近くのホテルに泊まった。
私は目をこすり、近くに投げ捨てられてあった服を着て、ベッドの上でボーっとしていた。
「目、覚めたか?」
バスローブ姿...社内恋愛【部下の前に、女なんですッ!】 15
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ぬるっとな(´▽`*)
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「何ため息ついてんの?」
流華は後ろを振り向いた。
「・・・がくぽ」
そして、今度はさっきより深いため息をついた。
「めずらしいじゃん。流華がため息なんて・・・」
この、少しふざけたような名前のがくぽ、という少年。
背は流華より何十センチも高く、長い紫色の髪を後ろで一本に束ね、制服を着て、髪色と同じ...メイド・流華の話。【2】
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ここは、とある全寮制学園。
少々問題ありな生徒達、また、他の学校・家庭に預けられた子供達が通う全寮制学園だ。
ここでは、清掃員・料理長・生徒の世話役・・・いる必要があるのか、とまで思われる労働者がそろっている。
それらの労働を、全てこなすメイドがいる。
また、このメイドも生徒に負けじと問題『大有り』...メイド・流華の話。 【1】
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「この前やったテストの結果を返す!全体的には平均より上だったが、下がる奴もいたからな!気をつけろよー」
(私だ・・・)
テスト用紙を見て、目を見張る。
巡音ルカの名前の隣には、容赦なく赤い字で56と書かれてあった。
「今回下がった奴は期末に向けてみっちり勉強しておくように!」
キーンコーンカーンコー...ボカロ学園!74
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「え・・・」
一瞬、思考がショートする。
グモは、私に・・・私に、何をしたの?
「・・・隙だらけ、ですね」
「!?」
我に返って、グモに文句をつけようとする頃にはもう、グモは保健室から居なくなっていた。
「あ・・・いつ!」
また私にあんな事しやがってーーー!!
ここまできたら、『私にあんな事するなん...ボカロ学園!73
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終電が行ってしまった。
私は今、キヨテルさんの胸の中にいる。
(ど、どうしてこうなった・・・!)
まさにそんな状況。
「あの・・・?」
キヨテルさんは我に返ったようで、慌てて私を離した。
「すすすすみません!!!早く電車・・・あ!行っちゃったから終電待ち・・・」
「さっきのが終電なんですが・・・」
...社内恋愛【部下の前に、女なんですッ!】 14
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マリオネットシンドローム