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こんなガラクタを拾ってくれた―――キミが居るから。
*
卒業式。
できれば迎えたくなかった、学校最悪のイベント。
なんでお別れしなきゃならないの。...【ミヤグミ】ガラクタ、バイバイ【卒業】
楪 侑子@復活!
2月6日。時刻は14時30分。今にも雨が降りそうな曇り空。
こちら、とある公園の西入り口。
「遅いなぁ・・・」
一人の少女がベンチに座って、ぼんやりと青く澄んだ空を見上げて呟いた。
一方、こちらはとある公園の東入り口。
「遅いなー」
一人の少年がベンチに座って側に居る鳩と戯れていた。
ひとつの公園に...【誕プレ小説】公園の罠【Dear 希来】
姉音香凛
グミヤが私を見てくれないのは何でだろう…。
辿り着いた結論。
“そうだ、グミヤのレンズを新しくしてしまえばいい”
―――あなたの視界に、私を入れててみせる。
ちゃんとした結論にはならなかったけど、これで何かが変わるなら…。
【シリョクケンサ Ⅱ ~自己解釈~】
「つ、追試ですか?!」
自分で聞いても...シリョクケンサ Ⅱ 【自己解釈】
芽莉沙
帰り道は、元の二人ずつのペアになって帰ることになった。女子陣の提案に、男子陣が応じたのだった。
「レンきゅんは優しかったなぁー」
グミは言った。
「ふーん」
グミヤは聞き流した。
「ハンバーグ美味しかったしー」
グミは語りながら、隣を歩くグミヤに時折ちらり、ちらりと目をやったが、グミヤは特に...Some First Loves 24
リオン
夕飯を終えると、グミは席を立って、携帯電話を開いた。
電話ではなくメールをしているようで、しばらくたって携帯電話を閉じると、グミは少しそわそわしながらソファに座った。
レンは気にしていない様子で食器を食器洗い機にキレイに並べ、慣れた手つきで操作した。
しばらくして、携帯電話が鳴って、グミはす...Some First Loves 23
リオン
「まあ、とりあえず、夕飯にするけど…。何食べる?」
レンは既に家になじみ始めているグミに聞いた。
「ビーフストロガノフ!」
「無理。」
「えー…。最近はまってるテレビでちょくちょく出てくるんだけど…」
「その話グミヤから聞いた。もうあいつをいじめないであげて」
例の怪しい子供向け番組だ。
あの...Some First Loves 22
リオン
君はあと何人いるのだろうか。何人いたとしても結末はただひとつ。俺はその中から一人だけを選ばなければいけない。当然残りのグミは悲しむだろう。でもそんなグミを俺は見たくない。だとしたら結論は――――
【私(君)の中の】十面相Ⅴ【住人は】
俺が遅刻ギリギリにもかかわらずにそんな事を考えつつ、待ち合わせのカ...【私(君)の中の】十面相Ⅴ【住人は】
姉音香凛
「――チッ」
露骨に嫌な顔をして舌打ちをしたリントに、レンは
「やめろよ、お前人がいい気分で話してんのに」
「リントはまた自分たちが一番距離のあるカップルに舞い戻ったから気分悪いんだろ」
「破滅してしまえばよかったのに…!」
「どんだけ悔しいんだよ! 応援してくれてたじゃん! 裏でそんなこと考えて...Some First Loves 21
リオン
『可愛くないなお前は!』
彼氏のグミヤと喧嘩したときに言われた言葉。
私はショックで言い返す気にもなれず、1人泣きながら家路を歩いていた。
喧嘩の発端はグミヤの
『ミクって最近綺麗になったよなー』
という言葉。
確かに親友のミクは可愛くて性格が良くてみんなの人気者。
だけど、彼女の前でそんなこと言わ...喧嘩するほど
禀菟
巨大迷路の辺りを、グミ、グミヤ、リント、レンカの四人はずっとうろうろし続けていた。もうリントレンの二人が迷路に入っていってから随分たっているから、いまさら追いかけたところで迷ってしまうのが関の山だが、それでも出口の近くで張り込みを続けるような集中力や落ち着きを、この四人(特にグミ)が持っているはず...
Some First Loves 19
リオン
「…って、何やってんだ俺ら…」
自分たちに引き気味に、グミヤが言った。
建物と建物の間の狭い空間から、子供の初めてのお使いを見守るような気分で、リンとレンの二人を見つめる人影が、グミヤを入れて四つ。
「心配で…」
とレンカは少し笑った。
「フォローしてやら無いと」
それに合わせてリントが言っ...Some First Loves 18
リオン
「デート?」
グミヤとリントが声をそろえた。
こくんと頷いたレンの顔は赤く、なんだか動きもぎこちない。
「よかったじゃねーか。ぐっと距離近づいたろ」
「俺…、まともでいられる自信がねぇ…」
どうやら緊張しまくりのレンをリラックスさせようとするが、ガチガチに固まったレンは中々リラックスどころか、...Some First Loves 17
リオン
「どうやって仲直りしたし」
呆れ気味で、リンが言った。リンに言われてはおしまいである。
「あははー。なんかいつの間にかねー」
いつに無く上機嫌で登校してきたグミは、面倒くさそうなグミヤの腕にひっついて、ニコニコと笑っていた。が、グミヤのほうも実はまんざらでもなさそうで、ぎゅうぎゅうと鬱陶しいくら...Some First Loves 16
リオン
「…ん?」
靴箱の中に、何かが入っている。グミヤは中を探って、それを取り出した。どうやら手紙のようだ。
これは、あれだ。所謂――
「ラブレターだ」
隣からレンが言った。
それは薄桃色の封筒で、淡いブルーのペンで丸い文字が書かれていて、いかにも可愛らしい手紙だった。
まず盛り上がったのはリン...Some First Loves 15
リオン
数日たって、リントとレンカのいちゃつきが以前ほどに戻ると、六人の関係は、また落ち着きかけていた。――が、またも問題が起こった。
グミとグミヤが喧嘩を始めたのである。
「なんでそうなるんだよ!」
「なんでもだもん! グミヤなんかもう知らない! あっちいって!」
「何で俺がお前のいうこと聞かなきゃい...Some First Loves 14
リオン
「――で、何故俺の部屋に集まる!?」
どんどん押しかけてくる友人達に、グミヤはそう叫んだ。
「だって…なぁ」
ショートケーキを食べながら、レンが言う。
「うん。ケーキ美味しいね」
レンから言葉を受け取ったリンは、ミルフィーユを食べる。
「あ、私クッキーもって来たよ」
そういいながら鞄をごそご...Some First Loves 13
リオン
「…何、え、何、何何何何何!!」
後ずさりしながら、レンが言った。辺りにはギスギスした雰囲気が漂っている。
「今日、学校にきてからずっとこんな感じなの。二人とも他人みたいに…」
他人みたいに、お互い別々に、と言うのとはなんだか違うような気が、レンにはしていた。お互いが、ではなく、寧ろリントが露骨...Some First Loves 11
リオン
最近、六人でいることも増えてきた。
転校先でこんなにも早く仲のいい友達ができるとは思っていなかったし、ぽわぽわしているレンカがちゃんと友達を作っているようで良かったという気もするし、なにより、同じような境遇の仲間が二人もいることは心強い。
まあ、多少、そいつらが茶化してきたとしても…。
数学...Some First Loves 9
リオン
ずんぐりむっくりのキャラクターが、画面の中で暴れまわっていた。最近話題の、よくわからないアニメである。
「だから何故俺の部屋に来て見る」
「いや、電波がさ」
「電波なのはお前だ。家隣同士で、電波の違いなんかねぇだろ」
言いながら、グミヤはグミが好きなクッキーを持ってきて、なんとなしに隣に腰を下ろ...Some First Loves 8
リオン
「『どーじんし』かこーぜ!」
ある日の昼休み、グミがいった。
全員の視線が一瞬で、鋭く、あるいは睨む気力もなく、自信満々なグミにむけられていた。
「お前…、言葉って言うのは、意味を理解してないと使っちゃダメなんだぞ…」
「呆れながらいわないで! わかってるもん! ホラ、持ってきたんだから!」
...Some First Loves 7
リオン
両親が帰ってくるという。
連絡を受けて、リントはため息をついた。やっと帰ってきてくれてほっとしたような、まだ帰ってこなくてもいいような、微妙な心境だ。大体、いつ帰るかも、行き先も告げずに、子供を家において新婚旅行に行く夫婦なんて、何処の世界にそんなものがいるというのか。
レンカにはまだ告げてい...Some First Loves 6
リオン
次の日、リンは学校を休んだ。正確には、レンが休ませた。
朝になってみると、リンは体がだるいと訴え、仕方がないのでとりあえず休ませて、様子を見ることにした。少し過保護なように思えなくもないが、リンは風邪もひいたことがほぼないので、レンが騒ぐことが当たり前のようにも思われる。
グミヤはその日、苛立...Some First Loves 5
リオン
「リント君、こっちこっち!」
リンはリントの手を引いて、小さな体で階段を二段飛ばしでぴょんぴょんと駆け上がっていった。
狭い空間に出ると、リンがドアを勢いよく開いた。
ぶわっと風が入ってきて、リントは思わず目を瞑っていた。風が消えると、目を開いた。青い空が広がっている。
屋上だった。さわやか...Some First Loves 3
リオン
また、土曜日がやってきた。憂鬱でもあり、楽しみでもあり、様々なグミに胸がしめつけられたり、その一方でグミに惹かれている自分もあったり。色々なグミに会ってから俺の人に対する見方が変わった、気がする。例えば、色々な視点で人を見るようになった。いつもは個人の視点で見てる人を複眼の思考で見るようになったとか...
【私(君)の中の】十面相Ⅳ【住人は】
姉音香凛
ゆっくりとした時間が流れる。
鏡音リンは窓の外に目を向けた。飛行機雲。
転校生。この時期に珍しい。
そう思いながら、レンは柔らかな雰囲気を醸し出す少女が、教卓の横であわあわと自己紹介をしているのを見ていた。柔らかそうな大きなポニーテールと、少し垂れ気味の目元、スカイブルーの瞳が印象的な美少女...Some First Loves 1
リオン
星音高校南校舎の1階にある小さな売店。
お菓子が豊富に置いてあり、生徒には人気がある。
「はい、お釣りね。」
「ありがとう。」
少女、グミは売店のおばさんにニコッと微笑んでレジ袋を受け取った。
小さくスキップをしながら長い廊下を渡る。
フンフン、という可愛い鼻歌と、レジ袋のシャカシャカという音。
レ...レモンの香り
甘菜
「おいっ!リトレカいるか!?」
ドアを強く開けて部屋に入ってきたのは、クオ。
「「リトレカってまとめんな」」
「で、何の用だよ?」
「どっちもいるよん?」
クオはとても焦ったような顔をしていて、リントとレンカはそんなクオをあまり見た事が無かった。
「お前らが案内していた双子が………!!」
その言葉を...人柱Alice 11
アストリア@生きてるよ
ねぇ、君は片方の偏った見方でしか私を見ようとしない。
視力検査の時の様に、左眼は遮眼子で隠してる。
隠した方の左眼にはどんな私が映るの?
開いた方の右眼だけじゃあ、
本当の私は見えないでしょ?
それとも―――君はわざと本当の私を知ろうとしないの?
もっと、踏み込んできてよ…
【シリョクケンサ ~自己...シリョクケンサ Ⅰ 【自己解釈】
芽莉沙
*土曜日*
「まだか・・・?」
実は俺は待ち合わせの時間の一時間前にカフェに来ていた。一番目、二番目と人格の違うグミを見てきたが、明らかに俺は彼女に惹かれていた。
「遅い・・・」
と、言ってもまだ30分ほど前なのだが。『四番目はどんな人格なのだろう・・・?』と、俺は密かに期待していた。
「グミヤ・・...【私(君)の中の】十面相Ⅲ【住人は】
姉音香凛
*次の土曜日*
ついに三人目のグミと会う日がやってきた。この日を複雑な思いで待っていた。楽しみでもあり、胸が締め付けられるようでもあった。それでも、二番目のグミを見た時、俺は少しだが彼女に惹かれていた。
「ぐううううみいいいいいやああああああああああ!!!!」
【私(君)の中の】十面相Ⅱ【住人は】
...【私(君)の中の】十面相Ⅱ【住人は】
姉音香凛